日本語における数字を表す言葉を使った慣用句‐ベトナム語との比較 = thành ngữ có từ chỉ con số trong tiếng nhật (so sánh với tiếng việt)

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日本語における数字を表す言葉を使った慣用句‐ベトナム語との比較 = thành ngữ có từ chỉ con số trong tiếng nhật (so sánh với tiếng việt)

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ハノイ国家大学 外国語大学 大学院 HỒ THỊ HOÀI NAM 日本語における数字を表す言葉を使った慣用句 -ベトナム語との比較- THÀNH NGỮ CÓ TỪ CHỈ CON SỐ TRONG TIẾNG NHẬT (SO SÁNH VỚI TIẾNG VIỆT) 修士論文 専攻科目:日本語学 コード :60.22.02.09 ハノイ-2017 年 ĐẠI HỌC QUỐC GIA HÀ NỘI ĐẠI HỌC NGOẠI NGỮ KHOA SAU ĐẠI HỌC HỒ THỊ HOÀI NAM 日本語における数字を表す言葉を使った慣用句 -ベトナム語との比較- THÀNH NGỮ CÓ TỪ CHỈ CON SỐ TRONG TIẾNG NHẬT (SO SÁNH VỚI TIẾNG VIỆT) LUẬN VĂN THẠC SĨ Chuyên ngành Mã số : Ngôn ngữ Nhật Bản : 60.22.02.09 Người hướng dẫn : PGS.TS Ngô Minh Thủy HÀ NỘI - 2017 保証書 私は Hồ Thị Hoài Nam で、大学院学科の院生です。わたしの修士課程論文 は日本語における数字を表す言葉を使った慣用句をテーマとして作成しました。 指導教師の教えるを元に、自分で論文を書くのを保証いたします。他の論文から コピーしないことにしました。 ハノイ-2017 年 Hồ Thị Hoài Nam i 謝辞 本稿を作成している間に、先生、家族と友人の皆様から励ましとご協力を いただ きまして、感謝の気持ちを表したいと存じます。 まず、指導教官であるゴ・ミン・トゥイ先生に心から感謝申し上げます。 非常に大切な本をた くさん提供してくださいました。そのうえ、日本語学の研究 方法から、論文執筆の 仕方まで、先生から厳格かつ親切なご指導をいただきまし た。この論文の完成に際して、トゥイ先生の深い学恩に衷心より厚くお礼を申し 上げます。 最後に、如何なる時も終始私を支えてくれ、励ましてくれた家族並び友人 たちに 心からお礼を申し上げます。 ii 論文の概略 本論文では、まず日本語とベトナムにおける慣用句の定義、慣用句と同様 的な形容との分別、そして慣用句の分類などを述べた。その上、日本語の慣用句 に関する構成や意味の特徴などの概要を紹介した。 次に、日本語の『例解慣用句辞典』とベトナム語の『Thành ngữ học Tiếng Việt』という辞書を資料にし、日本語における数字を表す言葉を使った慣用句を 考察・分析しながら、ベトナム語との比較を行ない、統語的な構成要素や意味を 取り出した。 最後に、ベトナム語の数字を表す言葉を使った慣用句に関する対照分析を 行い、各数字の象徴的意味・文化的意味を取り上げ、日本とベトナムの文化に関 する同異点を明らめにした。 iii 目次 保証書 i 謝辞 ii 論文の概略 iii 目次 iv 表の目次 vi 序論 1.研究の背景と目的 2.先行研究 3.研究の目的 4.研究の対象・範囲 5.研究方法 6.論文の構成 本論第一章 : 日本語における慣用句 1.1.慣用句についての概念 1.1.1.日本語における慣用句の概念 1.1.2.ベトナム語における慣用句の概念 1.2.日本語における慣用句と同様形容との分別 1.2.1.慣用句と諺 1.2.2.慣用句と連語 1.2.3.慣用句と熟語 1.3.日本語における慣用句の分類 1.3.1.品詞別の特徴に基づいての分類 1.3.2.形式上に基づいての分類 1.3.3.意味に基づいての分類 10 1.4.日本語における慣用句の特徴的意味 10 1.5.本章のまとめ 12 第二章: 日本語における数字を表す言葉を使った慣用句の考察 14 2.1.数字についての概要 14 2.1.1.数字の概念 14 2.1.2.日本語の慣用句における使われている数字 15 2.2.日本語における数字を表す言葉を使った慣用句の考察 17 2.2.1.考察の目的 17 2.2.2.考察対象及び範囲 17 2.3.考察結果 17 iv 2.3.1.日本語とベトナム語の慣用句で使われた数字 17 2.3.2.日本語とベトナム語の慣用句における数字の出現頻度 19 2.4.日本語における数字を表す言葉を使った慣用句の分類 24 2.4.1.日本語における数字を含む慣用句の品詞別 24 2.4.2.日本語における数字を表す言葉を使った形式上の慣用句 27 2.4.3.日本語における数字を含む慣用句の意味 29 2.5.本章のまとめ 35 第三章 : 日本語の慣用句において使われた数字の特徴的意味及び文化的要素 38 3.1.日本語の慣用句において使われた数字の特徴的意味 38 3.1.1.「一」「二」「三」を使った慣用句の特徴的意味 38 3.1.2.「四」「五」「六」を使った慣用句の特徴的意味 45 3.1.3.「七」「八」「九」を使った慣用句の特徴的意味 46 3.1.4.「十」「百」「千」「万」を使った慣用句の特徴的意味 47 3.2.日本語の慣用句において使われた数字の文化要素 49 3.2.1.日本語の慣用句において使われた数字の「吉」と「凶」を表す文化現象 49 3.2.2.日本語の慣用句における実数を表さない数字の意味 51 3.3 本章のまとめ 52 結論と今後の課題 54 1.結論 54 2.今後の課題 55 参考文献 577 日本語の文献 57 ベトナム語の文献 57 付録 I 付録 1.日本語における数字を表す言葉を使った慣用句 I 付録 ベトナム語における数字を表す言葉を使った慣用句 VIII v 表の目次 表 1.慣用句と諺の分別 12 表 1.1.慣用句の構成要素の意味的観点から考察する日本語慣用句の構成割合 16 表 2.1.日本語とベトナム語の慣用句で使われた数字 18 表 2.2.a.日本語の一つの慣用句における二つ使った数字 19 表 2.2.b.ベトナム語の一つの慣用句における二つ以上使った数字 21 表 2.3.日本語とベトナム語の慣用句における数字の出現頻度 23 表 2.4.日本語の動詞慣用句 25 表 2.5.日本語における数字を含む慣用句のグループ 29 表 2.6.a.体・性格・態度を表す慣用句 31 表 2.6.b.感覚・感情を表す慣用句 32 表 2.6.c.状態・程度・価値を表す慣用句 32 表 2.6.d.社会・文化・生活を表す慣用句 34 表 2.6.e.行為・動作・行動を表す慣用句 34 表 3.1.1.1 日本語における「一」を使った慣用句の意味 39 表 3.1.1.2 日本語における「二」・「三」を使った慣用句の意味 44 表 3.1.2 日本語における「四」「五」「六」を使った慣用句の意味 46 表 3.1.3.日本語における「七」「八」「九」を使った慣用句の意味 46 表 3.1.4.日本語における「十」「百」「千」「万」を使った慣用句の意味 47 vi 序論 1.研究の背景と目的 私たちが毎日使っている言葉の中に、二つ以上の単語が組み合わさって、 元の言葉とはまったく違った特別の意味に使われる、おもしろい言葉がたくさ んある。例として、ベトナム語で「chờ dài cổ」(①首を長くする)、「nổi da gà」(②鳥肌が立つ)というようなものは会話や文章によく出ている。①の首 と長く、②の鳥肌と立つという単語はそれぞれ独立した意味をもっているが、 上のように組み合わせたら、異なった意味になった。①と②のような言葉を 「慣用句」と言う。 慣用句は人間の日常生活に親しみ、習慣として長い間、多くの人々に使い こなされて、私たちの日常の会話や文章にどんどん用いられ、私たちの言葉を使 う生活を豊かにしている。例として、気温が低いすぎたときの感覚を表すとき、 「さむい」「つめたい」を使うが、「鳥肌が立つ」を使うと、言葉の意味と組み 合わせを通して、どんなに寒いか推量できる。しかし、こういう表現はある程度、 難しいものである。一方、「頭がいい」「目が高い」「首を長くする」というよ うな基礎の文型を使って、構成された慣用句もある。また、慣用句は人間の生活 から生まれ、そして社会生活の中で、育まれたことから、その社会の世界観や風 俗習慣などが色濃く現れ、それぞれの国の人々の気質や考え、その国の言語独特 の伝統、生活習慣や国民性などをよく映し出している。日本語の慣用句も日本人 が好んで用いるもので、日本語学習者の学習上、必要になるものである。 日本語とベトナム語も他の言語と同様、慣用句を持つ言語である。しかも 日本語とベトナム語とも慣用句は日常的によく使われるものであり、相互に慣用 句の用法・解釈を深く理解することが言語研究だけでなく、異文化理解において も、欠かせないものとなる。 慣用句では動物や自然や植物や人の体や品物や色や数字などに関する言葉 が使われている。本研究では日本語における「数字」を表す言葉を使った慣用句 を選び、構成や意味を分析しながら、日本語とベトナム語の間にどんな同異点が あるか比較して、取り上げる。 2.先行研究 日本語における動物や自然や人の体や色に関する言葉を使った慣用句の 研究は数多くあるが、数字に関してはまだ尐ない。その研究は以下のように 紹介する。  Giang Thị Tám (2001)は数字を表す言葉を使った慣用句についての研究 で、漢語の慣用句を考察しながら、ベトナム語の慣用句との対照分析を行った。 また、研究で一般的慣用句と漢語の慣用句における文化的特徴も取り上げた。  Ngô Minh Thủy (2012)は「日本語の慣用句と慣用句理論」で、日本語の 慣用句において、よく使われている「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、36、50、 99、100、180、300、800、1.000、10.000」という自然数字と「半、両」という数 量詞を示した。さらに、これらの数字は個々の数の意味をもっているが、慣用句 の構成要素として使われた場合、ほとんど本来の意味を表さずに、「尐し、たく さん、多数…」のような一般的数量の意味を表すという特徴を取り出した。  Hoàng Hữu Dũng ・Đỗ Thị Hồng Nhung (2017)は「漢語における慣用句と 諺の特徴的数字について」では漢語における数字を表す 256 の慣用句と諺を考 察・分析を行い、漢語における 16 の特徴的数字を指摘した。これらの数字は 「1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、100、1.000、10.000、100.000、1.000.000」 となっていた。また、研究では漢語とベトナム語の同異点を明らめにした。 3.研究の目的 上述のように、日本語における「数字」を表す言葉を使った慣用句に関す る研究はまだ尐ない。そこで本論では、これらの慣用句を考察・分析しながら、 統語的な構成要素を取り出す。そして、日本語の慣用句に反映する文化的背景を 考察し、ベトナム語との比較を通し、各数字の象徴的意味・文化的意味を取り上 げ、日本とベトナムの文化に関する同異点を明らめにする。 本研究の結果は日本語学習者に日本語の慣用句への認識を高めさせ、日本 人の表現心理や考え方の微妙なところを深く理解させると共に、慣用句を正しく 学習し、正しく使用する能力だけでなく、翻訳する能力も養うのに役に立つと思 われる。 4.研究の対象・範囲 「千軍万馬」(”thiên binh vạn mã”)や「一を聞いて十を知る」(”học biết mười”)「一石二鳥」(”một công đôi việc”)のような数字を含む慣用句は日本 とベトナムの日常会話や文章などに、かなり出ている。数字といえば、『大辞林』 (1988:1268)により、「数を表す文字」と定義され、漢数字(一・二・三…)、 アラビア数字(1・2・3…)、ローマ数字などを含んでいる。本研究は日本語とベ トナム語の慣用句辞典を資料とし、1 から 10 まで、百、千、万などのような自然 数字を表す言葉を使った慣用句を研究対象とし、考察・研究する。 以下は日本語とベトナム語の慣用句辞典のリストである。 ①井上宗雄(1992)『例解慣用句辞典』創拓社出版 ②三省堂編集所(2010)『故事ことわざ・慣用句辞典第二版』三省堂 ③Nguyễn Lân (2014),Từ điển thành ngữ tục ngữ Việt Nam, NXB Văn học ④Hoàng Văn Hành (2008), Thành ngữ học Việt Nam, NXB Khoa học xã hội 用いると、表現したい事柄を、具体的なイメージを伴って、生き生きと描き出す ことができる。 1.5.本章のまとめ 以上に、日本語における慣用句の概要について述べた。 ①慣用句の概念に関しては、日本語とベトナム語の共通点をもつことがわ かた。下記のようにまとめられる。  二つ以上の語から成るが、文節以上の構成である  基本的に、定型的な形式構成を持つ  表現全体で示す意味としては一語であるが、統語上ではいくつかの構成 要素から成る  表現全体で一つのまとまった意味を表すものであり、構成語彙の個々の 意味からは想定しにくい  語彙・統語的に分析不可能な点、比喩的な意味が多い ②日本語における慣用句と同様形容との分別については、慣用句と諺、慣 用句と連語、慣用句と熟語における特徴を分析し、これらの同異点は次のとおり に取あげられる。  諺は、古くから言いならわされてきた言葉であり、人生の真実の一面や 処世上の知恵や教訓を示してくれるものである。諺は的確に使用し、理解するこ とにより、表現に豊かな潤いを与え、話し手と聞き手、書き手と読み手の心を通 わせる効果がある。 慣用句は、二つ以上の単語がきまった結びつきをしており、それぞれ単語 の意味をつなぎあわせても理解できない別の意味を表す言葉である。慣用句は、 個々の単語から連想されるイメージを巧みに生かしているものが多く、同じ内容 を他の言葉で表すよりも受け手に強い印象を与えることができる。 諺と違って、慣用句が統語的に分析不可能とされていることは、慣用句が 固定された表現である概念に有効であろう。しかし、その固定化を成す各要素の 役割は軽視されており、その分析は欠かせないものであると考える。 慣用句と諺の分別は、日本語もベトナム語も混同されているように思われ る。形式と意味から見ると、慣用句と諺のの特徴について下記のように記述して いる。 表1.慣用句と諺の分別 順 慣用句 長い間習慣として使われてきた言い 回しや、ひとまとまりの言葉や文句 をさす。 単語相当のものである。 12 諺 昔から伝えられてきた格言や教訓、 皮肉や知恵、風刺などを含んだ言葉 をさす。 一つの文相当のものである。 独立した単語の複合によって、文字 独立語として成立するものである。 通りの意味とは異なる意味を持つよ うになり定着した句である。 会話や文章の中で、定型句の表現と 教訓や格言として用いられる。 して用いられる。  熟語も慣用句も言葉ではあるが、概念的な要素が強いためにはっきりと こういうものだという設定がされていない。だが一般的に多い解釈としては、慣 用句は日常に使われている言葉であり、熟語は熟練された言葉という意味合いを 含むとされているため、両社の意味は違っている。 また熟語には慣用句以上に幅広い意味を持っており、熟練された言葉だけ ではなく、漢字だけの組み合わせの言葉をさし、四文字熟語、二字熟語などの場 合に使われているという説もある。  連語と慣用句については、品詞的分類からみると、慣用句と連語には大 体似ている種類があるが、慣用句は連語より固定度が高いものであり、全体の意 味が構成語の意味の総和からは出てこない特別の意味を表す一方、連語は全体の 意味が個々の構成要素から理解できるものである。 ③上述のように、日本語における慣用句の意味という側面から見ると、ほ とんどの日本の研究者は日本語の慣用句の比喩性を強調している。更に日本語の 慣用句を他の言語単位から分ける最大の条件は、意味の比喩製によるということ が考えられる。そのため、比喩性は日本語における慣用句の意味の一般的特徴で あると言われている。また、慣用句も比喩も、その全体の意味を得ることはでき ない点では同じ条件にあり、両者が関連づけられる。慣用句の多くは比喩などの 修飾手法を使ってイメージを作り、そのイメージによって物事や道理を説明する。 つまり、慣用句は句全体の意味が構成語の総和からは出てこない特別な意 味を表すものであり、句全体で比喩的意味を表しているともとれる。このように 考えると慣用句と比喩は密接な関係があると言える。 13 第二章 日本語における数字を表す言葉を使った慣用句の考察 2.1.数字についての概要 2.1.1.数字の概念 数字は古くから人間の生活のありとあらゆることに浸透し、我々人間と切 ってみ切れない関係にあった。数字は計算するという基本的な機能のほか、多く の文化的な要素が与えられ、人間は単純な数字に豊かな色彩を持たせた。 文字がなかった時代から現在の電子計算機に至るまで、数字はその自然的 な属性が発展を遂げると同時に、追加されるその他の属性:哲学、宗教、歴史、 風俗習慣などが科学の発展及び社会の進歩とともに、内在する文化的要素も絶え ず進展変化してきた。 言語記号としての数字は、違う文化地域及び社会において、異なる意味で 使われ、形の上で同じように見える数字の背後には、異なる民族情緒と郷士の息 吹が滲み出ており、豊富な文化的要素がある。 数字についての定義は『大辞林』(1988:1268)によれば、次のようなも のである。 ①数を表す文字。漢数字(一・二・三…)・アラビア数字(1・2・3…)・ ローマ数字(I・II・III…)など。 ②(金銭・予算・統計など)数字で表される事柄。数量的な事柄。 日本の数字は漢字やアラビア数字やローマ数字も使っている。  漢数字は数を表記するのに使われる漢字である。十進法の数詞および位 取り記数法で用いる。漢数字には から を表す数字、10 の冪を表す 位の字、それらを合わせた複合字がある。複合字は現在では一般的に使 われていない。  アラビア数字は、インド数字に起源を持つ十進記数法の数字である。 0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, の 10 種類がある。  数を表す記号の一種である。ラテン文字の一部を用い、例えばアラビア 数 字 に お け る 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10 を そ れ ぞ れ Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ,Ⅵ,Ⅶ,Ⅷ,Ⅸ,Ⅹのように並べて表現する。 上記の定義で取りあげた数字は実数と呼ばれて、数の順番や実際の数量・ 値を表している。実数は「1・3・5・7・9」などのような奇数と「2・4・6・8・10」 などのような偶数に分けられて、それぞれの具体的な意味は以下のものである。 「一(1)」はものの数を数える時の最初の数(に等しい値や順位)。例: 一から十まで 14 「二(2)」はものの個数を数える時の、一の次の、すなわち に を足し て得る数(に等しい数や順位)。例:一も二もなく飛びつく 「三(3)」はものの個数を数える時の、二の次の、すなわち に を足し て得る数(に等しい値や順位)。 「四(4)」はものの個数を数える時の、三の次の、すなわち に を足し て得る数(に等しい値や順位)。例:四書五経・四方八方・再三再四・四通八達 「五(5)」はものの個数を数える時の、四の次の、すなわち4に1を足し て得る数(に等しい値や順位)。例:五目並べ 「六(6)」はものの個数を数える時の、五の次の、すなわち に を足し て得る数(に等しい値や順位)。 「七(7)」はものの個数を数える時の、六の次の、すなわち に を足し て得る数(に等しい値や順位)。 「八(8)」はものの個数を数える時、七の次の、すなわち に を足して 得る数(に等しい値や順位)。 「九(9)」はものの個数を数える時の、八の次の、すなわち に 足して 得る数(に等しい値や順位)。陽の数の最上位。例:九牛の一毛 「十(10)」はものの個数を数える時の、九の次の、すなわち に を足 して得る数(に等しい値や順位)。例:一を聞いて十を知る 2.1.2.日本語の慣用句における使われている数字 慣用句では動物や自然や植物や人の体や品物や色や数字などに関する言葉 が使われている。 Ngô Minh Thủy (2012)は「日本語の慣用句と慣用句理論」で、語彙的観点か ら考察するとどの言葉であっても、語彙が自然界に属する要素と人間に属する要 素とに大別されると述べている。 これらの語彙のグループは、更に別々の小グループに分類されるのだが、 以下の慣用句がある。 ①自然界に属する要素のグループは、次のように分けられる。 a) 動物を指す言葉をもつ慣用句。 b) 食物を指す言葉をもつ慣用句。 c) 自然的要素・自然現象を指す言葉をもつ慣用句。 d) 色を指す言葉をもつ慣用句。 e) 数字を指す言葉をもつ慣用句。 ②人間に属する要素のグループは、次のように分けられる。 a) 身体の部位を指す言葉(現実の人間以外にも、神や仏等の神話上の人 物も含まる)を慣用句。 15 b) 人間の生活や考えを指す言葉をもつ慣用句。 c) 人間を指す言葉をもつ慣用句。 慣用句の構成要素が言葉であるからこそ、このように日本語慣用句は分類 されるのである。そして構成要素の意味的観点から考察した、日本語慣用句の小 グループの分配割合を次項の表 1.1 に整理しておく。 表 1.1.慣用句の構成要素の意味的観点から考察する日本語慣用句の構成割合 順番 慣用句グループ 人間に属 1 する要素 を指す慣 用句 人間の身体の部位を指す言葉を もつ慣用句 人間の活動や考えを指す言葉を もつ慣用句 人間のことを指す言葉をもつ慣 用句(現実的人間) 他の慣用句 計 素を指す 慣用句 割合(%) 687 34.30 137 6.84 84 4.19 68 3.39 976 48.78 動物を指す言葉をもつ慣用句 276 13.79 食物を指す言葉をもつ慣用句 172 8.58 数字を指す言葉をもつ慣用句 185 9.24 168 8.39 自然界に 属する要 個数 自然的要素・自然現象をを指す 言葉をもつ慣用句 色を指す言葉をもつ慣用句 143 7.15 他の慣用句 81 4.05 1025 51.22 2001 100 計 総計 (Ngô Minh Thủy 2012, p.119-120) 上記の表 1.1.の慣用句グループの個数から見ると、人間の身体の部位を指 す言葉をもつ慣用句は 687 で、最も多く、二位は動物を指す言葉をもつ慣用句で ある。三位は数字を表す言葉を使った慣用句となっている。これらの個数は 185 で、自然界に属する要素を指す慣用句である。 16 また、Ngô Minh Thủy(2012:124-125)によれば、日本語の慣用句で使わ れている数字については「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、36、50、99、100、 180、300、800、1.000、10.000」という自然数字と「半、両」という数量詞である と指摘されている。さらに、これらの数字は個々の数の意味をもっているが、慣 用句の構成要素として使われた場合、ほとんど本来の意味を表さずに、「尐し、 たくさん、多数…」のような一般的数量の意味を表すという特徴を取り出した。 2.2.日本語における数字を表す言葉を使った慣用句の考察 2.2.1.考察の目的 序論で述べたとおりに、日本語における数字を表す言葉を使った慣用句を 考察・分析しながら、統語的な構成要素を取り出す。そして、日本語の慣用句に 反映する文化的背景を考察し、ベトナム語との比較を通し、各数字の象徴的意 味・文化的意味を取り上げ、日本とベトナムの文化に関する同異点を明らめにす る。そのために、本章では、 上記で挙げられた実数を以下のように考察する。 ①これらの実数は日本語とベトナム語の慣用句において、どれぐらい使わ れているか、またそれぞれの出現頻度はどの程度か。 ②構成要素と意味に関する特徴をどのように持っているか。 ③日本語とベトナム語の慣用句を比較し、どんな同異点があるか。 2.2.2.考察対象及び範囲 上述の目的を果たすために、2 冊の日本語辞典と 冊のベトナム語辞典、 合計 冊について検討する。4 冊の辞典の中の数字を表す言葉を使った慣用句を 対象と作成する。4 冊の辞典は次のようなものである。 ①井上宗雄(1992)『例解慣用句辞典』創拓社出版 ②三省堂編集所(2010)『故事ことわざ・慣用句辞典第二版』三省堂 ③Nguyễn Lân (2014),Từ điển thành ngữ vàtục ngữ Việt Nam, NXB Văn học ④Hoàng Văn Hành (2008), Thành ngữ học Tiếng Việt, NXB Khoa học xã hội 2.3.考察結果 2.3.1.日本語とベトナム語の慣用句で使われた数字 上記の①と③を考察文献とした辞典に基づき、日本語とベトナム語におけ る数字を表す言葉を使った慣用句の数を統計し、合計で日本語は 199 の慣用句と ベトナム語は 111 の慣用句となった。両言語において、使われた数字については 以下の表に述べるものである。 17 表 2.1.日本語とベトナム語の慣用句で使われた数字 日本語 順 数字 ベトナム語 例 順 数字 例 Một sớm chiều/Nhất thành bất biến 一 一枚噛む một/nhất 二 天は二物を与えず hai 三 三拍子そろう ba/tam 四 四海波静か bốn/tứ 五 五指に余る năm Năm lần bảy lượt 六 総量の甚六 sáu Ba đầu sáu tay 七 七つ道具 bảy 八 岡目八目 tám Ba cơm bảy nắm Bốn phương tám hướng 九 九仞の功を一箕に虧く chín 10 十 十字架を負う 10 mười 11 百 百年目 11 12 千 悪事千里を行く 12 13 14 15 万 万策を尽きる 三十六 13 14 15 16 四十八 17 18 19 六十 十八 七十五 八百 鬼も十八番茶も出花 三十六計逃げるに如かず なくて七癖あって四十 八癖 16 trăm/ bách nghìn/ thiên vạn Hai tay buông xuôi Ba bè bảy mảng/ Tam khoanh tứ đốm Một vốn bốn lời/Tam khoanh tứ đốm Chín đụn mười trâu Mười voi không bát nước sáo Trăm dâu đổ đầu tằm/Nhất hơ bách ứng Trăm hồng nghìn tía/Thiên sơn vạn thủy Vạn tử sinh hai mốt Ba bảy hai mốt ngày ba mươi Tối đêm ba mươi ba mươi sáu Ba mươi sáu chước 六十の手習い ― ― ― 人の噂も七十五日 ― ― ― 嘘八百を並べる ― ― ― 表 2.1.から見れば、日本語の慣用句で使われた数字は「一、二、三、四、 五、六、七、八、九、十、十八、三十六、四十八、六十、七十五、百、八百、千、 万」という自然数字であり、統計した結果により 19 の数字となった。日本語と同 様に、ベトナム語の慣用句に出たのは「一」から「十」まで、三十六、百、千、 18 万のような 14 の数字である。他に、日本語にない二つの数字がある。これらは二 十一、三十となった。 2.3.2.日本語とベトナム語の慣用句における数字の出現頻度 2.3.2.1.日本語の一つの慣用句で使われた数字の数 考察した 199 の慣用句の中では、一つの慣用句における二つの数字を使っ た 29 句を持っており、①同じ数字で、2 回出現した場合及び②別の数字を使った 場合に分けられている。個々の場合は以下の表にまとめる。 表 2.2.a.日本語の一つの慣用句における二つ使った数字 場合 数字 例 一基一会 一 一世一代 ①同じ数字で、2 回出現した場合 八 口も八丁手も八丁 十 十人十色 千 海千山千 一忚も二忚も 一 二 一も二もない 一石二鳥 二進も三進も行かない 順番に連続 二 した数字 三 二度あることは三度ある 四 ②別の数字を使っ 五 四の五の言う 七重の膝を八重に折る た場合 七 ②別の数字を使っ 八 七転び八起き た場合 一 八 一か八か 三 九 三拝九拝 一 十 小―大とい 一から十まで うペアにし 一を聞いて十を知る た数字 六 七 19 十 四十八 六日の菖蒲十日の菊 なくて七癖あって四十八癖 小―大とい うペアにし た数字 三 百 三つ子の魂百まで 一 千 一日千秋の思い 一 万 一事が万事 二 一 二兎を追う者は一兎をも得ず 九 一 九死に一生を得る 九仞の功を一箕に虧く 大―小とい うペアにし た数字 十 一 十把一絡げ 百 一 百聞は一見に如かず 千載一遇 千 一 千慮の一失 表 2.2.a.によれば、日本語の慣用句において二回使われた同じ数字の数は尐 なく、「一」、「八」、「十」「千」と言う数字が存在している。また、別の数 字を使った場合は三つの種類に分けられている。  順番に連続した数字は「一・二」「二・三」「四・五」「七・八」のよ うなパターンが挙げられる。  小―大というペアにした数字は八つのパターンを持っており、例として は「一か八か」、「三拝九拝」、「一を聞いて十を知る」「三つ子の魂百まで」 などのようなものである。  大―小というペアにした数字は「二・一」「九・一」「十・一」「百・ 一」「千・一」の五つのパターンが挙げられ、「小」という数字は一番最初の数 字で、「一」となった。例としては「十把一絡げ」、「千載一遇」など。 一方、ベトナム語では、一つの慣用句において使われた二つの数字の数は 多く、111 句を考察した結果によると、83 句となった。日本語と同様に、ベトナ ム語においても二つの場合に分けられるが、これらの場合により、個々のパター ンが存在している。 ①同じ数字で、2 回出現した場合: 日本語と比べると、ベトナム語のほうが多く、「 một/nhất (一)」「ba (三)」「mười(十)」「trăm(百)」「thiên(千)」という五つのパターンが ある。具体的な例と数については表 2.2.b.に述べる。 ②別の数字を使った場合:  順番に連続した数字についてはベトナム語において、「một-hai(一・ 20 二)」「ba-bốn/tam-tứ(三・四)」「chín-mười(九・十)」のようなパターンが 挙げられるが、他に連続した奇数の「một-ba(一・三)」「năm-bảy(五・七)」 のパターンも存在している。  小―大・大―小というペアにした数字も出ているが、日本語より数多く、 奇数がよく使われている。他に、もう一つの慣用句には三つ以上の数字を使った パターンがある。具体的なパターンは以下の表 2.2.b.のように挙げる。 表 2.2.b.ベトナム語の一つの慣用句における二つ以上使った数字 場合 数字 数 Một sống mái Nhất nghệ tinh, thân vinh ba Ba cọc ba đồng mười Mười phân vẹn mười trăm Trăm phát trăm trúng thiên Thiên binh thiên tướng một-hai Một cổ hai tròng 順番に連続 ba-bốn Ba chân bốn cẳng した数字 tam-tứ Tam khoanh tứ đốm chín-mười Chín người mười ý một-ba Một tiền gà ba tiền thóc năm-bảy Chia năm sẻ bảy một-bốn Một vốn bốn lời một-mười Một mười ngờ 小―大とい nhất-bách Nhất hô bách ứng うペアにし ba-sáu Ba máu sáu ba-bảy Ba chìm bảy ba-tám Ngày ba tháng tám bốn-tám Bốn phương tám hướng năm-mười Năm nắng mười mưa ①同じ数字 で、2 回出現 した場合 連続した奇 数 ②別の数字を 使った場合 た数字 小―大とい 21 例 うペアにし た数字 大―小とい うペアにし た数字 三つ以上の 数字 trăm-nghìn Trăm tay nghìn mắt thiên-vạn Thiên sơn vạn thủy hai-một Hai sương nắng ba-một Ba mặt lời năm-ba Năm cha ba mẹ năm-bốn Năm châu bốn biển ngàn-một Ngàn năm có thiên-nhất Thiên tải thiên-bách Thiên phương bách kế vạn-nhất Vạn tử sinh hai-năm- mười Hai năm rõ mười ba-bảy-hai mốt Ba bảy hai mốt ngày Một chín mười một-chín- một-mười 2.3.2.2.日本語とベトナム語の慣用句における数字の出現頻度 日本語とベトナム語の慣用句における数字の出現頻度については、日本語 の 199 句とベトナム語の 111 句を考察・分析を行った通りに、「一」から「十」 まで「百」「千」「万」と言う数字の出現頻度は次のようなものである。  「一(một/nhất)」「二(hai)」「三(ba/tam)」 日本語においてもベトナム語においても「一」「二」「三」という最初の三つの 数字は多く、これらのうちで両言語の「一」は最も高く、日本語で 122 回、ベト ナム語で 49 回となった。  「四(bốn/tứ)」「五(năm)」「六(sáu)」 「四」「五」を使った回数は日本語より、ベトナム語のほうが多く、ベト ナム語の「四」は 回、「五」は 11 回となった。「六」は両言語でも僅かで、 同じ回数であった。  「七(bảy)」「八(tám)」「九(chín)」 22 上記の日本語の偶数の「八」は 回使われた反面、ベトナム語の「八」は 回出現された。一方、ベトナム語の奇数の「七」「九」は日本語より多かった。  「十(mười)」「百(trăm)」「千(nghìn/thiên)」「万(vạn)」 以下の表から見ると、ベトナム語の「十」「百」「千」「万」よく使われ、 特に「千」は 17 回となった。  さらに、上記のような数字以外、尐なくとも一回しかないが、日本語 では「十八」、「三十六」、「四十八」「六十」「七十五」、「八百」、ベトナム語では、 「hai mốt(二十一)」「ba mươi(三十)」「ba mươi sáu(三十六)」と言う数字も 存在している。 表 2.3.日本語とベトナム語の慣用句における数字の出現頻度 日本語 ベトナム語 順 数字 出現頻度 一 122 二 順 数字 出現頻度 một/nhất 49 27 hai 18 三 22 ba/tam 22 四 bốn/tứ 五 năm 11 六 sáu 七 bảy 12 八 tám 九 chín 10 十 10 10 mười 13 11 百 11 trăm 14 12 千 12 nghìn/thiên 17 13 万 13 vạn 14 十八 14 hai mốt 15 三十六 15 ba mươi 16 四十八 16 ba mươi sáu 23 17 六十 ― ― ― 18 七十五 ― ― ― 19 八百 ― ― ― 2.4.日本語における数字を表す言葉を使った慣用句の分類 日本語における慣用句の分類ついては、第1章に述べたとおりに品詞別の特 徴、意味的な特徴、形式上の特徴に基づき、三つの分類に分けられる。また、慣 用句の概念については前章にまとめたように、形式的に、尐なくとも2語以上から 成り、統語論的、また意味的に一つの統一体を形成し、語と同じような機能を持 つ語の結合である。そのために、日本語における数字を表す言葉を使った慣用句 の分類もこれらの特徴のとおりに考察・統計を行い、ベトナム語の慣用句を対照 分析する。具体的には以下に述べるようなものである。 2.4.1.日本語における数字を含む慣用句の品詞別 品詞性によると、慣用句は動詞慣用句、形容詞慣用句と名詞慣用句の三つ の種類に分けられている。日本語における数字を含む199の慣用句を考察した通り に、これらの用例の基本的な構成の種類は次のような順番及び総数となったもの である。 2.4.1.1.数字を含む名詞慣用句 Tải FULL (74 trang): https://bit.ly/3sKxxA9 Dự phòng: fb.com/TaiHo123doc.net 数字を含む名詞慣用句はかなり多く、合計で99句である。これらの慣用句 を分析し、下記の構成の種類を取り上げた。 ①〔名詞〕+〔名詞〕 例としては「一期一会」は〔一期(名詞)〕と〔一会(名詞)〕、「一石 二鳥」は〔一石(名詞)〕と〔二鳥(名詞)〕、「危機一髪」は〔危機(名 詞)〕と〔一髪(名詞)〕などのような二語の構成を持つ慣用句が挙げられる。 そういう慣用句は四字成語とも呼ばれ、日本語における数字を含む名詞慣 用句を考察した通りに、25句となった。他に、「一点張り」、「裸一貫」「八方 破れ」などの〔名詞〕と〔名詞〕という構成で、9つの慣用句も存在している。 ②〔名詞〕(格助詞)+〔名詞〕/〔名詞〕(格助詞) ②の構成を持つ名詞慣用句は数多く、56句も挙げられる。構成については、 属格、与格、係助詞、奪格、共同格という格助詞用法が主に使われてる。具体的 な用法は次のような例である。  〔名詞〕(主格)+〔名詞〕:「一事が万事」「役者が一枚上」  〔名詞〕(属格)+〔名詞〕:「一日の長」「三顧の礼」「六十の手習い」  〔名詞〕(与格)+〔名詞〕:「胸に一物」  〔名詞〕(係助詞)+〔名詞〕:「一寸先は闇」「百も承知」 24  〔名詞〕(奪格)+〔名詞〕:「二階から目薬」  〔名詞〕(共同格)+〔名詞〕:「欲と二人連れ」 これらの用法で最も多いのは〔名詞〕(の)と「名詞」となり、34句を 統計した。また、日本語の名詞慣用句において〔連体修飾〕と〔名詞〕という 構成もある。例えば、「十指の指す所」「十目の見る所」のような慣用句が挙 げられる。 一方、ベトナム語における111の慣用句を考察したように、ほとんど名詞慣 用句となった。構成については「Năm cha ba mẹ(五父三母)」「Chín người mười ý(十人十意見)」「Nhất cử lưỡng tiện(一挙両得)」「Thiên binh vạn mã(千軍万 馬)」などと言う四つの語以上からなった名詞慣用句である。 2.4.1.2.数字を含む動詞慣用句 数字を含む動詞慣用句は94句であり、その内に肯定形を使った75の動詞及 び否定形を使った19の動詞が存在している。 動詞慣用句の構成は基本的に「名詞+格助詞+動詞」である。ここで取り扱 う用例と分析は、上記の94句を考察し、「数字」が主語の動詞慣用句対象にし、 形式に関する統語的な分析を示す表を作成した。動詞慣用句の構成については、 以下のようにまとめられる。 表2.4.日本語の動詞慣用句 順 構成 数 例 〔名詞〕+〔動詞〕 22 一枚噛む、一目置く、一服盛る 〔名詞〕+〔動詞(~ず)〕 一再ならず 〔名詞〕+〔動詞(~せる)〕 一泡吹かせる、一花咲かせる 〔名詞〕(を)+〔動詞〕 30 〔名詞〕(を)+〔動詞(~て)〕 +〔名詞〕(を)+〔動詞〕 〔名詞〕(に)+〔動詞〕 〔名詞 /(動詞)〕(に)+〔動詞 (~ず)〕 〔名詞〕(が)+〔名詞〕(に)+ 〔動詞〕 一笑を買う、二枚舌を使う、十 字架を負う 一を聞いて十を知る 四つに組む、五指に余る 一義に及ばず、三日にあげず、 三十六計逃げるに如かず 胸が一杯になる Tải FULL (74 trang): https://bit.ly/3sKxxA9 Dự phòng: fb.com/TaiHo123doc.net 25 〔名詞〕(を)+〔名詞〕(に)+ 〔動詞〕 〔名詞〕(に)+〔名詞〕(を)+ 〔動詞〕 目を三角にする、七重の膝を八 重におる、軌を一にする 額に八の字を寄せる、九死に一 生を得る 〔名詞〕(は)〔名詞〕+〔動詞〕 二度あることは三度ある 〔名詞〕(の)+〔動詞〕 四つの五の言う 〔動詞(~て)〕〔名詞〕(と) 〔動詞〕 〔名詞〕(と)〔動詞(~ない)〕 10 11 12 〔名詞〕(は)〔名詞〕(を/をも) +〔動詞(~ず)〕 〔名詞〕(は)〔名詞〕(に)+ 〔動詞(~ず)〕 〔名詞〕(まで)+〔動詞(~ ず)〕 〔名詞〕(も)+〔動詞(~な 13 い)〕 〔名詞〕〔名詞〕(も)+〔動詞 (~せない)〕 14 15 16 17 〔名詞〕(も)+〔名詞〕(も)+ 〔動詞(~ない)〕 〔名詞〕(にも)+〔動詞(~な い)〕 〔名詞〕(では)+〔動詞(~な い)〕 〔名詞〕(が)+〔動詞(~な い)〕 1 1 2 1 打って一丸となる 二目と見られない 天は二物を与えず、二兎を追う 者は一兎をも得ず 百聞は一見に如かず 雀百まで踊り忘れず 一糸も纏わない 指一本も差させない 一も二もない、二進も三進も行 かない 一文にもならない 一筋縄では行かない 二の句が継げない、二の矢が継 げない 表を見ると、動詞慣用句における〔名詞(を)動詞〕という基本的な構成 は一番多いと分かった。また、ほとんど動詞の末尾であり、文中で活用可能であ るが、元々固定された活用形で使用される表現の末尾をそのままに示しておく。 26 6811125 ... NGOẠI NGỮ KHOA SAU ĐẠI HỌC HỒ THỊ HỒI NAM 日本語における数字を表す言葉を使った慣用句 -ベトナム語との比較- THÀNH NGỮ CĨ TỪ CHỈ CON SỐ TRONG TIẾNG NHẬT (SO SÁNH VỚI TIẾNG VIỆT) LUẬN VĂN THẠC SĨ Chuyên ngành Mã số : Ngôn ngữ Nhật. .. ②三省堂編集所(2010)『故事ことわざ・慣用句辞典第二版』三省堂 ③Nguyễn Lân (2014) ,Từ điển thành ngữ vàtục ngữ Việt Nam, NXB Văn học ④Hoàng Văn Hành (2008), Thành ngữ học Tiếng Việt, NXB Khoa học xã hội 2.3.考察結果 2.3.1.日本語とベトナム語の慣用句で使われた数字...  慣用句とは Nguyễn Lân (2014)の ? ?Từ điển thành ngữ tục ngữ Việt Nam” (『ベトナム語の慣用句と諺』)では「一つの意味を表すのに使用される固定的 な句である。」と定義されている。  Hoàng Văn Hành (2008) は『ベトナム語の慣用句論』(? ?Thành ngữ học Việt Nam” )で、「慣用句は比喩的意味を表す特別な総和語である。」と述べて

Ngày đăng: 09/09/2021, 14:46

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