ハノイ国家大学 外国語大学 日本言語文化学部 卒業論文 複合動詞「~V 合う」と「~V 合わせる」 の使い分けと意味 (ベトナム語における相当な表現との対照) Ý nghĩa cách sử dụng động từ phức với 合う 合わせる cách diễn đạt tương đương tiếng Việt 学生 : Trần Thị Ngọc Anh 指導教官 : 博士 Trần Thị Minh Phương クラス : QH2017 F1.J1 ハノイ、2021 年 05 月 ハノイ国家大学・外国語大学 目次 序論 研究背景 研究方法 研究対象 第一章 日本語における動詞 1.1 動詞とは 1.2 動詞の分類 1.2.1 形態による分類 1.2.1.1 グループ (U-Verb, 五段動詞) グループ (RU-Verb, 一段動詞) 10 1.2.1.2 3グループ(不規則活用の動詞) 10 1.2.1.3 意味による分類 11 1.2.2 行動を示す動詞 11 1.2.2.2 携帯を示す動詞 11 1.2.2.3 意志による分類 11 1.2.3 意志動詞 11 1.2.3.2 無意志動詞 11 1.2.3.3 複合動詞 12 1.2.4 小まとめ 12 1.2.5 第二章 日本語における複合動詞 13 2.1 複合動詞とは 13 2.2 複合動詞の構造 13 2.2.1 2.2.2 2.2.3 2.2.4 2.3 名詞+動詞 13 副詞+動詞 13 形容詞+動詞 13 動詞+動詞 13 複合動詞の分類 14 2.3.1 影山による(1993)(1997)(1999) 14 2.3.1.1 タイプ A:動詞語彙複合体 14 2.3.1.2 タイプ B:構文の複雑な動詞 15 2.3.2 姫野昌子による 15 2.4 複合動詞「V 合う」と「V 合わせる」 .15 2.4.1 [合う]の複合動詞 15 2.4.1.2 分類 15 2.4.1.3 意味 16 2.4.2 「合わせる」の複合動詞 16 2.4.2.1 分類 16 2.4.2.2 意味 16 2.5 小まとめ 17 第三章 ベトナム語で対訳の調査 18 3.1 調査の概要 18 3.1.1 3.1.2 3.2 調査の内容 18 調査のデータ 18 調査の結果 26 「合わせる」の複合動詞の調査結果の分析 26 3.1.2 調査結果の統計 26 3.1.2.1 表 複合動詞「合わせる」の統計 26 調査結果の統計の分析 28 3.1.2.2 「合う」の複合動詞の調査結果の分析 33 3.1.3 調査結果の統計 33 3.1.3.1 表 複合動詞「合う」の統計 33 調査結果の統計の分析 36 3.1.3.2 3.2 小まとめ 46 3.3 本論の位置付け 47 結論 48 参考文献 50 卒論の謝辞 52 付録 53 研究の内容について 本稿の内容について、筆者は次のようなことを確約する。 • 本研究に使用されたデータは確実な出典より引用したこと • 本稿では、先行研究を参考しながら、研究を自ら行ったこと 要旨 近年、ベトナム人の日本語学者の数が増え、ただ言語的な知識を知る要求だけではなく、日 本人自身のような自然な表現をわかるようになりたい人が多い。そういうことで、単語また は文法だけ勉強せず、日本語学者は日本語の持って深い部分―複合動詞を習うことも始まっ てきた。 本稿において、具体的に日本語初級レベルにある「合わせる」と「合う」の複合動詞の収集 したデータとデータの分析に通じて、学者は複合動詞についてもっと深くわかるようになっ て、そしてベトナム語の翻訳版との対照も行われ、筆者も合理的な翻訳版を提案した。本研 究は日本語学者のための参考資料になる可能である。 序論 研究背景 世界のいろいろな言語は名詞、動詞、形容詞と副詞などの品詞を含む。こういう品詞はお互 いに意味を追加する役割を持って、だから文は豊富で具体的な意味がある。日本語も意外で はなく、同じ品詞によって文は作られる。しかし、日本語における特徴は、単純な動詞を使 うことの他、動詞の前色々な品詞をつけて、複合動詞を作り出す。「複合動詞」という品詞 は表現の豊かさを増し、話者の願いを具体化し、一般的に日本語の動詞の数を大幅に増やす ることができる。 まず、日本語の初級の動詞の「思う」を例とする。「思う」の意味は「〜」で、「何を考え 出す」意味を表したい時、「思う」の後ろに「出す」をつけて、「思い出す」という複合動 詞を作り出す。 “Tôi nhận sách tiếng Nhật”は例文として、日本語に書くと三つの書き方が ある。 • 日本語の本をもらいました。 • 日本語の本をいただきました。 • 日本語の本を受け取りました。 上記の三つの例文は‘“Tôi nhận sách tiếng Nhật”を言いたい時使える文であ る。一般的に現れる意味は同じであるが、使える場合と話し手の言いたい内容によって違う 点がある。(1)の場合、日本語の初級段階に勉強する一番簡単な文法の「名詞+助詞を+ もらう」を使った。例(2)の場合、例文(1)と同じの文法であるが、初級の「もらう」 の動詞は「いただく」という尊敬語に置き換えられた。「いただく」は真面目なニュアンス がある言葉で、相手への話し手の尊重的な態度を現れ、そして話し手の謙遜的な態度も表 す。最後の(3)の例文に、同じ文の式で、単一の動詞を使わず、「受けた」(‘đã nhận’) と「持った」(‘đã cầm’)の意味を示す「受け取る」という複合動詞は使われた。元々「受 ける」の意味は “chịu”, “tiếp nhận”で、「取る」の意味は “cầm”, “lấy”, “nắm”である。だか ら、「本をもらった」という単純な意味を示せず、複合動詞を使うことで「本をもらって持 っている」の具体的な意味も現れられた。同じ伝いたいことでも、ニュアンス・話し手の態 度・話し手と相手の関係などの要素によって日本語で話す時色々な言い方があるとわかる。 日本語を学ぶ過程に、名詞や動詞などの品詞を動詞と組み合わせて、新しい複合動詞を作り 出すことについてもよく教えられ、日本の言語にとって複合動詞の大切な役割も気が付いて きた。日本語レベルの中級から複合動詞の数が増え、そういうことを利用して学習者は自分 の言い方を豊富にさせることができる。そういうきっかけで、複合動詞について研究するこ とにした。具体的に、コミュニケーションおよび筆記によく使われる意味がほぼ似てる初級 の動詞「合う」と「合わせる」の複合動詞について深く研究を行われる。 複雑性と意味の多様性のことで複合動詞は日本語における難しい部分だと言われる。そのき っかけで、日本語レベルの中級以降の学習者を目的とするアンケートを行った。アンケート は日本語の学習者の「合う」と「合わせる」の複合動詞についての知識を調査するため作り 出された。調査対象は中級レベルまでベトナム国内における 55 名の学んだ日本語学習者で 調査時間は 月 12 日〜3 月 19 日の一週間に行われオンライでググル DOCS を利用して調査 は行われた。式として、調査の質問は「合う」および「合わせる」の複合動詞の 10 個を含 み、二つ「合う」と「合わせる」の答えの中一つの正解を選ぶ式の調査である。具体的なア ンケートハ付録の(1)にある。結果は以下の表による。 表1.中級以降の日本語学習者における「合う」および「 合わせる」の複合動詞の調査結果 80.00% 70.00% 60.00% 50.00% 40.00% 30.00% 20.00% 10.00% 0.00% 質問1 質問2 質問3 質問4 質問5 正解 質問6 質問7 質問8 質問9 質問10 不正解 調査の結果の統計に基づいて、平均に正解率と不正解率は相当でその二つの差が大きくない ことがわかる。筆者は「合う」と「合わせる」の複合動詞は中級レベルの学者にとっても難 しい部分で、高度の知識と幅広い語彙と文法が要ると主張する。例として、アンケートの (4)の質問に、「あの日、私たちは激しく泣き合わせた」という複雑言い方の代わりに 「あの日、私たちは激しく泣いた」という簡単な言い方を使っても、話し手の伝いたいこと も示される。そのきっかけで、筆者の研究目的として、三つがある。 (1) 複合動詞における複雑で多様性のある構成を深くわかること (2) よく使われる「合う」と「合わせる」の複合動詞を収集し、日本語の学習者の能力 上達するための参考材料を作ること (3) ベトナム語への「合う」と「合わせる」の翻訳の比較に通じて類似点と相違点を見 つけて、そしてベトナム語と日本語の翻訳の言語および文化の影響ついての分析 研究方法 • データの収集、分析:日本貿易振興機構による「日本に在留するベトナム人が多い 都道府県トップ 10」と「各県人口に対する在留ベトナム人の割合が高い都道府県トッ プ 10」の統計、日本の人口が一番少ない都道府県−鳥取県、政府機関、外国人支援機 関といったベトナム語および日本語の資料 • データの対照:幅広いテーマについての日本の都道府県または政府機関の「合う」 および「合わせる」の複合動詞があるオリジナルの日本語の資料と翻訳された同じ内 容のベトナム語版の対照 • データ分析:収集した資料に基づいて、「合う」と「合わせる」の複合動詞の意味、 使い分けをする。それから、ベトナム語の翻訳版と対照して、翻訳上での問題点を明 らかにする 研究対象 日本語における「合う」と「合わせる」の複合動詞を研究対象とする 第一章 日本語における動詞 1.1 動詞とは 鳥取大学の自然言語処理研究室によると「動詞」は下のように定義された: • 文末から一形態素ずつ読み込む • 「自立動詞」,「名詞+サ変自立動詞」,「名詞+(でき)の文字列を含む 自立動詞」のうち一つが出現する • 文末から三つのパターンのうち一つが該当した箇所までを動詞とする. そして、どんな言語でも、動詞は同じ目的で利用され、文の一部であり、活動また は状態を表すために使用される。 日本語の動詞は、「ウ」行の文字で終わり、それは 「う、す、つ、ぬ、む、く、る」である。 さらに、動詞だけある場合、述語になる。 1.2 動詞の分類 1.2.1 形態による分類 日本語の動詞が持つ形態変換によって、動詞はこの形態変換基準に基づいて三つの グループに分けられる。 1.2.1.1 グループ (U-Verb, 五段動詞) 1グループの動詞は「ウ」行の「う、つ、む、ぬ、く、る」で終わる。1グループ の動詞のマス形は「イ」段になる。 表2.1 グループの動詞の例 STT 日本語 ベトナム語 もらう Nhận 買う Mua 走る Chạy 読む Đọc 立つ Đứng 遊ぶ Chơi 笑う Cười 話す Nói chuyện 泳ぐ Bơi 10 座る Ngồi 11 待つ Đợi 12 聞く Nghe 13 急ぐ Vội vã 14 会う Gặp 15 働く Làm việc 1.2.1.2 グループ (RU-Verb, 一段動詞) 2グループの動詞は「ル」で終わり、「ル」の前、ほとんどは「へ、べ、め」など の「エ」行文字で、特別な場合もある。2グループの動詞のマス形は辞書形の動詞の最後の 「る」をとり、マスをつける。 表 グループの動詞の例 STT 日本語 ベトナム語 浴びる Rơi vào, ngập chìm, tắm 晴れる Nắng 消える Biến 務める Đảm nhiệm 忘れる Quên できる Có thể 並べる Xếp hàng 汚れる Bẩn, nhiễm bẩn 捨てる Vứt 10 尋ねる Hỏi, thăm 11 考える Nghĩ 12 見せる Cho xem 13 かける Chạy, lao 14 生まれる Sinh 15 食べる Ăn 1.2.1.3 3グループ(不規則活用の動詞) 3グループの動詞はカ行・サ行変格活用動詞で、変更形態は特別である。不規則に変化す る。 表 グループの動詞の例 STT 日本語 ベトナム語 する Làm 10 ム語における日常の会話はこの二つの動詞は同じ意味で使われ、ただし携帯がち ょっと違う。「rủ」はカジュアルな表現で「mời」はもっと丁寧な言い方であ る。しかし、この場面によって、友達の間の話であるから「rủ」を使い方は本当 に自然で人間関係の現状も表せて、翻訳者はベトナム語とベトナムの文化につい て適当な知識を持っているのがわかる。 (17) 「分け合う」:ベトナム語―日本語辞典による「分け合う」の意味は「chia nhau」である。そして、KOKORO にある翻訳仕方も同じく辞典にある意味をそ のままに使われた。場面としても自然な表現だと考え、「仲間で分け合い」と言 うことは「分ける」と「合う」の意味も全て現れ、読者も内容を詳しくわかるこ とができる。 (18) 「連絡し合う」:国語辞典に応じて「連絡」は「接続して繋がること。繋げ ること」と「ある事柄を伝達して知らせたりしらせあったりすること。そして、 ベトナム語―日本語辞典における翻訳は「liên lạc」である。で、「合う」と結合 して複合動詞になると「liên lạc với nhau」などの「合う」を示す意味も含む必要 があるが、「giữ liên lạc」となった。日本語版は「ご家族とは今も LINE で連絡 し合う」で、ベトナム語版は「Giữ liên lạc qua LINE với gia đình homestay」であ る。上述の「連絡し合う」は家族と互いに連絡することで、両方は同じく連絡し 合うと述べたいと主張する。しかし、ベトナム語に訳された時「連絡を守る」と なれば「連絡し合う」の意味をわかりやすくなる。 (19) 「出し合う」:国語辞典における意味としては「互いに物品や金銭を出した り入れたりすること」と言う。神奈川県の資料における翻訳は「cùng đóng góp」となる。「đóng góp」と言う動詞は「貢献する・役割を持つ・今日同作業 に参加する」の意味を持つ。「出す」の意味は「内部にあるものを外へ移す」だ が、「合う」と結合して複合動詞となると形態は変更がある。場面においては 「アイディアを出し合う」で、物品を出したり入れたりすることを示すので、ベ トナム語の翻訳はもっと丁寧な言い方になり、尊敬語ではないが述べられる対象 にありがたい気分そして「アイディアを出し合う」のを大切にすることを示す。 その翻訳は「合う」の意味を述べられベトナムの文化も含む翻訳仕方だと主張す る。 (20) 「見合う」:日本語国語辞典によって「見合う」は「互いに相手を見る」ま たは「釣り合う」と定義される。ベトナム語―日本語国語辞典に「cân đối, nhìn nhau」となる。しかし、翻訳版の三つにその中に「釣り合う」と近い意味がある 42 言葉だけ訳された。「đáp ứng」との翻訳は(7)にある「向き合う」と同じく 訳され、しかし「đáp ứng」は「満たす・応答する」で、資格の場合に使われる のは自然な表現ではなく、筆者は「tương ứng」と言う「該当する・相当する」 を使った方がいいと主張する。で「phù hợp」の場合は読者にとってわかりやす くて、「釣り合う」と言う意味を述べるから完璧な版だと考える。 (21) 「ぶつかり合う」:「ぶつかる」は「固いものに激しく当たる」や「思いが けない事態、困難な事態に行き当たる」や「異なった意見を主張して人と対立し て、意見が食い違って争う」や「直接に相手と交渉する。まともにことに当た る」や「二つ以上の物事が一つに合う」と定義される。そして、日本語の複合動 詞のハンドブックに「Va vào nhau, đụng chạm quan hệ với nhau」と書かれ る。筆者は厚生労働省と国際協力機構の翻訳版はそのままに翻訳されて日本語の 意味と正しい表現であると主張する。まず、「va vào nhau」の場合、複合動詞の 前、二つの対象の組み合わせを言い、エンジンのリングギアとスターターのピニ オンは固いもので、「固いものに激しく当たる」の意味を満たす。そのほか、 「合う」の意味もつけてぶつかり合う意味をはっきり言い出せた。そして、二番 目の翻訳は「đối mặt với mâu thuẫn」である。「異なった意見を主張して人と 対立して、意見が食い違って争う」と言う意味と近いが、直訳すると「矛盾に向 き合う」となるが、その前に「suy nghĩ cách làm việc」と言う具体的なことも 述べたから、ベトナム語で話すと自然な言い方は「đối mặt với mâu thuẫn」と 考える。その場合「合う」は「đối mặt」となり、「合う」を翻訳する時、意味に 影響なく多様性があるのを示した。 (22) 「伝い合う」:日本語国語辞典によって「伝う」は「あるものに沿って移っ て行く」である。厚生労働省におけるベトナム語版は「truyền đạt lẫn nhau」とな る。しかし、筆者は「truyền đạt lẫn nhau」と言うのはわかりにくくて、意味がな くて使わないベトナム語だと主張する。ベトナム語―日本語辞典における 「truyền đạt」は「伝達」で、情報・ニュースなどの場合に使え、「伝える」は 「truyền đạt, chuyển lời, phổ biến lại, gửi vào, truyền đi, truyền (điện,nhiệt)」である。 「伝える」の意味の一つは「truyền đạt」とあるが、ベトナム語に言えば、 「truyền đạt lẫn nhau」と言う表現が自然な言い方ではなく、ただ言葉の意味とそ のままに文化と言語の使いを問わず翻訳することである。筆者はこの場合に 「truyền đạt lẫn nhau」の代わりに「trao đổi」と翻訳した方がいいと主張する。そ 43 の言い換えはわかりやすくて、読者も資料の伝いたいことをわかることができ る。 (23) 「噛み合う」:日本語国語辞典によって「噛み合う」は「獣などが互いに噛 みつきあって戦う」や「歯と歯車などをぴったり合わせる」や「論点などをずれ ないように合わせる」と定義される。定義はほとんど4.2.1.2の(5)と同じ で、しかし(5)の場合、句にある役割は名詞で、体の部分を表す。ベトナム語 の翻訳版は「khớp nhau」で、(5)の場合は「khớp nhai」と「kẽ hở」である。 「介護職と利用者の間でコミュニケーションが噛み合わない」の日本語の句にベ トナム語に翻訳され「việc giao tiếp người chăm sóc và người sử dụng khơng khớp nhau」となる。ベトナム語辞典に「khớp」は 個の意味があり、この 場合に筆者は一番正しい説明仕方が「có trí, khơng có sai lệch, mâu thuẫn phận với nhau」と主張する。翻訳者はベトナム語とベトナムの文化を 知るから「khớp」のような言葉を翻訳できることがわかって、それ以外もっとい い言い方がない。 (24) 「支え合う」:国語辞典により「支える」は「力を添えて、物が倒れたり落 ちたりしないようにする。」と「ある状態を持ち堪える・維持する」と定義され る。ベトナム語―日本語辞典には「đội, chống đỡ, nâng đỡ, trì」と書かれる。 鳥取県の資料に翻訳者は「giúp đỡ ~」と訳して、「合う」という意味を示せ ず、「〜」という相手の支えだけ述べられた。この場合、「支え合う」は上述の 「支える」の意味を持たず「手伝う・助ける」の意味となる。厚生労働省のウェ ブサイトで収集したデータは「cùng hỗ trợ」とベトナム語に訳した。この翻訳版 も上説明した意味ではなく「支援する・助ける」の意味を持っているが「合う」 の意味を言えることのおかげで読者は状況をわかることができる。二つの翻訳版 はもともと「支える」の意味を持たなくても、場面の言いたいこと、ベトナム語 の翻訳を通じて内容が簡単にわかると主張する。 (25) 「理解し合う」:(18)の「連絡し合う」と同じ「動詞+合う」という式 によって作られる複合動詞である。だからこの複合動詞は前の部分「理解する」 の動詞と「合う」の意味の組み合わせとする意味がある。鳥取県の翻訳版は 「hiểu nhau」である。ベトナム語―日本語辞典には、「理解」は動詞と結 合できて「sự lý giải, hiểu biết, lĩnh hội」という意味がある。そして国語辞典 によりは「物後の筋道や表現内容などがわかること。」と「相手の気持ちや立場 を正しくわかること」と定義される。この説明によると鳥取県の資料の「hiểu」 44 は正しい言い方とわかる。そして「合う」の意味も「nhau」で示し、完全な意味 を述べた。しかし「được」という可能を表す言葉も入れられ、「理解し合うのが できる」という意味になるが、ベトナム語における「được 」はこの場合に利用 させられ、余計な言葉でも意味に影響を与えないと主張する。 (26) 「釣り合う」:日本語国語辞典におけるこの複合動詞の意味は「二つのもの の重さ・力・程度などが等しく、安定した状態にある。平均している」や「互い にうまく調和する。似合う」である。そして、ベトナム語―日本語辞典には 「cân bằng, cân xứng, cân đối, tương ứng, phù hợp」の意味があると書かれる。この 複合動詞の場合、厚生労働省の三つの場合によって「cân bằng」という意味が全 部持っている。しかし、一つの翻訳は複合同士として使われず、名詞化され「釣 り合い」になる。名詞になると、「平衡・均整」もあるので「合う」の意味がな くなり、ただバランスの意味しか持たないので翻訳版が正しいと主張する。しか し、二番目の翻訳版には複合動詞として使われる「釣り合っている」は「合う」 の意味を表せないから、意味的に少々足りない部分が出る。最後のベトナム語の 翻訳版は「釣り合う」の全部の意味を持って「cân nhau」となって、力の釣 り合いの状態を一番完全な意味を示す「釣り合う」の翻訳である。 (27) 「向かい合う」:日本語国語辞典に述べる意味は「互いに正面を向いて対す る」である。で、ベトナム語―日本語辞典には「mặt đối mặt, đối diện nhau」と定 義される。日本語の複合動詞のハンドブックにおける意味は「Hai người hướng mặt vào nhau, ngồi đối diện nhau」である。上述三つの意味は「対面する」という 部分が同じく説明されるが「ngồi đối diện nhau」か「Hai người hướng mặt vào nhau」などの部分は相違点となる。厚生労働省のウェブサイトの資料は、この複 合動詞を「đối diện nhau」と翻訳した。場面における全部の翻訳は「Không thực công việc đối diện nhau」で、読むとわかるがベトナム語について言えば 対面するのは仕事をする人で、上述の翻訳は対面する対象は「仕事」となってし まう可能性があって、読者は誤解することも起こられると考える。筆者はこの場 面に「không thực công việc đối diện nhau」の代わり、誤解を起こらない ように「không đứng đối diện để thực công việc」に変わる提案をす る。 (28) 「譲り合う」:ベトナム語―日本語辞典による「nhường cho, chuyển cho, nhượng cho, nhân nhượng」は「譲る」の動詞とする意味である。国語辞典にも 「自分の所有するものを人に与える」や「求めに応じて売り渡す」や「自分の意 45 思で他に優先権を与える」や「自分の地位に他人が就任する事態を引き起こす」 や「自分の考えを抑えて他人に従う・譲歩する」と定義される。しかし、翻訳版 にある二つのベトナム語の言葉は「nhường nhịn」という翻訳しかない。「合う」 を全く示せず、単純に動詞として使われた。筆者はこの場合に、「nhường nhịn」 だけ利用すると読者はわかるはわかるが日本語版の複合動詞にとって意味的に足 りなく、「nhường nhịn lẫn nhau」の言い換えはもっと正しいと主張する。 (29) 「ぶつけ合う」:日本語国語辞典に「ぶつける」は「激しく打ち当てる。投 げつけて当てる。ぶっつける」と定義される。厚生労働省における「ぶつけ合 う」のベトナム語の翻訳版は「xung đột nhau」となる。「xung đột」はベトナム 語―日本語の辞典に「衝突」と説明され、意味の面には応じていないことがわか る。日本語版の内容は日本とベトナム側の思いに反対の意見があり、筆者の提案 は「ぶつけ合う」の複合動詞を使わず、「異なった意見を主張して人と対立し て、意見が食い違って争う」の意味ある「ぶつかり合う」または動詞の「衝突す る」を使えばいいである。 (30) 「掛け合う」:日本語国語辞典により「掛け合う」は「要求を出して相手と 話し合ったり交渉したりする」という意味を持つ。一番目の翻訳仕方は「giao thiệp thống nhất」で、二番目は「thống nhất」である。で、「giao thiệp」の部分は 「交渉」であるが、「thống nhất」」は「統一」や「同意する」で、「掛け合 う」の意味に含まらない部分である。だから、この意味も示したい場合、筆者は 「thống nhất」という動詞もこの複合動詞の次に加え、伝いたい意味はもっと詳 しくてわかりやすくなる提案をする。 3.2 小まとめ 収集したデータによると、複合動詞「あう」と「合わせる」は利用される率が高いとわか る。特に、「問い合わせる」や「話し合う」や「助け合う」などの簡単な複合動詞をよく見 つける。政府機関・都道府県・外国人支援機関のウェブサイトにあるデータという理由で、 主な目的は支援・援助であり、上述の言葉を使う必要がある。そして、よく利用される複合 動詞は、前の部分にほとんどは日常の会話でも使われている言葉で、日本語初級の語彙であ る。そして、翻訳仕方も色々な方法があって、場合・場面によっても違って、そのほかも翻 訳者の知識によって多様な翻訳仕方となる。ある翻訳版は適当に言葉の意味を守られ、わか りやすく訳されたがある翻訳版はベトナム語の文化を含む翻訳仕方があり、わかりやすいこ とを達成できることだけでなく、読者も詳しく伝いたいことをわかることもできると主張す る。しかし、ある場合には、前の部分と「合う」または「合わせる」の部分の意味を別々に 46 訳されたことなどがあり、ベトナム語に翻訳された際に、変な表現で違う意味となるのが少 なくない。 3.3 本論の位置付け 複合動詞の「合う」と「合わせる」についての研究の中で代表的な研究は姫野昌子の「対称 関係を表す複合動詞「〜あう」と「〜あわせる」をめぐって」という研究だと主張する。こ の研究のおける複合動詞の「合う」と「合わせる」の構造を述べられ、「A が B と V する+ B も A と V する=A が B と V 合う」などのわかりやすい説明もある。そして、姫野筆者もこ の複合動詞に関する時間問題も述べて、それは新しい店だと主張する。例として、「食い合 う」の場合はある使われた文例には同時に相手を食うという時間の意味も示した。そして多 くない日本語―ベトナム語の辞典の中に、Nguyễn Thị Chung Toàn の「日本語の複合動詞ハン ドブック」という資料は研究の過程の結果として良い参考となる。ハンドブックに筆者は複 合動詞について色々な構成についての書いて色々な要素によって作られる複合動詞について 紹介できた。そして、多様な複合動詞の意味も説明したハンドブックは日本語学者に言語力 を上達したい際に利用できる資料である。同じ筆者で、「Động từ phức tiếng Nhật với đơn vị tạo nghĩa tương đương tiếng Việt」の研究もある。その研究に、複合動詞の構成も述べ られ、ベトナム語との相当な表現に関するアンケートを行なった。しかし、具体的な複合動 詞について行われず、詳しい調査の結果もまだ述べることができない。筆者の研究はベトナ ム語と対照する研究であり、具体的に複合動詞「合う」と「合わせる」に関する調査したり 統計したり分析したりする。その統計・分析・説明・対象の通りに日本語学者はもっと幅広 くて多様性ある参考資料があり、複合動詞「合う」と「合わせる」または複合同士について の使い方や使い分けや通訳仕方や翻訳仕方などもわかるようになれると期待している。それ で、違う場面や場合によって正しい複合動詞を利用するのもでき、上級レベルの日本語や豊 富な言い方もできるように研究を行なった。 47 結論 序論に上述した通り、複合動詞は日本語における難度がある部分で日本語の学者は複合動 詞を利用する代わりに、単純な動詞だけ使う傾向がある。その理由で、コミュニケーション を豊富させるために複合動詞についてもっと詳しく学ぶ必要がある。複合動詞について深く わかれば日本における文化・歴史などもわかるようになって、そして我が国に関する文化の 面、または言葉使いなどの知識ももっと深くなれる。そういうことをわかり、筆者は日本語 における複合動詞、そして具体的には日常によく利用される「合う」と「合わせる」との複 合動詞についての研究を行うのを決めた。その他、日本語における「合う」と「合わせる」 の複合動詞に興味を持ったり、自分の言語能力を上達する意志があったりする日本語学習者 にとって参考材料を作る希望がある。 日本語でもベトナム語でも「合う」又は「合わせる」の意味がある表現が多く、複合動詞 という品詞の使い率が高い。これは言語の面に大切な類似点だと主張する。しかし、初級日 本語は単純に単一の動詞を利用したり、簡単であれば簡単なほど言ったりする傾向がある。 中級レベルから複合動詞と接してから、意味の面に多様性があるので誤解と間違いを解ける ため学習者は使わないこともなる。その理由で多数の学習者の言語力は豊富ではなく、そし て伝いたいことも完全に表現できない場合が多いかもしれない。 第二章に述べた複合動詞の(2)にある複合動詞の構造は豊富で辞書に定義される言葉だけ 使えるのと違い、自分の希望によって新しい複合動詞も作り出させる。例としては「協力す る」と「合う」で、「協力し合う」という4.2.2.2.の(6)に分析された複合動詞 である。前に来る言葉の意味を足したい際に、複合動詞は一番使うべきである方法だと主張 する。「合う」と「合わせる」の複合動詞は色々な資料と多様性あるテーマに使われている。 だからこの瀕死の部分についての知識を持てば日本語を学びにとって役に立つ。 しかし、日本語はベトナム語に翻訳されある版と比較される際、様々な翻訳版が出て、意 味に当てるのもあるし文化的に訳されたのも収集できた。これは学習者にとっては役にたつ 資料だと考える。例として、4.2.2.2.にある(16)「誘い合う」は「rủ」となるのは 文化の要素に影響を受け、ベトナム語における日常の会話の風も持つ。4.2.1.2の(8) 「すり合う」の場合、同じデータのソースで同じ場合に利用されても二つの方法によって翻 訳された。ベトナム語における意味を分析しては、使い方に正しくないことがわかるが公式 のウェブサイトで発行された。そういう仕方に日本語学者は誤解をさせ、複合動詞をわかっ て学んでも間違って使う場合を起ころ可能性が高い。 そして、「合う」と「合わせる」の意味には、ベトナム語における「nhau」というものが あるが、翻訳する時省略される場合が多い。なぜなら、具体的な場面において使うと会話・ 48 句の部分は複合動詞に意味を補充し、ベトナム語に訳するとき「nhau」を述べなくてもわか りやすい。言語能力はある程度になると自然に言語そして文化の要素などを組み合わせて使 え、完全の意味を示さなくても伝ったりわかったりできる。 49 参考文献 TIẾNG VIỆT Trần Thị Chung Toàn (2002), Động từ phức tiếng Nhật với đơn vị tạo nghĩa tương đương tiếng Việt, luận án Tiến sĩ, Đại học Quốc Gia Hà Nội Trần Thị Chung Toàn (2004), Sổ tay động từ phức tiếng Nhật, NXB Đại học Quốc Gia Hà Nội Trần Việt Thanh (2003), Từ điển Nhật – Việt, NXB Tổng hợp Thành phố Hồ Chí Minh Trung tâm từ điển học – Viện ngôn ngữ học (2003), Từ điển tiếng Việt Lê Quang Thiêm (1989) – Nghiên cứu đối chiếu ngôn ngữ, NXB Đại học Giáo dục chuyên nghiệp, Hà Nội Trần Thị Chung Toàn (2000), Nghiên cứu động từ phức tiếng Nhật (qua tư liệu giáo trình dạy tiếng), Luận văn Thạc sĩ, Đại học Ngoại ngữ Tokyo Hoàng Tuệ (1996), “Về quan hệ từ pháp cú pháp cấu tạo từ ghép tiếng Việt”, Ngôn ngữ đời sống xã hội, NXB Giáo dục, Hà Nội TIẾNG NHẬT 姫野昌子『対称関係を表す複合動詞 : 「~あう」と「~あわせる」をめぐって』 影山太郎・由来陽子(1997)『語形成と概念構造』東京:研究社 林翠芳(1988)『日本語複合動詞研究の現在』 影山太郎(1993)『文法と語形成』東京:ひつじ書房 石井正彦「辞書に戴る複合動詞・戴らない複合動詞」『日本語学』 奥田靖雄「日本語の動詞の語幹について」『言葉の研究・序説』むぎ書房 須賀一好「現代語における複合動詞の自・他の形式について」『静岡女子大学研究 紀要』 姫野昌子『複合動詞の構造と意味用法」ひつじ書房 森田良行「日本語の複合動詞について」『講座日本語教育』早稲田大学語学教育研 究所 50 10.影山太郎 (2014)「日本語複合動詞の言語類型論的意義」,『国語研プロジェクトレ ビュ ー』 11.西山國雄・小川芳樹 2013「複合動詞における助動詞化と無他動性」遠藤喜雄(編) 『世界に向けた日本語研究』開拓社 51 卒論の謝辞 研究の最初のステップと全過程において、筆者はハノイ国家大学外国語大学の日本言語 文化学部の教師である Trần Thị Minh Phương 先生から多くの助けを受けた。 教師のコメントにより、筆者の「合う」と「合わせる」の複合動詞、そしてベトナム語 における相当な表現との対照に関する研究を行う道がこれまで以上に明確で堅実になっ た。 その他、筆者は、この研究に常に貴重なアイデアを提供してくれた友人たちに感謝した いと思う。 先生や友人からのすべての助けと貢献のおかげで、筆者は日本語における複合動詞「合 う」と「合わせる」の使い分けと意味、そしてベトナム語における相当な表現との対照 という研究を完了することができた。 52 付録 中級以降の日本語学習者における「合う」および「合わせる」の複合動詞の調査 53 54 55 56 ... định 支? ?合う Cùng hỗ trợ す? ?合わせる 伝? ?合う Truyền đạt lẫn 向? ?合う Đối diện 10 噛? ?合う Khớp 11 助? ?合う Hợp tác 12 協力? ?合う Hợp tác lẫn 13 ぶつか? ?合う Va vào 14 つ? ?合う Chà ~ với ~ Xoa ~ với Cân Cân 23 Đáp ứng 15 ? ?合う 16 隣? ?合わせる. .. 参考文献 TIẾNG VIỆT Trần Thị Chung Toàn (2002), Động từ phức tiếng Nhật với đơn vị tạo nghĩa tương đương tiếng Việt, luận án Tiến sĩ, Đại học Quốc Gia Hà Nội Trần Thị Chung Toàn (2004), Sổ tay động từ. .. 落ち着く 2.4 複合動詞「V 合う? ??と「V 合わせる? ?? 2.4.1 [合う] の複合動詞 2.4.1.2 分類 15 (1) Aが B と・に? ?合う → 兄が弟と反発? ?合う? ?? (2) Aが B と? ?合う →兄が弟と起こ? ?合う? ?? (3) ABが N を? ?合う →兄弟が子をあや? ?合う? ?? (4) ABが? ?合う →兄弟が首を傾? ?合う? ?? 2.4.1.3 意味 ? ?合う? ??は「hợp nhất,