ハノイ国家大学 外国語大学 大学院学部 ルオン・ティ・トウー・ズオン 日本語の擬声語における形態と意味の相関 - ベトナム語の擬声語との対照 – MỐI TƯƠNG QUAN GIỮA HÌNH THÁI VÀ Ý NGHĨA CỦA TỪ TƯỢNG THANH TRONG TIẾNG NHẬT - ĐỐI CHIẾU VỚI TỪ TƯỢNG THANH TRONG TIẾNG VIỆT – 修士論文 専攻科目 : K19 日本語学 コード: 60.22.02.09 ハノイ、2014年 ハノイ国家大学 外国語大学 大学院学部 LƯƠNG THỊ THÙY DƯƠNG 日本語の擬声語における形態と意味の相関 - ベトナム語の擬声語との対照 – MỐI TƯƠNG QUAN GIỮA HÌNH THÁI VÀ Ý NGHĨA CỦA TỪ TƯỢNG THANH TRONG TIẾNG NHẬT - ĐỐI CHIẾU VỚI TỪ TƯỢNG THANH TRONG TIẾNG VIỆT – Luận văn Thạc sỹ 専攻科目 : K19 日本語学 コード : 60.22.02.09 指導教官:PGS, TS Hà nội - Năm 2014 Nguyễn Thị Bích Hà 付録 表 1:動物の鳴き声を模倣する擬声語の形態と意味 表2:動物の鳴き声を模倣する擬声語の形態と意味(畳語・あるいは反復のリスト) 表3:動物の鳴き声を模倣する擬声語の形態と意味(長音のリスト) 表4:動物の鳴き声を模倣する擬声語の形態と意味(促音のリスト) 表5:動物の鳴き声を模倣する擬声語の形態と意味(拗音のリスト) 表6:動物の鳴き声の形態のまとめ 表7:人間に関する擬声語形態と意味の考察 表 8:人間に関する擬声語の形態と意味(畳語・あるいは反復のリスト) 表 9:人間に関する形態と意味(長音のリスト) 表 10:人間に関する擬声語の形態と意味(促音のリスト) 表 11:人間に関する擬声語の形態と意味(拗音のリスト) 表 12:人間に関する擬声語の形態のまとめ 表 13(人間に関する擬声語の意味分類) 表 14:ベトナム語の動物の擬声語の形態と意味 表 15:ベトナム語の人間に関する擬声語の形態と意味 表 16:人間に関する擬声語の形態(部分畳語) 表 17:人間に関する擬声語の形態(完全畳語) 表 18:人間にかんする擬声語(意味類) i 目次 序論 1.研究の対象と範囲 2.研究の目的 3.研究方法 .3 4.先行研究 .3 ①日本語の参考文献 ②ベトナム語の参考文献 .4 本論 第一章 日本語における擬声語の定義及びい日本語における擬声語の特徴 A:動物に関する鳴き声の擬声語 .6 1.日本語の擬声語と他の言語における擬声語について 1.1.日本語の擬声語と他の言語における擬声語について 1.1.1 日本語の擬声語の定 義 1.1.2 他の言語における擬声語について .7 1.2 日本語の擬声語の量が多いこと .7 1.3 擬声語が同じでも、違う言語で違う表現されていること 1.4.日本語の擬声語の表記 1.5.日本語の形態特徴 .9 1.5.1 音象徴形態特徴 1.5.2 擬声語の語形特徴 10 1.6 意味と用法特徴 .11 1.6.1 多義性 11 1.6.2 擬声語の用法 12 1.6.3 擬声語の運用 12 1.7 擬声語と他の語彙との関連 .12 1.7.1 擬声語と一般語彙との関連 .12 1.7.2 擬声語と畳語との関連 .13 1.8 擬声語の研究の提起問題 14 ii 第二章 日本語における擬声語の考察 15 A:動物に関する鳴き声の擬声語 15 日本の動物の 鳴き 声の擬声語 の形態と 意味の 考察 .15 2.2.日本の動物の鳴き声の擬声語の形態・意味の考察とその関連 21 B:人間に関する擬声語 31 2.3 人間に関する擬声語形態・意味の考察 31 2.4 人間に関する擬声語の形態・意味とその関連 36 2.5 人間に関する日本語の擬声語の意味の考察 .44 2.6 人間に関する擬声語の形態・意味とその関連 44 第三章:ベトナム語における擬声語との相関 45 3.1 ベトナム語の擬声語の特徴 .45 3.2 ベトナム語の擬声語の考察 .45 3.2.1 動物の鳴き声の形態の考察 .45 3.2.2 ベトナム語の人間に関する擬声語の形態の考察 日本語 の 擬声語 とベトナム 語の 擬声 語 の対照 3.3.1 日本語の擬声語とベトナム語の擬声語の形態の対照 .60 3.3.2 日本語の擬声語とベトナム語の擬声語の意味の対照 .6 3.3.3 日本語の擬声語とベトナム語の擬声語の形態・意味とその関連の対照 61 3.4 両国の擬声語の 用法観点と運用観点 からの 比較 結論 結論 .63 今後の課題 .6 参考文献 67 iii 序論 研究の対象と範囲 ベトナム語は単独語で、語順が SVO である。ベトナム語の擬音語・擬態語の研 究は何十年も経つが研究数が非常に尐ない。擬音語・擬態語の辞書も存在しない。 それに対し、日本語は膠着語で、語順が SOV であり、日本語の擬音語・擬態語の 研究は進んでいて、擬音語・擬態語の辞書もいくつか出版されている。擬音語・ 擬態語については、音や声を表すものが擬音語で、動きや様子を表すものが擬態 語というイメージがあると思われる。擬音語というのは簡単に概要すると「音や声 をまねて表わした言葉」のことであるが、現在まで日本語の擬音語・擬態語につい ての様々な研究がある。その中でも、金田一(1976)の研究は重要な役割を果たし ている。それに続き、浅野・金田一(1978)の研究も発表されている。浅野・金田 一(1978)は、日本語の擬音語・擬態語に関する優れた辞書を作り上げた。その中 では、擬音語と擬態語の由来に始まり、形態や文法、擬音語・擬態語の音と意味 との関連などが考察されている。特にこれらは音象徴の分析に重点がおかれてい る。 また Hamano(1998)は、擬態語の音象徴に注目している研究をし、擬態語におけ る母音の意味的な特色の例として、母音「i」が「小さいこと」や「運動が速いこ と」を表わすのに対し、「a」、「o」の母音はこれに対立する傾向があると述べてい る(例:「ころころ」対「きりきり」など)。また一般の子音について、「k」、「t」 が「堅いこと」を表わし、「s」が「摩擦感のあること」を、「r」は「粘って滑ら かなこと」を、「h」、「p」は「抵抗感のないこと」を、「m」は「やわらかいこと」 を表わすと述べており、詳しい研究がされている。 しかしながら、擬声語に関しては、擬声語の音象徴には実際の音に類似した音 を模写しているため、特に言うことはないと考えられた。この問題について浅 野・金田一や他の学者など、現在まで研究がされていないようである。特に、擬 音語・擬態語の研究や擬音語についての研究は様々であるが、擬声語について研 究はないようである。 筆者は数年間ハノイ工科大学で教師として日本語を教えているが、その際、日 本語とベトナム語の共通点と相違点に気がつき、興味を持つようになった。 擬声語の定義や使い方は、外国人にとっては非常に難しいと見られている。文 中での擬声語の意味や品詞、及び対訳するときに、問題になるであろう。 特に、ベトナム人の学習者にとって日常会話や文章で擬声音があるのは極めて 困難である。まして、日本語ベトナム学習者が擬声語を使いこなせるようになる のは非常に困難であると思われている。しかし、文における擬声語が十分に理解 できないと、日本語が身につかず、日常会話が理解しにくくなり、コミュニケー ションの目的が達成できないと言っても過言ではない。 以上に述べたように、擬声語は日本語で大きな役割を果たしており、ベトナム 語との対照研究が尐ないためこの問題に関する研究を行うことにした。この修士 論文では筆者は日本語の擬音語・擬態語の中で、擬音語に一部属する擬声語のみ について深く研究したい。この論文の主な内容は「日本語の擬声語の形態・意味 とベトナム語との対照」ということにした。このテーマを通じ、ベトナム語と日 本語の擬声語についての基本的な定義、形態、構造、使い方、意味など、それら の類似点と相違点を見つける。そうすることにより、ベトナムと日本の両方の民 族の考え方、伝統文化の相互理解のみならず世界の人々や国々をつなげられると 考える。 筆者は主に阿刀田稔子・星野和子(1978)『擬音語・擬態語辞典』、及び、 Nguyen ThiBich Ha(2007) 研究における『日本語の擬音語・擬態語編集・ベトナム 語対訳』より、データを収集、またはTran Thi Thao(2006)卒業論文、『ベトナム 語・日本語における擬声語の比較研究―動物の鳴き声を模擬する擬声語を主にし てー』に基づき、考察し、研究をしている。 本論文の著者は日本語の母語話者ではないため、客観的な分析の遂行において は語感に頼ることができないことから、種々の困難が生じる可能性が予測される。 このようなことを鑑みて本論文ではいろいろなデータを収集している。従って母 語話者のように感覚的能力に依拠できない場合には可能な限り多くの用例を用い て日本語の擬声語形態とその意味相関を分析することとする。 但し辞書に上述したデータが多く、資料編では用例のみというのが本論文で扱 う問題と直接的に関連する用例のみを記載し、主に動物に関する鳴き声と人間に 関する擬声語が入った用例を扱うこととする。 2.研究の目的 本稿の目的は以下のとおりである。 日本語の擬声語の定義、その分類、形態と意味の相関を明らかにする。 日本語の擬声語の分類、形態と意味の相関を明らかにする。 日本語の擬声語とベトナム語の擬声語の対照、考察、その結果から共通点と相 違点を明らかにする。 両国の擬声語を通して、両国の国民の思考と感情の特徴が分かるようになる。 3.研究方法 本稿ではまず日本語の擬声語が理解できるよう、インターネット、本、先行研 究などの資料を収集し分析する。またベトナム語の擬声語に関する日本語とベト ナム語の研究論文を参考とする。ようするに、本稿には主に次の研究方法を用い る。 列記方法:参考資料を参照し、日本語の擬音語・擬態語(特に擬声語)の ポイントを列記して、検討する。 対照方法:日本語の擬音語・擬態語(特に擬声語)とベトナム語における 擬音語・擬態語(特に擬声語)を対照させ、類似点・相違点を分析して、 結論を提供する。 統計方法:インターネットや新聞やテキストなどの資料を総計し、区分す る。 分析方法:資料を総計してから、分析し、そのテーマに関する特徴を出す。 先行研究 ①日本語の参考文献 ア、音韻(音象徴)と形態の面からの考察 これまでの日本語の擬音語・擬態語の先行研究としては、音韻(音象徴)の面か らの考察がある。以下に続き天沼寧(1974)、浅野・金田一(1978)、沖田(1996) と石黒(2008),田守(1991)、田守・スコウラップ(1999)および野間(2008) などがある。 天沼寧(1974)によると、擬音語・擬態語の文字の組み合わせにより、47型 に分類される。そのなか、反復形のみでなく、促音、濁音、「~り」などを入れて、 いろいろな音や様子が表現できる。 浅野・金田一(1978)は日本語の擬音語・擬態語に関するそれらの由来に始ま り、そして擬音語・擬態語の形態、文法、擬音語の音と意味との関連などを考察 し、優れた辞書を研究し、出版した。しかしながら、筆者が注目したのは擬態語 の分析である。擬音語に関しては、実際の音に類似した音を模写しているため、 「特にいうことではない」としている。 また、田守( 1991 )、田守・スコウラップ( 1999 )および野間( 2008 )は、日本語擬音 語・擬態語は音象徴語であり、子音と母音が象徴性があるため、両者の意味は音象徴性によ って限定されていると発表する。 田守・スコウラップは擬音語・擬態語に関する使用は、普遍的な音象徴ではな く、言語間における音の体系や音節構造の違いなどにより、両者の使用は多尐異 なっている。この研究は詳細な考察を行っており、形態と意味との関係について きめ細かく整理されている、最も重要な研究であると評価されている。 おきた いしぐろ 沖田(1996)と 石 黒 (2008)は、擬音語・擬態語のには喚起力があり、両者の 音声と意味が有契性があると述べている。 イ. 意味の面と共感覚の面からの考察 意味の面からの考察 意味拡大の面に関し、飛田良文・浅田秀子―著(2002,ⅶ)、『現代擬音語擬態語 用法辞典』によると、「擬音語は擬声語とも呼ばれるという概念になる」。この 辞書では「物音と人間・動物の声を分類せず、実際に出てくる擬音語・擬態語 の表現をまとめにし、音の出ていないものを擬態語と対をなすものとして、擬 音語の名で扱うことにする。」とある。 共感覚の面からの考察 擬音語・擬態語には、共感覚の現象が多く存在している。 例えば、苧阪(2008)と有働(2002)は、擬音語・擬態語が人間の主に五感に 由来し、聴覚、視覚や触覚という感覚に主張している。 また、矢口(2011)は擬音語・擬態語を用いた共感覚的表現の意味理解構造に ついて、二つの実験を行った。結果は、選定された擬音語・擬態語語彙は五感の いずれかと関連する。その他、修飾語の場合、低次感覚から高次感覚への修飾が 可能であることと発表する。 ウ.文法的活用の面からの考察 野田『外国人のための基本語用例辞書(第2版)、(1987)』によると擬音 語・擬態語の200リストを作り、分類されている。副詞用法、動詞用法、名詞 用法、形容詞・形容動詞用法などが考察された。副詞用法には様態副詞、結果副 詞、程度副詞、頻度副詞、「と」がついているかどうかなど用法がある。動詞用法 には「~する」、「~つく」、「~めく」、「~む」、「~る」、「~す」、「~く」、「~ぐ」 などの動詞として使用される。名詞用法には単独名詞・複数名詞などとして使用 され、形容詞・形容動詞には「~と」、「~に」、「~の」が使うかどうかの研究で ある。また、「~しい」の形で擬音語・擬態語が形容詞として使われている。 ②ベトナム語の参考文献: Nguyen ThiBich Ha(2007) は「日本語・ベトナム語の擬音語・擬態語の最初の研 究比較」『国家大学の記念』日本語の擬音語・擬態語の副詞として使用されるベト ナム語に対訳する言葉は330で、逆は160であると記述した。また、日本語の擬音 語・擬態語がベトナム語の触覚の対訳が70、嗅覚の対訳が2つであるとしている。 主に日本語の擬音語・擬態語からベトナム語の対訳の意味から考察すると、日本 人は日本語の意味の転換が感覚からである。それに、日本語の意味の容量がベト ナム語のと比べ、広いと記述した。また、日本語の擬声語・擬態語と日本語の畳 語との形態、用法、意味も非常によく考察されている。 Hoang Anh Thi(2005)は「日本語の擬音語・擬態語について」『言語雑誌、 2005、8号』も日本語の擬音語・擬態語の特徴とベトナム語を比較した。筆者が 日本語の擬音語・擬態語の特徴については、音韻特徴、用法、意味がベトナム語 の畳語のと非常に似ていると記述した。日本語の各辞書で考察し、日本語の擬音 語・擬態語の作り方をまとめ、日本語の擬音語・擬態語の形態が4つのタイプか ら作られるとしている。それらは反復、「~り」、促音、拗音であるとまとめる。 Hoang Anh Thiは日本語の擬音語・擬態語の音韻から意味に関する考察もした。こ れらは子音と子音、子音と母音、無声音と有音との関係もまとめられている。他 に、擬音語・擬態語と畳語との関係も簡潔に説明する。 Nguyen Thi Thanh Thao (2010)は「ベトナム語・日本語における擬声語の比較研 究―動物の鳴き声を模擬する擬声語を主にしてー『ビィエン・ホア大学・卒業論 文』も両者の系統、表現価値、それらの使い方について調査して、分析した。そ の結果、ベトナム語と日本語における人間と共有する動物の鳴き声を模擬する擬 声語の共通点と相違点が分かるようになる。それらの構成の特徴、意味、行動の 主体と使い方など共通点と相違点が分析できる結果がでる。 本論 第一章 日本語における擬声語の定義及びい日本語における擬声語の 特徴 A:動物に関する鳴き声の擬声語 1.1.日本語の擬声語と他の言語における擬声語について どの言語においても、擬声語が存在している。擬声語は文字の通りに、動物の 鳴き声や人間に関する声といわれているが、生き生きとした豊かな表現をし、ま た実際の日常生活において、擬声語がないと表現し得ない心情や事象も数多く存 在している。 日本語の擬声語の定義 日本語においても、擬声語が存在している。擬声語の研究は古く江戸時代から 研究がなされ、以後様々な観点から研究がなされている。 擬音語・擬態語の定義に関して、金田一(1976)によると、擬音語・擬態語に ついて次のように説明されている。 擬音語:外界の音を写した言葉 ○擬音語:無生物の音を表すもの (例)雨がざあざあ降る。どんどん戸を叩く。 ○擬声語:生物の声を表すもの (例)犬がわんわん吠える。猫がにゃーにゃーと鳴く。げらげら笑う。 擬態語:音を立てないものを、音によって象徴的に表す言葉 ○擬態語:無生物の状態を表すもの (例)星がきらきら光っている。 ○擬容語:生物の状態(動作容態)を表すもの (例)彼女はにこにこ笑う。 ○擬情語:人間の心の状態を表すもの (例)バスがなかなか来ないので、いらいらしている。 金田一(1976)の定義によると、擬音語は、擬音語と擬声語の二種類に、擬態 語は、擬態語、擬容語、擬情語の三種類に分類されているが、これらは一般的な 用語ではない。広く用いられているのは、擬音語・擬態語という用語である。本 稿でも擬音語・擬態語という名称を取り扱うことにする。 以上、本稿では金田一(1976)による定義の通り、擬声語は生き物の声(人間 の声と動物の鳴き声)を表すものとし、研究を行うとする。 (例)1.犬がわんわん吠える。(擬声語・動物の鳴き声):わんわん) (例)2.田中さんはテレビを見て、げらげら笑っている。(擬声語・人間の声: げらげら) 「わんわん」というのは犬のほえる声を表す擬声語である。日本語と違い、犬の ほえる声を表すベトナム語は「ガウガウ」(gâu gâu)である。 「げらげら」というのは面白いことを見たとき大きい声で、えんりょなく笑い声 を表す擬声語である。ベトナム語でそのことを表すために「ハハ」(ha ha)の言葉 が使用されている。 本研究では生き物の声は動物の鳴き声と人間に関する声を描写する言葉を範囲 として、研究対象とし、日本語における擬声語の形態と意味の考察を行い、また、 ベトナム語との対照を分析するの範囲にしぼり、研究することにする。 他の言語における擬声語について 英語やロシア語などのヨーロッパ諸言語は日本語に比べ擬声語が尐ないという 評価に対して、日本語は動物の鳴き声や物の音などの擬声語を想起する言葉が多 く、外国人学習者とって、しばしば困難を伴う。 例えば日本語の「犬がわんわん鳴く」は、ヨーロッパ諸言語では動詞のbark (英語)、また「猫がにゃあにゃあ鳴く」は動詞のmew (英語)などで表わされ る。 以上の例のように日本語においては声などを表わす際、例えば「なく」という 動詞「わんわん」や「にゃあにゃあ」などの擬声語が一般的に付加され、多種の 擬声語が発達したというのである。 日本語の擬声語の量が多いこと 日本語は他の言語に比べて擬声語の数が圧倒的に多いと言われている. その理由として,日本語は他の言語に比べて音節数が極端に尐ないことが挙げ らる.具体的には,日本語には子音,母音,濁音,半濁音などを組み合わせても 110 音程度しか存在しない一方,英語には 万音近くが存在していると言われて いる。それによって,このような尐ない音節数を補うために,日本語には擬声語 が多く生まれたと考えられている。 二つ目の理由は英語など他の言語に比べて日本語の擬声語は種類のみでなく、 その表現も多彩だからである。しかも日本語では擬声語など語彙構造の中に組み 込まれて体系化されているのに対して、英語ではそのような構成 参考文献 【日本語の参考文献】 [1] 天沼寧編(1974)『擬音語・擬態語辞典』東京堂出版 [2] 浅野鶴子編(1978)『擬音語・擬態語辞典』角川書店 [3] 金田一春彦(1978)「擬音語・擬態語概説」『擬音説・擬態語辞典』角川書店 [4] 佐久間鼎(1935)「音声的描写による語構成」『日本語の言語理論的研究』 恒星社厚生閣 pp.228-280 [5] 阿久津 智、1995、「絵で慣らす擬音語擬態語」、(株)DaRakWon [6] 田守育啓、1999、ローレンス・スコウラップ「オノマトペ-形態と意味」柴谷 方良・西光義弘・影山太郎編集 日英語対照研究シリーズ(6)、くろしお出版 [7]阿刀田稔子・星野和子著(1993)『擬音語・擬態語使い方辞典』創拓社 [8]飛田良文・浅田秀子著(2002)『現代擬音語擬態語用法辞典』東京堂出版 【ベトナム語の参考文献】 [9] Diệp Quang Ban (2006)" Ngữ pháp tiếng Việt",NXB Giáo dục [10] Nguyễn Thị Bích Hà (2007), "Từ điển từ tượng tượng hình - Nhật Việt", đề tài nghiên cứu cấp Bộ [11] Nguyễn Thị Bích Hà (2007), "Bước đầu đối chiếu từ tượng tượng hình hai ngơn ngữ Nhật - Việt", Kỷ yếu Đại học Quốc gia 2007 [12] Phan Ngọc (2013) "Hình thái học từ láy tiếng Việt", NXB Đại học Quốc Gia Hà nội [13] Nguyễn Thị Thảo (2010) "Nghiên cứu so sánh từ tượng tiếng Việt Nhật -từ tượng mô tả âm động vật", Luận văn tốt nghiệp, Đại học Lạc Hồng [14] Hoàng Anh Thi (2005) , " Về từ tượng tượng hình tiếng Nhật", tạp chí ngơn ngữ [15] Nguyễn Huy Hồn, Ngơ Thu Phương, Bùi Thanh Tùng (2011) “Từ điển từ láy dành cho học sinh", NXB Hồng Đức 【ウェブ上の参考資料】 [16] 言葉の世界1-4 擬声語・擬態語。 http://daijirin.dual-d.net/extra/giseigo_gitaigo.html [17]日本語を楽しもう(日本語の擬音語・擬態語)。 http://dbms.kokken.go.jp/nknet/Onomatope/index.html [18] いろいろな動物の鳴き声。 http://park1.wakwak.com/~english/note/note-animal-onomatopoeia.html [19]日本語についてサイト。 http://vi.wikipedia.org/wiki/Ti%E1%BA%BFng_Nh%E1%BA%ADt [20] 英語の鳴き声・擬音語。 http://www.chonmage-eigojuku.com/tangohen/tango26.html [21]「犬の声」について特別編。 http://www.daidtm.net/065dogfeel2.html [22] ヴテェタアッ、「ベトナム語の擬音語」。 http://www.e-tiengviet.com/web/content/view/68/26/ [23] 動物の鳴き声。 http://www.rondely.com/zakkaya/dic5/gitani.htm ... 日本語の擬声語における形態と意味の相関 - ベトナム語の擬声語との対照 – MỐI TƯƠNG QUAN GIỮA HÌNH THÁI VÀ Ý NGHĨA CỦA TỪ TƯỢNG THANH TRONG TIẾNG NHẬT - ĐỐI CHIẾU VỚI TỪ TƯỢNG THANH TRONG TIẾNG VIỆT – Luận văn Thạc sỹ 専攻科目 : K19 日本語学... Thị Bích Hà (2007), "Bước đầu đối chiếu từ tượng tượng hình hai ngôn ngữ Nhật - Việt" , Kỷ yếu Đại học Quốc gia 2007 [12] Phan Ngọc (2013) "Hình thái học từ láy tiếng Việt" , NXB Đại học Quốc Gia... "Nghiên cứu so sánh từ tượng tiếng Việt Nhật -từ tượng mô tả âm động vật", Luận văn tốt nghiệp, Đại học Lạc Hồng [14] Hoàng Anh Thi (2005) , " Về từ tượng tượng hình tiếng Nhật" , tạp chí ngơn