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câu bị động trong tiếng nhật, đối chiếu với đơn vị tương đương trong tiếng việt và những lỗi sai người việt nam học tiếng nhật thường mắc

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ハノイ国家大学 外国語大学 大学院 ************** NGUYỄN THỊ THU TRÂM 日本語の受け身 ベトナム語との対照 ―ベトナム人日本語学習者のその誤用― CÂU BỊ ĐỘNG TRONG TIẾNG NHẬT ĐỐI CHIẾU VỚI ĐƠN VỊ TƯƠNG ĐƯƠNG TRONG TIẾNG VIỆT VÀ NHỮNG LỖI SAI NGƯỜI VIỆT NAM HỌC TIẾNG NHẬT THƯỜNG MẮC 修士論文 専攻科目 : 日本語学 コード : 60.22.02.09 ハノイ、 2015年 ĐẠI HỌC QUỐC GIA HÀ NỘI ĐẠI HỌC NGOẠI NGỮ KHOA SAU ĐẠI HỌC ************* NGUYỄN THỊ THU TRÂM 日本語の受け身 ベトナム語との対照 ―ベトナム人日本語学習者のその誤用― CÂU BỊ ĐỘNG TRONG TIẾNG NHẬT ĐỐI CHIẾU VỚI ĐƠN VỊ TƯƠNG ĐƯƠNG TRONG TIẾNG VIỆT VÀ NHỮNG LỖI SAI NGƯỜI VIỆT NAM HỌC TIẾNG NHẬT THƯỜNG MẮC LUẬN VĂN THẠC SỸ CHUYÊN NGÀNH : NGÔN NGỮ NHẬT BẢN MÃ SỚ : 60.22.02.09 GIÁO VIÊN HƯỚNG DẪN: PGS.TS ĐỖ HỒNG NGÂN Hà Nội, 2015 GIẤY XÁC NHẬN Đề tài (tên tiếng Nhật): 日本語の受け身 ベトナム語との対照ベトナム人日本語学習者のその誤用 Đề tài (tên tiếng Việt): Câu bị động tiếng Nhật Đối chiếu với đơn vị tương đương tiếng Việt lỗi sai người Việt Nam học tiếng Nhật thường mắc Học viên: Nguyễn Thị Thu Trâm Chuyên ngành: Ngôn ngữ Nhật Bản Mã số: 60220209 Xác nhận học viên chỉnh sửa luận văn theo góp ý Hội đồng Xác nhận Giáo viên hướng dẫn Xác nhận Chủ tịch Hội đồng 保証書 私は Nguyễn Thị Thu Trâm で、大学院学科の院生です。私の修士課程論 文は文学作品における日本語とベトナム語の指示詞の対照をテーマとして作成 しました。指導教師の教えるを元に、自分で論文を書くのを保証いたします。 他の論文からこピーしないことにしました。 Nguyễn Thị Thu Trâm 謝辞 本論を行うために多くの方々から、ご協力及びご援助をいただきました。と くに、ハノイ国家大学・外国語大学の Đỗ Hoàng Ngân 先生は本論文に対して、 深い関心を示してくださり、構想の大枠から問題設定まで、懇切なるご指導を 賜りました。厚く感謝申し上げたいと思います。また、東洋言語文化学部の先 生方が貴重なご意見を下さったことにも心から感謝いたします。 目次 序論 1.研究の背景 …………………………………………………………………………1 2.研究の目的…………………………………………………………………….…….2 3.研究の対象と範囲 ……………………………………………………………… 4.先行研究…………………………………………………………………………… 5.研究の方法…………………………………………………………………………10 6.論文の構成…………………………………………………………………………10 第一章 日本語の受け身およびベトナム語との対照 1.1.日本語の受け身………………………………………………………….………11 1.1.1.受け身の概念………………………………………………………….…….11 1.1.2.日本語の受け身の分類……………………………………………….…….19 1.1.2.1.問題の設定………………………………………………………….… 19 1.1.2.2.本稿の分類………………………………………………………….… 20 1.2.ベトナム語の受身表現との対照…………………………………………….…30 1.2.1.形態の面…………………………………………………………………… 32 1.2.2.意味の面…………………………………………………………………… 33 1.2.3.構文の面…………………………………………………………………… 34 1.3.本章のまとめ…………………………………………………………………….36 第二章 ベトナム人日本語学習者の受け身の使用に関する調査 2.1.調査の概要 ………………………………………………………………… ….37 2.1.1.調査の目的……………………………………………………………….….37 2.1.2.調査対象者……………………………………………………………….….37 2.1.3.調査内容の範囲と方法………………………………………………….….39 2.1.4.調査の小テストの作成………………………………………………….….39 2.2.調査結果と分析………………………………………………………………….40 2.2.1.受け身と自動詞との混用……………………………………………… …41 2.2.2.受け身と他動詞との混用……………………………………………… …45 2.2.3.受け身と使役受け身との混用………………………………………… …49 2.2.4.補助動詞に見られた誤用……………………………………………… …50 2.2.5.同じ「~られる」形の用法との混用………………………………… …51 2.2.6.他の誤用………………………………………………………………… …54 2.3.本章のまとめ………………………………………………………………… 59 第三章 受け身の指導のポイント提案 3.1.問題の設定……………………………………………………………………….61 3.2.適切な指導のためのポイント 62 3.2.1.受け身文と自動詞文の区別 62 3.2.2.話者の視点の強調 63 3.2.3.「Bị」、「Được」構文および受け身文の関わりの解釈 .65 3.2.3.1.日本語の受け身文に対応する「bị」構文、「được」構文 65 3.2.3.2.日本語の受け身に対応しない「Bị」、「Được」構文 66 3.2.4.同じ「~られる」形の用法の区別 67 3.2.5.練習問題の追加 69 3.3.本章のまと .70 結論 71 参考文献 74 付録 75 序論 1.研究の背景 人間の社会というのはあくまでも人と人のコミュニケーションによってます ます発展していると思われる。そのコミュニケーションはどのようにされてきたの だろうか。人間は実際に接して、身振りや目などではある程度言いたいことや考え ていることを相手に伝えることができる。そのような人同士の行為は本当のコミュ ニケーションだと言えないだろう。しかし、そういう方法で聞き手にただ出来事の 内容を理解してもらうということで済む。そのため、大事な話し手の気持ちはほと んど伝わらなくなってしまう。それはなぜ言語は人間の社会には欠かせないコミュ ニケーションの手段になっている理由であろう。 言語というものはある国の言語にはその国の習慣と風俗、またはその国の文 化の特徴が含まれている。だから、各国の言語はそれぞれほかの言語には見られな い特徴がある。言葉の存在のおかげで、人の感情や考え方が明確に表されるという ことで、コミュニケーションが自然に最高の効果に達すると言われている。もっと も、話し手と聞き手の関係によって、そして、さまざまな場面に応じ、感情、意見 などを述べるのは簡単なことではない。むしろ、言いたいことや考えていることを 直接的に伝えると、かえて相手が誤解してしまったり、何かが気になってしまった りする場合や話してには好ましくないことになってしまう場合などもよくあるので はないだろうか。そこで、直接言うのを避け、婉曲な表現や言いたいことが言える し、気持ちも伝えるし、言う必要のないことが隠せる表現がよく使用されている。 これは日本語の特徴だと言われている。 ところで、その人間の気持ちや意志などを表すには、命令・依頼・勧誘や義 務・許可・禁止や意志・願望・判断など、いろいろな表現がある。そのほかに、使 役文、授受表現、尊敬語、受け身文などもよく使われる。その中に、特に受け身文 は非常に興味深い表現で、これまで日本語専門の研究者がよくテーマに取り上げ、 分析したり、解説したりしてきた。では、実例を考察してみよう。 AとBという二つの野球チームが対戦し、AチームのバッターがBチームのピッ チャーからホームランを打ったとする。Aチームのファンであれば、「。。。選手が ホームランを打った」というだろうし、Bチームのファンなら「。。。選手にホーム ランを打たれた」ということが多い。 この「打つ」と「打たれる」のような違いは「○○選手がホームランを打った」と いう事実をAとBどちらの立場からとらえるかによって生じる。 けれども、深く考えると、Aチームのファンが言う文はその出来事のありさまを 叙述するだけであり、かえて、Bチームの言う文にはその事件を述べること以外に打 たれることは彼らにとって不満、被害になってしまうというニュアンスも含まれて いる。このニュアンスはどのように受身文に表されるのか、次の例文を見てみよう (a)彼女のお母さんが入院した、(b)彼女はお母さんに入院された。 この二つの 例文を読んでみれば、両方とも「彼女のお母さんが入院した。」ということを陳述 するが、よく考えると、例文(a)は何も気持ちを入れず、ただ事実を述べることで 済んでしまう。逆に、例文(b)はその「彼女」のさびしさや心配な気持ちが読み手、 聞き手に伝わてくる。つまり、個人の立場に立つ言い方に受け身表現がよく使われ る。この受け身表現によって、話しが生き生きとして進んでいる。 2.研究の目的 以上述べたように、受け身文は日本語文法には重要な用法であったり、日本語 学習者の使用回数が多かったりする。ところが、さまざまな原因で、日本語学習者 が受け身の使用の際には、誤解したり、間違ったりするのはよくある。それで、日 本語の教育上では、通常生じる誤用を避けるには、適切な指導が必要になる。 本稿において、まず日本語の受け身用法の概要を紹介したい。日本語の受け身 はどんな形を持っているか、そして、どうのような意味やニュアンスや特徴などが あるか、その概略を述べる。しかし、ベトナム人学習者を中心に、受け身文を用い るとき、どんな誤用が通常生じるか考察し、その回避には、どんな指導方法が適当 であるか、記述するのは本研究の主な目的となる。 3.研究の対象と範囲 本稿において、日本語の受け身文について概略の形で、紹介した上で、その 受け身の使用にはよく見られる誤用やその回避のための教育上の指導を主に研究す る。本研究の対象は受け身であるが、受け身そのものの具体的な説明ではなく、そ の概要しか述べない。それより、日本語学習者がよく触れる実際に使用の際の誤用 を研究する。そして、教育上では、適当な指導方法についても同時に、指摘したい。 ところで、これまで日本語の受け身についての研究が数え切れないほど数多 くある。そして、日本語の受け身を使うときと誤用に関しても、かなり研究されて きた。しかし、本稿では、ベトナム人学習者を中心にし、その誤用を考察する。具 体的に言えば、ハノイ国家大学・外国語大学付属外国語専門高等学校において、日 本語コースに従う学生を対象にし、その使用実況を見る。つまり、本研究はベトナ ム人学習者の受け身の使用の際に見られる誤用を通し、日本語の受け身の誤用につ いて調べる。さらに、そのような誤用を回避するには、どんな指導方法が必要にな るかも述べる。 4.先行研究 周知のとおり、受け身文の研究はこれまで数多くあるが、それぞれ重視する 内容がある。受け身の種類を主にするものがあれば、日本語の受け身文の特徴を示 すものもある。 受け身文の分類については、従来の研究では、いくつかの視点から分類され てきた。代表的なものには、対応する能動文のどの格が主語になるかによる(1) 「直接対象の受け身」、(2)「相手の受け身」、(3)「持ち主の受け身」、(4) 「第三者の受身」の四種類(鈴木1972)、主語が被害・迷惑を被る意味合いの有無 による(1)「中立受け身文」および(2)「被害受け身文」の二種類(久野1983)、 そして、何を主語として表現するかによる(1)「直接受け身文」、(2)「間接受 身文」、(3)「持ち主の受け身文」の三種類(日本語記述文法研究会(編) (2009))などがあげられる。しかし、否定できないのは「直接受身文」および 「間接受身文」の2種類の分け方がもっとも使われることだと言えよう。代表的な分 類は寺村(1982)、井島(1991)にまとめられている内容のようである。受身文の 例文 60: 僕のケーキが弟に食べられた。 例文 61: この会社は夜遅くまで働かせられるひどい会社なんです。 これは初級段階での学習者の混乱をそのまま反映した誤用と言える。例文 60 お よび 61 は完全に非文とは肯定できないが、確かに不自然さを考える。そのままであ れば、学習者は例文の意味が理解できるのであるが、話者の表したいことやニュアン スが消えてしまう。話者の視点をよく考え、ぞれぞれ以下のような自然な文となる。 例文 59’: 私は上司にコピーを頼まれた。 例文 60’: 僕は弟にケーキを食べられた。 通常初級段階の受け身の導入では有情物主語の受け身から入る。まず、例文 59’のように動作主の直接の影響の受け手が話者となる、いわゆる一人称主語の直接 受け身が導入される。さらに、例文 60’のように持ち主の受け身、動作主の動作によ る間接的な影響の受け手が主体となる、いわゆる「迷惑受け身」が提示される。この 段階で、受け身の主体が直接的な影響を受けるものと間接的な影響を受 けるものと の二つあることを理解、習得することは学習者にとってかなり の負担になると考え られる。 次段階で無生物の直接受け身が導入され、文体との関連性も加わる。その意味 機能として、動作主の背景化による事象の客観的な叙述をする「ガ 格」無生物主語 の受け身文が導入される。しかし、同様に動作主が背景化され副助 詞「ハ」を伴う 無生物主語がテーマ化された受け身文が提示されると混迷の度合いはさらに大きくな ってしまう。 このような混乱を避けるためには初級の一人称主語直接受け身を導入す る時 点で、学習者に視点の概念を確実に認識させることが重要である。これにより、受け 身の基本論である「動作主の動作が及んだために受け手(わた し)がある種の影響 64 (ほとんどは迷惑)を受けたことを表す」ということが理解されやすくなると言える。 この受け身の基本論がよく理解できれば、話者が視点を置くことができる対象は一 般に有情の名詞に限られることから、次段階の持ち主受け身や間接的な迷惑受け身 の主体が 有精物であることも習得されやすくなるのではないだろうか。 3.2.3.「bị」、「được」構文および受け身文の関わりの解釈 他の言語と同様、ベトナム語においても、受け身用法がある。ベトナム語の受 け身文のほとんどは「bị」および「được」と言う二つの単語および動詞から形成さ れる。しかし、「bị」、「được」が用いられる文は必ずしも受け身文だとは限らな い。この二つの単語にも他の用法があるというわけである。以下では、「bị」、 「được」 の用法を バータンに分け、より詳しく説明する。 3.2.3.1.日本語の受け身文に対応する「bị」構文、「được」構文 日本語の受け身と同じように、ベトナム語では、受け身というのは「ある物事 あるいは人が他の物事や人から影響・作用を受ける」という意味を表すことである。 しかしながら、日本語の受け身は「~られる」形で表し、その出来事は動作の対象に とって好ましいか好ましくないかは文の背景や場面などをよく考えなければならない。 一方、ベトナム語においては、動詞の活用がないが、出来事の性質を持つ「bị」、 「được」という単語を用いる。しかし、それぞれ用法やニュアンスが異なる。 「bị」は日本語の「被」であり、被害・不利の意味を表す。そして、「được」は 「得」であり、恩恵・利益の意味を持っている。つまり、動作・作用を受ける人には いいことか、よくないことかはその二つの単語を通し、理解できる。 例文 62: Tôi bị mẹ mắng (私は母にしかられた。) 例文 63: Con thầy giáo khen (子供が先生にほめられた。) 65 以上の例文 62 を見て分かるように、「しかられる」動作は話者の「私」にとって、 好ましくないことなのだから、ベトナム語の「bị」に相当する。その反面、「先生に ほめられる」ことは、話者の「私」にとっても、主語の「子供」にとっても、好まし いことであり、ベトナム語に変えると、「được」構文となる。 3.2.3.2.日本語の受け身に対応しない「bị」、「được」構文 ベトナム語の受け身表現の特徴として、「bị」、「được」という二つの単語 が挙げられるが、そのような単語が用いられる文は必ずしも受け身とは限らない。そ のような用法は以下で述べる。 「được」構文は受け身主体が恩恵・利益を受ける場合に用いる。このような場 合は、「bị」構文が使われない。「được」構文のこの用法は「やりもらい」に近い。 つまり、構文は主語である人に対して恩恵の気持ちを表し、日本語の「~てもらう」 と同じ ような意味用法を表す。 例文 64: Tôi bố mua cho nhiều quà (私は父にたくさんのお土産を買ってもらった。) 例文 65: Yuko bà mua cho quần áo (裕子さんはおばあさんに新しい服を買ってもらった。) 以上の例文 65 および 66 は完全に非文だとは言えないのであるが、たとえやりもらい ではなく、受け身に変えてみるとすれば、意味が通じるが、不自然な文となる。 ところで、「bị」構文は話者や主語にとって、不利なことを表す場合に使われる。 そして、日本語の受身文は動詞からしか作れないのに対して、「được」構文、「bị」 構文は動詞だけで はなく、限定的だが、名詞、形容詞からも作ることができる。 例文 66: Miền trung bị bão (中部地方が台風に襲われた。) 66 例文 67: Đồng hồ đeo tay bị hỏng (腕時計が壊れてしまった。) 3.2.4.同じ「~られる」形の用法の区別 日本語において、同じ言葉であるが、示している内容が異なるものがある。その 代表として、助動詞と挙げられる。助動詞と呼ばれるグループに「られる」、「させ る」、「ない」、「まい」などが 18 語ある。本章では、「られる」をとる受け身・ 可能・尊敬の つの用法について論じたい。同じ形なのだから、区別がかなり難しい だろうか。本章において、初・中級レベルの範囲で、どのようにすれば、この つの 用法が見分けられるか、以下で述べたい。まず、4 種の用法の概要を表 18 に示す。 表 18‐受け身・可能・尊敬の概要 用法 意味 受け身 表現の主体が他者の行為に 例文 ネズミがネコに追いかけられる。 よる影響・作用を受けるこ とを示す 可能 表現の主体が特定の動作や 最近のケータイは、みんな写真がとれる。 状態を実現できることを示 す 尊敬 身分の高い人の動作や状態 マイさんはいつ日本に来られたんですか。 などを高めて、待遇するこ とを言い表す 受け身か可能か、あるいは尊敬かを見分けるのは非常に複雑であり、意味の面だけで は、何が何だか肯定することができないだろう。そのため、活用の面などのさまざま 67 な面でも考えなければならない。以下では、動詞の グループに基づいて、どのよう に見分けるか述べたい。 ☆ グループでは、同じ形をとるのは受け身と尊敬というペアである。このような 場合は、主語や動作主や場面をよく見なければならない。以下の例文 69 を見よう。 例文 68: ・ネズミに押入れの中に巣を作られて、困った。(受け身) ・この料理は自分で作られたんですか。(尊敬) 以上の例文 68 では、主語や動作主や話者の気持ちなどを見るのが判断のコツだと言 えるのではないだろうか。 ☆ グループの場合、3 種とも同じ形をとる。 例文 69: ・先生は刺身が食べられますか。(可能) ・私は妹にお菓子を食べられた。(受け身) ・先生は刺身を食べられますか。(尊敬) 例文 69 を見て分かるように、受け身はかなり区別しやすい構文を持っており、可能 と尊敬は「食べる」動作の前に来る助詞で簡単に判断できる。 ☆ グループの場合、「する」と「来る」という二つのバターンが分けられる。 ・バターン 1:「する」の場合、完全に同じ形を持っているのは受け身と尊敬である。 可能形は「~できる」となるのだから、ここでは考察しない。 例文 70: ・先生にいい本を紹介されました。(受け身) ・先生はいい本を私に紹介されました。(尊敬) 例文 70 のように、このような場合は動作主や文の主語などが判断のポイントである。 ・バターン 2:「来る」の場合、3 種とも同じ形をとる。具体的な例文を見よう。 例文 71: ・いつベトナムへ来られましたか。 ・明日何時に来られますか。 68 ・忙しいところに友達に来られて、困った。 以上の例文 71 では、確かに主語や動作主以外、場面も非常に大切である。学習者が 間違いの回避には、それをちゃんと注意することが必要である。 要するに、同じような動詞の形であるが、主語や動作主や場面など例文の前面をよく 見れば、3 種の用法で、どんな種類に入るか分からないわけではない。さらに、以上 述べたものが不明な場合は、学習者の日本語の感性力も非常に大切な要素だと言える のではないだろうか。 3.2.5.練習問題の追加 ベトナム人学習者にとって、受け身用法はかなり難しくて、ベトナム語の受け 身表現に比べ、特徴を持つのだから、誤用などが生じないように、適当で、豊富な練 習問題が大切だと言える。第 章にも述べたように、現在ハノイ国家大学・外国語大 学付属外国専門高等学校において使われている教科書の受け身の練習問題を考察して みた。学習者の受け身に関する誤用を避けるには、教科書における練習問題以外、い ろいろな練習の形式の追加が必要だと言えるだろう。以下では、その練習問題の提案 として、いくつか役に立つだろうと認定した練習の形を上げてみる。 ① 助詞入れ この練習は受け身文を構成する助詞を正しく使っているかどうかチェックする目的が ある。「を」、「に」、「によって」などを括弧に入れさせるという形式である。 例:私は大事な本( )誰かに持っていかれた。 ② 正しい動詞の形の選択 このような問題の目的は学習者に間違えやすいほかの用法と受け身の区別をさせるこ とである。 泣かれた 例:私は子供のとき、兄弟げんかをして、よく兄に 泣かせた 泣かされた 69 ものです。 ③ 日越・越日翻訳(特に越日翻訳) この練習は母語のベトナム語の影響で受け身の誤用が生じるか調べる目的がある。 例:Xe đạp bị hỏng ④ 作文練習 テーマをあげ、受け身の間違いがあるかチェックすることはこの問題の目的である。 例: テーマ:「ついていない一日」 以上受け身の練習の提案としていくつかの問題を挙げてみた。ほかに、いろいろな練 習方法があるが、それらは特にベトナム人日本語学習者には役立つ問題だと言えよう。 以上の練習問題のモデルは付録 に示す。 3.3.本章のまとめ 受け身は日本語の文法においては、非常に重要な用法だと考えられる。それと 他の用法の結合も日本語の表現を豊富にすることに役に立つと言える。そのため、学 習者はできる限り、その誤用が生じないように、学習の際には、いろいろ注意しなけ ればならない。以上述べたように、第 章に記述した誤用の回避には、その提案とし て、5 つの指導上のポイントを挙げてみた。それは話者の視点の導入、自動詞文との 区別、ベトナム語の受身表現との関わりの解釈、可能・尊敬との見分け方、それから、 練習問題の追加である。やはり、指導方法は人や学習者のレベルにより違うが、ベト ナム人学習者の場合は、現在使っている教科書における練習問題のほかに、以上提案 としてあげてみた練習形式もある程度役に立つと考えられるのではないだろうか。 70 結論 以上、日本語とベトナム語の受け身の概要について紹介し、調査を通し、ベト ナム人学習者が通常出会う受け身の使用に関する問題点やその要因を分析した上、誤 用の回避に役立つ指導方法の提案を挙げた。本調査はハノイ国家大学・外国語大学付 属外国語専門高等学校の 年生および 年生を対象にし、行った。その目的はベト ナム人日本語学習者が受け身を使用する際、どんな誤用が生じるか、そして、その原 因は何か調べることである。その調査結果に基づいき、受け身の指導に適切な指導ポ イントを提案する。つまり、本研究の構造は次のようになされた。 第一章では、日本語の受け身文というのはどういうものかという定義を提起し た。それから、その分類も紹介し、その中の間接受け身は日本語の特徴だと認定した。 そして、ベトナム語の受け身表現についてもちょっとした紹介をした。その紹介を通 し、ベトナム語の特徴も明らかにされた。その両言語の受け身の紹介で、その共通点 および相違点も目立つようになる。 ☆ 節で日本語の受け身の概念や分類などについて調べる。まず、受け身の定 義をし、その分類もした。日本語の受け身の分類では、関係のある先行研究の説を紹 介したが、寺村説に従い、直接受け身と間接受け身、また間接受け身を二種類の持ち 主受け身と第三者受け身に分けた。 ☆ 節では、ベトナム語の受身表現と対照した上、二つの言語の共通点と相違 点を明らかにした。 第二章において、ベトナム人日本語学習者の受け身の使用に関する考察をしてき た。小テストという形式で調査を行った。調査の対象は高校 年生と 年生である。 その調査の結果を通し、ベトナム人学習者によく見られる誤用の一覧が挙げられた。 ☆ 節で、調査の範囲、目的、対象者、そしてその方法の調査の概要について 記述した。 71 ☆ 節では、調査の結果とその分析をした。調査を通し、以下のように、受け 身に関する誤用が出てきた。 ・受け身と自動詞との混用 ・受け身と他動詞との混用 ・受け身と使役受け身との混用 ・補助動詞に見られた誤用 ・同じ「~られる」形の用法との混用 ・他の誤用 誤用の中で、一番目の「受け身と自動詞との混用」はもっとも見る回数が多いが、 「補助動詞に見られた誤用」はもっとも少ないのである。 第三章においては、第一章で述べられた日本語とベトナム語の受け身の特徴と第 二章の調査結果に基づき、受け身の指導方法を提案した。日本語の教育で、受け身の 指導の際には、以下のような留意点がある。 ☆ 受け身文と自動詞文の区別 ☆ 話者の視点の強調 ☆ 「bị」、「được」構文および受け身文の関わりの解釈 ☆ 日本語の受け身文に対応する「bị」構文、「được」構文 ☆ 日本語の受け身に対応しない「bị」、「được」構文 ☆ 同じ「~られる」形の用法の区別 ☆ 練習問題の追加 従来、同じ「ある物事が他から影響や作用を受ける」という場面を表したいのに、 言語の特徴に応じ、以外に、用法、あるいは分類法が異なっている。日本語の場合は、 厳密的な規定の元である表現を受け身と規定するのに対し、孤立語的なベトナム語の 受け身表現は意味の面だけで認められる。さらに、印欧語と異なっている日本語的 「自動詞から作られた日本語の受け身表現」があれば、ベトナム語では、受け身を形 成するための利用されている「bị」と「được」状態動詞が他の品詞と組み合わせ、 受け身形を作り出すのはベトナム語の受け身の躍動的であり、勝手な点と認められな いだろう。 72 その反面、意味の判断だけで規定されているため、ベトナム語の受け身表現は類 義特殊が強く、どれが受け身文またはどれがそうではないと認識しにくい。主体が周 りの環境を観察し、のう動的に取り扱う農業文化的な得点で、もともと、能動表現を 好んでいるベトナムの言語には、外来的な受け身表現も流行している。そのため、ど れがベトナムらしい受け身表現かを類することは微妙になってしまう。それゆえ、日 本語の受け身の用法も複雑であるので、ベトナム人学習者が日本語の受け身表現とい う概念を把握でき、用法をマスターするまでに、簡単なことではないのは問題になっ ている。 本研究では、受け身についての知識がや時間が不十分であり、詳しくまで書く ことができない。そして、受け身の使用に関する調査は 55 人の高校 年生と 年生 の小さな範囲で行なわれたのであるが、今後は他の学校において、他の対象者で行な い、異なる誤用が生じるかどうか調べたい。 73 参考文献 (1980) 1.竹内-与之助 『基礎ベトナム語』東京・大学書林 2.冨田 健次 (1984) 『ベトナム語重要文法語彙用例集 1』大阪外国語大学 3.冨田 健次 (1989) 『ベトナム語の基礎知識』東京・大学書林 (1990) 「現代日本語の受動文」言語学研究会編「ことばの科 学 4」 4.工藤真由美 p.47-102 むぎ書房 5.野田尚史 (1991) 『初めての人の日本語文法』くろしお出版 6.森山卓郎 (2000) 『ここから始まる日本語文法』ひつじ書房 7.小川子美 (2001) 『日本語文法演習-自動詞、他動詞、使役、受け身-ヴォ イス-』スリーエーネットワーク 8.庵功雄 (2001)『中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック』スリー エーネットワーク 9.山下好孝 (2001) ,「迷惑受け身のプロトタイプ」『北海道大学留学生センタ 一紀 要』第 号 p.1-14 北海道大学留学生センター (2005)『日本語の文法』ひつじ書房 10.高橋太郎 11.庵功雄 (2010)『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック』スリーエ ーネットワーク 12.Trần Ngọc Thêm (1998) “Cơ sở văn hóa Việt Nam” NXB Giáo dục 13.Mikio Imai, Trần Sơn (1998)“Ngữ pháp tiếng Nhật hiệnđại” NXB Văn hóa 14.Lê Thị Thanh Hà (1999) 『日本語とベトナム語の受け身表現比較』Viet Nam National university – college of foreign language Japanese department 15.Nguyễn Minh Thuyết (1999) “Sổ tay ngữ pháp tiếng Việt Tiểu học” Nhà xuất đại học Quốc gia Hà Nội 16.国語辞典オンラインサイト:http://dictionary.goo.ne.jp 17.http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/ 74 付録 75 30 分小テスト 名前:…………………………… (……… 年生)(日本語の 問題 I. の 正しいものに 部分は 正しいですか。 ○、正しくないものに 1. もう そのコーヒーには ( ○ × ×を さとう 砂糖が はんたい ○ × ○ × けいかく 雑誌は ( ○ 5. 今から × ( × 6. ろうそくの ( ○ × 7. 私は ( あちらこちらで 一番 8. 月末で × ふきゅう 普及されている。 売られています。 はってん より発展すると よそう 予想する。 ) 火が 消されたよ。窓、閉めて。風が 強いんだから。 ) ばかな話を ○ やめられた。 ) 経済は ○ 計画を ) ざっし 4. この 入れられているよ。 ) 3. コンピューターは ( 書きなさい。 ) 2. 彼が反対したので、ぼくたちは ( 学習期間:……… 年) して、友達に 笑わせられた。 ) 忙しいときですからね、あなたに よね。 76 休まさせられると、困るんです ( ○ 9. 風で × ( 窓が ) ○ 10. 日本は ( ○ × 開けられた。 ) 人々から × アジアの経済強国として ) 11. この会社は、安い給料で ( ○ × ○ 13. これは ( ○ 世界中で × ○ 飲んでいられる。 まちが 高校生に × よく見える間違いです。 ) × 同じ話を 聞かれて、いやです。 ) しゅうり 15. 修理したので、車が ( ○ × ○ 多くの人に × ○ おしい 押入れの中に × ○ × 両親に ○ 彼は 20. ( ○ 作って、困った。 相談して、仕事を 決められた。 ) 19. みんなは ( す 巣を ) 18. ナムさんは ( 聞かれていられます。 ) 17. ネズミに ( 直された。 ) 16. この歌が ( 働かせられるひどい会社なんです。 ) 14. いつも父に ( 朝から晩まで ) 12. コーラは ( 思っています。 彼の悲しい話に × ) 試験を × すっかり感動された。 受けて、去年 大学を ) 77 許可した。 問題 II.日本語に 訳しなさい。 1.Đồng hồ đeo tay bị hỏng ……………………………………………………………………………………………… 2.Tôi nhận học bổng từ trường Đại học Meiji ……………………………………………………………………………………………… 3.Yuko bà mua cho quần áo ……………………………………………………………………………………………… 4.Bánh bị em trai ăn ……………………………………………………………………………………………… 5.Khi bị ốm, bạn nấu cháo cho ……………………………………………………………………………………………… 問題 III ~ウから の 言葉は ア~ウの どれと 同じ使い方ですか。( )にア 一つ書きなさい。 ア:先生は イ:弟は 今 外出されています。 お金を 盗まれました。 ウ:あの子供は 歌が 教えられます。 ( )バスの 中で、女の ( )タンさんは ( )夕べ ( )いつも ( )先生、山田さんの ( ) A: 子供に 来年 人に 足をふまれた。 国へ帰られるそうです。 泣かれて、ぜんぜん寝られませんでした。 夜おそくまで 家に 起きていますから、朝早く起きられません。 招待されました。 小林さんは 英語も B:ええ、5 年間アメリカに 話されるんですね。 いましたから。 78 ... (tên tiếng Việt) : Câu bị động tiếng Nhật Đối chiếu với đơn vị tương đương tiếng Việt lỗi sai người Việt Nam học tiếng Nhật thường mắc Học viên: Nguyễn Thị Thu Trâm Chuyên ngành: Ngôn ngữ Nhật. .. HỌC ************* NGUYỄN THỊ THU TRÂM 日本語の受け身 ベトナム語との対照 ―ベトナム人日本語学習者のその誤用― CÂU BỊ ĐỘNG TRONG TIẾNG NHẬT ĐỐI CHIẾU VỚI ĐƠN VỊ TƯƠNG ĐƯƠNG TRONG TIẾNG VIỆT VÀ NHỮNG LỖI SAI NGƯỜI VIỆT NAM HỌC TIẾNG... HỌC TIẾNG NHẬT THƯỜNG MẮC LUẬN VĂN THẠC SỸ CHUYÊN NGÀNH : NGÔN NGỮ NHẬT BẢN MÃ SỐ : 60.22.02.09 GIÁO VIÊN HƯỚNG DẪN: PGS.TS ĐỖ HOÀNG NGÂN Hà Nội, 2015 GIẤY XÁC NHẬN Đề tài (tên tiếng Nhật) : 日本語の受け身

Ngày đăng: 30/09/2020, 12:40

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