từ điển mẫu câu pdf

501 50 0
từ điển mẫu câu pdf

Đang tải... (xem toàn văn)

Tài liệu hạn chế xem trước, để xem đầy đủ mời bạn chọn Tải xuống

Thông tin tài liệu

Cách dùng các mẫu câu tiếng Nhật từ trung cấp đến cao cấp, nội dung hướng dẫn chi tiết, cụ thể cho các tình huống thực tế. Dành cho trình độ N3 N2 N1 Từ điển mẫu câu Quyển sách thần thánh giúp các bạn tiếp thu dễ dàng những ngữ pháp khó nhằn, cao cấp trong tiếng Nhật. Đồng thời là bước đệm để giúp các bạn thành công trong kỳ thi JLPT, NAST TEST,... 日本語表現文型辞典!N3、N2、N1レベル向けの必要な辞書

日本語表現文型辞典 日本語表現文型辞典 Page of 501 日本語表現文型辞典 *~間に/*~間は .14 *~あげく(に)/~果て(に) 15 ~上げる/~上がる .16 ~あっての .17 *~あまり(に) 18 ~あろうことか(あるまいことか) 19 いかに~ても/いかなる~ても .20 ~如何だ/~如何で/~如何によらず 21 *~以上(は) 22 10 *~一方だ/*~ばかりだ 23 11 *~一方(で) 24 12 いわんや~においてをや/~まして~にはなおさらだ 25 13 *~上で/**~後で 26 14 ~上(に) .27 15 ~上は 28 16 *~うちに/*~ないうちに .29 17 *~得る/*~得ない 30 18 *~おかげで/*~おかげか/*~おかげだ 31 19 *御~する/*御~になる 32 20 *~恐れがある 33 21 ~落とす/~漏らす .34 22 ~思いをする/~思いがする/~覚えがある 35 23 ~折り(に) 36 24 ~かい(が)あって/~かいもなく/~がい 37 25 ~がいい/~がよい .38 26 *~限り(は)/*~ない限り(は) 39 27 *~限りだ .40 28 *~限りでは 41 29 *~かけだ/*~かける/*~かけの 42 30 ~が最後/~たら最後 43 31 *~がする .44 32 ~かそこら/~辺り/~足らず/~余り .45 33 *~か、それとも~か/*~か、或いは~か/~か、または~か .46 34 *~難い .47 35 ~かたがた .48 36 ~かたわら .49 37 *~がちだ .50 38 ~がてら .51 39 ~かと言うと/~かと言えば .52 40 *~かどうか/~か否か 53 41 *~かと思うと/*~かと思いきや/~かと見ると 54 42 *~か~ない(かの)うちに/~か~ないかに 55 43 *~兼ねない 56 Page of 501 日本語表現文型辞典 44 *~兼ねる .57 45 *~かのようだ 58 46 ~が早いか .59 47 *~かもしれない/~かもわからない 60 48 ~からある/~からする/~からの 61 49 *~から言うと/*~から言えば/*~から言って 62 50 *~からこそ/~ばこそ 63 51 *~からして 詞: × + からして .64 52 *~からすると/*~からすれば 65 53 *~からと言って/*~からって/~からとて 66 54 ~から成る .67 55 *~から~にかけて/*~から~にかけ .68 56 *~からには/*~からは 69 57 *(~から)~にわたって/*(~から)~にわたる 70 58 *~から~に至るまで 71 59 *~から見ると/*~から見れば/*~から見て 72 60 *~ かわりに 73 61 ~きっての .74 62 *~ 気味 .75 63 ~嫌いがある 76 64 *~ きりだ/*~きり~ない .77 65 ~ きりしか~ない/~だけしか~ない 78 66 ぎりぎり/すれすれ .79 67 *~ 切る/*~切れる/*~切れない 80 68 ~際/~間際 81 69 ~極まる/~極まりない/の極みだ 82 70 *~くせに/*~くせして 83 71 *~くらい/*~頃 .84 72 *~くらい .85 73 *~ぐらい~はない .86 74 ~ぐらいなら、(むしろ)~ 87 75 ~ぐるみ .88 76 *~げ 89 77 *~こそ .90 78 ~こそあれ/~こそすれ 91 79 *~ことか/*~ことだろう .92 80 *~ことがある/*~こともある 93 81 *~ことができる 94 82 *~ことから/*~ところから .95 83 ~如し/~如く/~如き 96 84 *~ことだ .97 85 *~ことだから/~こととて/~こともあって 98 86 *~ことなく/~ことなしに/~ことなくして~ない 99 87 *~ことに(は) 100 Page of 501 日本語表現文型辞典 88 *~毎に/*~おきに 101 89 *~ことにする/*~こととする/*~ことにしている 102 90 *~ことになる/*~こととなる/*~ことになっている 103 91 ことによると~/ことによれば~/ことによったら~ .104 92 ~ことは~が、~/~には~が、~ 105 93 *~ことはない/*~こともない .106 94 ~込む 107 95 これといって~ない/これといった~ない/これという~ない 108 96 ~ごろ/~盛り 109 97 ~さ/~み 110 98 *~際(に)/~節(に) 111 99 *~最中に/*~最中は/*~最中だ 112 100 *~さえ/~すら 113 101 *~さえ~ば 114 102 *~(さ)せて(あげる/くれる/もらう) 115 103 *~(さ)せておく 116 104 *~(さ)せてしまう 117 105 *~(さ)せられる 118 106 *~ざるを得ない 119 107 *~し、~/*~し、~し~ .120 108 *~しかない/*~しか~ない 121 109 ~しき 122 110 *~次第 .123 111 *~次第だ/*~次第で 124 112 ~しな/~がけ 125 113 ~渋る 126 114 ~始末だ .127 115 *~上/~面 128 116 *~末(に)/*~末の 129 117 *~過ぎる/~過ごす 130 118 ~ずくめ .131 119 ~ずじまい 132 120 *~ずつ .133 121 *~ず(に)/~ぬ/~ずば/~ずして/~ずとも 134 122 *~せいだ/*~せいで/*~せいか 135 123 (せめて)~だけでも(いいから)/ 136 124 *~そうなら 137 125 ~損なう/~損ねる/~損ずる 138 126 ~そのもの/~そのものだ/~以外の何ものでもない .139 127 ~そばから 140 128 ~そろい/~ぞろい/~そろって .141 129 ~だい/~かい 142 130 *~たいものだ/*~たくないものだ 143 131 *~だけ/*~のみ 144 Page of 501 日本語表現文型辞典 132 *~だけあって/*~だけの/*~だけのことはある .145 133 *~だけでなく~も/* ~のみならず~も .146 134 *~だけでも/*~だけでは~ない 147 135 *~だけに 148 136 ~た‐ことにする/~た‐ことになる 149 137 ~出す/~始める 150 138 ただ(単に/ひとり) ~ だけだ/のみだ 151 139 ~たつ/~だつ 152 140 *~たっけ/*~だっけ 153 141 ~たて/~たてだ 154 142 ~たてる .155 143 *たとえ~ても/*いくら~ても/*どんなに~ても .156 144 *~た‐ところ~した 157 145 *~た‐ところが ~ した .158 146 *~た‐ところだ/*~た‐ばかりだ 159 147 ~た‐ところで~ない 160 148 *~た‐とたん(に)/~た‐矢先に .161 149 ~だに 162 150 ~た‐弾みに/~た‐拍子に .163 151 ~度に 164 152 *~ため(に) ・/*~ためか/*~ためだ 165 153 *~ため(に)・/*~よう(に) 166 154 *~たらいい/*~といい/*~ばいい 167 155 *~だらけ/~まみれ 168 156 ~たら~で/~ば~で/~なら~で 169 157 *~たらどうですか/~てはどうですか 170 158 *~たり~たりする 171 159 ~たりとも~ない 172 160 ~たる者/~ともあろう者が/~としたことが 173 161 *~だろうか 174 162 *~中に/*~中は/*~中だ 175 163 *~ついでに 176 164 ~つく/~づく・ 177 165 ~つく ・ 178 166 ~尽くす .179 167 ~つける/~慣れる/~こなす 180 168 *~っこない/~っこ 181 169 *~つつ/*~つつも 182 170 ~つ~つ .183 171 *~つつある 184 172 *~って .185 173 ~っ放し .186 174 *~っぽい/~じみる 187 175 *~つもりだ/*~つもりで/~つもりだった 188 Page of 501 日本語表現文型辞典 176 ~であれ/~であろうと 189 177 *~ていく 190 178 *~てから/*~て以来/~てこのかた 191 179 *~てからでないと/~た‐上でないと 192 180 ~てからというもの/ここ~というもの 193 181 *~てくる 194 182 *~てくれ/~てちょうだい/~たまえ 195 183 *~てしかたがない/*~てたまらない 196 184 ~てしかるべきだ 197 185 ~て済む/~で済む/~ば済む 198 186 ~でなくてなんだろう/~と言わずしてなんだろう 199 187 *~てならない 200 188 ~ては~/~ては~ては~ 201 189 ~ではあるまいし/~ではあるまいに 202 190 *~てはいけない/~ちゃ駄目だ/~なかれ 203 191 *~てはいられない/~てばかりはいられない 204 192 *~てはじめて/~てこそ 205 193 *~ではないか/*~じゃないか .206 194 *~ではなく~だ/*~ではなくて~だ 207 195 *~てはならない/*~てはならぬ 208 196 ~手前 209 197 *~てみる/~てみせる/~て御覧 210 198 *~ても/*~でも/*~たって/*~だって 211 199 *~でもあり~でもある/*~でもなく~でもない 212 200 ~てもかまわない/~てもさしつかえない 213 201 ~ても仕方がない/~てもはじまらない 214 202 ~てやまない/~てやまぬ 215 203 *~と/*~ないと/*~とき 216 204 ~とあって/~とある 217 205 ~とあれば/~とあっては 218 206 ~といい~といい/~といわず~といわず 219 207 ~という/~という~ 220 208 ~と言うか~と言うか/~と言おうか~と言おうか 221 209 *~ということだ/~とのことだ/~由 222 210 *~と言うと 223 211 ~というところだ/~といったところだ 224 212 ~というのは/~とは ・ 225 213 *~というものだ/*~というものではない 226 214 ~というものは/~なるものは 227 215 ~と言うより、むしろ~/~より、むしろ~ 228 216 ~と言えど(も) 229 217 *~と言えば/~ってば/~と言えば~ 230 218 ~といった/~といって~ない/~といった~ない 231 219 *~と言ったら/~ったら/~ったらありゃしない 232 Page of 501 日本語表現文型辞典 220 ~と言っても過言ではない 233 221 *~と言われている/*~と見られている 234 222 ~と言わんばかり/~とばかり 235 223 どうして~ことができようか/どうして~(ら)れようか 236 224 *どうしても~たい/*どうにかして~たい 237 225 *~とおり(に)/*~どおり(に) 238 226 *~とか/~とやら/~とかいう/~とやらいう 239 227 *~とか~とか/~だの~だの/~の~のと 240 228 ~と~(と)が相まって 241 229 ~ときたら/~ときては/~ときている 242 230 *~どころか/*~どころではない 243 231 *~ところだった 244 232 *~ところに/*~ところを .245 233 ~ところによると/~ところによれば/~ところでは .246 234 ~ところの 247 235 ~ところまで来る/~ところまで行く 248 236 *~としたら/*~とすると/*~とすれば 249 237 *~として(は/も)/*~としての 250 238 ~として~ない 251 239 *~としても/*~としたって/~とて 252 240 *~と共に 253 241 ~となく/~となく~となく .254 242 ~とは ・/~とは思ってもみなかった 255 243 *~とは言え/*~とは言っても/~とは言うものの .256 244 ~とは限らない/~とは言えない .257 245 ~とは比べものにならない/~の及ぶところではない .258 246 ~とまでは言えない/~とまでは行かない 259 247 ~と見える/~と思える/~かに見える 260 248 ~とも/~共 261 249 ~とも/~なくとも/~ずとも 262 250 ~ど(も)/~ど(も)~ど(も) 263 251 ~とも~ともつかない 263 252 ~と(も)なく/~と(も)なしに .265 253 ~と(も)なると/~と(も)なっては 266 254 ~ないかなあ/~といいなあ/~たらなあ 267 255 *~ないことには 268 256 *~ないことはない 269 257 *~ないで/*~なくて/*~ず(に) 270 258 *~ないでいる/*~ずにいる 271 259 ~ないでおく/~ずにおく/~ずにある 272 260 ~ないで済む/~ずに済む/~なしで済む 273 261 *~ないではいられない/*~ずにはいられない 274 262 *~ないではおかない/*~ずにはおかない 275 263 ~ないでは済まない/~ずには済まない/~なしでは済まない 276 Page of 501 日本語表現文型辞典 264 ~ないとも限らない 277 265 ~ないまでも 278 266 ~ないものでもない 279 267 ~ないものはない/~ない<名詞>はない 280 268 ~直す/~返す 281 269 *~ながら ・/~ながらに/~ながらの 282 270 *~ながら(も) 283 271 *~なければならない/*~なくてはならない 284 272 ~なしに/~なくして/~なしには~ない 285 273 *何故なら~からだ/*というのは~からだ 286 274 *~など/*~なんか/*~なんて 287 275 ~並/~並み 288 276 ~ならいざ知らず/~ならともかく 289 277 ~ならでは 290 278 ~ならまだしも/~からまだしも .291 279 ~なりだ/~なりに/~なりの 292 280 ~なり ・ 293 281 ~なり(と) ・/~なり~なり/~でも 294 282 何と言っても~/何と言う~ .295 283 何となく~/何とはなしに~/何だか~ 296 284 何ら~ない/何らの~ない 297 285 ~に~/~に~て/~に~を重ねて 298 286 *~に当たって/*~に当たり 299 287 ~にあって 300 288 ~に合わせて/~合わせる/~合う 301 289 ~に至って~した/~に至った 302 290 ~に至っては/~に至ると 303 291 *~において(は/も)/*~における/*~にて 304 292 *~に応じて/~に応えて 305 293 *~に関わらず/*~に関わる 306 294 *~に限って/*~に限り 307 295 *~に限らず 308 296 ~に限らない/~に限ったことではない 309 297 ~に限る .310 298 *~にかけては/~に賭けて(も) 311 299 ~にかこつけて/~を口実に(して) 312 300 ~に難くない/*~やすい/*~よい 313 301 ~にかまけて 314 302 *~にかまわず/*~もかまわず .315 303 *~にかわって/*~にかわり/~にかえて 316 304 *~に関して/*~に関する/~にまつわる 317 305 *~に決まっている/*~に違いない 318 306 *~にくい/~づらい 319 307 *~に比べて/*~と比べて .320 Page of 501 日本語表現文型辞典 308 *~に加えて/*~に加え 321 309 ~に越したことはない 322 310 *~に際して/*~に際し/*~に際しての 323 311 *~に先立って/*~に先立ち 324 312 *~に従って/*~に従う 325 313 *~にしたら/~にすれば/~にしてみれば 326 314 ~にして/~にして~(ら)れない .327 315 *~にしては/*~わりに(は) .328 316 ~にしても/それにしても 317 ~にしても ・ 329 ・ 330 318 *~にしろ/*~にせよ 331 319 *~にしろ~にしろ/*~にせよ~にせよ 332 320 *~に過ぎない 333 321 *~にそって/*~沿い 334 322 *~に対して(は/も) ・/*~に対する 335 323 ~にたえる/~にたえない 336 324 ~に足る/~に値する/~に恥じない 337 325 *~について/*~につき/*~についての 338 326 ~に次いで/~に次ぐ 339 327 ~につき .340 328 *~につけ/*~につけて(も) .341 329 ~につけ~につけ 342 330 *~につれて/*~に伴って/*~に伴う 343 331 *~にとって(は/も)/*~にとり 344 332 ~に(も)なく/~に(も)ない .345 333 ~になくてはならない/~に欠くことができない 346 334 ~に上る/~を下らない/~や~にとどまらない 347 335 ~には/~におかれましては .348 336 *~に(は)/*~(の)に 349 337 ~には当たらない 350 338 ~には及ばない/~までもない 351 339 *~に反して/~に背いて 352 340 ~にひきかえ/~に対して・ .353 341 *~にほかならない/ほかならぬ~ 354 342 ~に免じて/~に免じ 355 343 ~にもかかわらず 356 344 *~に基づいて/~に即して/~に照らして 357 345 ~に(も)まして 358 346 *~によって ・ .359 347 *~によって(は/も) ・ 360 348 *~によって~(ら)れる 361 349 ~によらず 362 350 *~によると/*~によれば/*~では 363 351 *~抜きで/*~抜きにして .364 Page of 501 日本語表現文型辞典 352 *~抜く/~通す 365 353 ~ねば/~ねばならぬ 366 354 *~の/*~こと 367 355 ~の至りだ 368 356 *~のではないか/*~んじゃないか 369 357 *~のは~からだ/*~のは~からではなく~からだ .370 358 ~のなんのって/~なんてもんじゃない 371 359 *~のに .372 360 *~の下で/*~の下に 373 361 ~はおろか/~は言うまでもなく/~は言うに及ばず .374 362 *~ばかり~する/*~てばかりだ/*~てばかりいる 375 363 *~ばかりでなく/*~ばかりか/~にとどまらず 376 364 ~ばかりに 377 365 ~ばかりになっている/~ばかりだ/~ばかりの 378 366 *~はずがない 379 367 *~はずだ 380 368 ~はずだった/~はずではなかった 381 369 ~ばそれまでだ/~たらそれまでだ 382 370 ~は~とされる/~は~とみなされる 383 371 *~はともかく/~はともあれ/~はさておいて 384 372 *~は別にして/~は除いて .385 373 ~は無理からぬ/~はもっともだ .386 374 *~はもちろん/*~は元より 387 375 *~反面(で) 388 376 ~びる 389 377 ~風/~ふうだ/~ふうをする 390 378 *~ふりをする 391 379 *~ぶりに/*~ぶりだ/~っぷり 392 380 ~ぶる 393 381 ~分/~分には 394 382 *~べきだ/*~べき/~べし 395 383 ~べきだった/~べきではなかった/~ばよかった 396 384 *~べきではない/~べからず/~べからざる 397 385 ~べく~/~べくもない 398 386 ~べくして/~べくして~ない 399 387 ~へと/~へ~へと 400 388 *~方がいい/*~方がましだ 401 389 ~放題 402 390 *~ほか(は)ない/*~よりほか~ない 403 391 ~ぽっち/~ぽっきり 404 392 *~ほど/*~て~ほどだ/*~ほど~ない 405 393 *~ほど/*~ば~ほど/~ば~だけ 406 394 ~ほど(のこと)ではない/~にもほどがある .407 395 *~ほど~はない 408 Page 10 of 501 日本語表現文型辞典 474 名詞: *~をはじめ(として)/*~をはじめとする × + をはじめ をはじめとして をはじめ ~ をはじめとする など + 名詞 ♪ 会話 ♪ 李 :結婚式まで残すところあと一週間だね。住まいをはじめ日用品の細々とした支度まで、色々大変だろ? 佐藤:茶碗から米びつに至るまで、何から何まで買いそろえたものだから、もうすかんぴんだよ。 真理:でも両親をはじめ親類・知人・友人など、たくさんの方からお祝いをいただいたので、助かったわ。 ♯ 解説 ♭ 「~をはじめ(として)」は同類のものの中から、その代表になるものを取り上げて、 「~を代表として、その他 にも~」と例示する表現です。名詞とつながるときは「~をはじめとする+N」の形になります。 図あり ・ 作文で誤用が多いのは、同じグループと考えられないものを取り上げる間違いです。この文型は、山なら山を、 ì Đ Đ ★ 例題 ★ 1) 環境問題(をはじめ/をきっかけに)南北問題など、 (この/その)地球には様々な解決す(べき/べく)難 題がある。 2) いじめ( )不登校( )はじめとする学校教育の深刻な事態は、決して日本一国だけの問題(だ→ ) 。 (^^)前課の解答(^^) 1) に面して/中(→文型 162)/悩まされ 2) を/に/ない(慣用語:~に余念がない) Page 487 of 501 日本語表現文型辞典 475 名詞: ~をピークに(して)/~を境に(して) × + をピークに(して) ・ を境に(して) ・ を境目に(して) (注:前が句の時は「~のをピークに」のようの「~のを」となる) ♪ 会話 ♪ 李 :円は ドル 79 円 75 銭をピークにして下がる一方だ。 良子:有効な対策が立てられないものだから、内閣の支持率も○月をピークに下がりっぱなしね。それにしても 中学入学を境にして、急に小平にお金がかかるようになったし、貯金も底をつきそうだわ。 李 :我々庶民としては、せいぜい自衛策を考えるしかないね。 ♯ 解説 ♭ 「~をピークに」は「~を最高峰・絶頂に」という意味を表し、 「~を境に」は「~を分岐点に」という意味 を 表します。「ピーク」は一つですが、「境/境目」は分岐点なので、いくつも取り上げることも可能です。これら の文型は新聞紙上や学術論文などで、統計資料に立って評論を加えるときによく使われる文型です。 図あり ・ なお、対応する自動詞の使い方もありますが、その場合、「~がピークになって」「~が~境になって」という 形になります。→例題 1) § 例文 § 1.日本では 1967 年をピークに 18 歳人口の減少過程に入った。 2.文化サークル活動は昭和 43 年をピークに隆盛を過ぎ、今日ではカルチャーセンターが花盛りだ。 3.首都圏の地価は、バブル期をピークに値崩れを始めた。 4.オイルショックを境にして、日本は省資源・省エネルギー型経済への転換を進めた。 5.厄年というのは根拠があって、そのころを境に身体の変化が起こるので気をつけろという警告だ。 ★ 例題 ★ 1) 通勤ラッシュは朝の 時前(が/を) (ピーク/境)になっている(が/のに) 、解決できない問題ではない。 2) 私は 40 代の前半( )境( ) 、急に体力の衰え( )感じる( )( )( )なった。 (^^)前課の解答(^^) 1) をはじめ/この/べき(→文型 000) 2) や(並列の「と」は限定する)/を/ではない Page 488 of 501 日本語表現文型辞典 476 名詞: ~を経て × + を経て を経る ♪ 会話 ♪ 百恵: これほどの円安危機に直面しても平然としていられるなんて、うちの社長は本当に凄いわ。 山田:僕も社長には、一目置いているよ。戦中派には僕たちにない何かがあるなあ。 李 : 幾多の困難を経て、この会社をここまでにしたんだろうが、何より頭が低い点を尊敬するよ、僕は。 ♯ 解説 ♭ 「~を経て」は経過や経由の意味を表しますが、 「~を通して」 (→文型 470)と重なる用法もありますので、そ れを対照させてみましょう。 10 年の歳月を経て(・を通して)、ついに司法試験に合格した。<時間> 正規の手続きを経て(・を通して)、面会を申しんでください。<過程> 幾多の困難を経て(・を通して)、今の地位を築いた。 <経験> 香港を経て(×を通して)、シンガポールに行く。 <経由地> 例えば、「~を通して」は経由地を表せないので、「香港を通して、シンガポールに行く」と使うと、「(香港の 人脈)を通して」という手段・方法の意味になってしまいます。 「~を経て」は主に場所や時間の時に使うといい でしょう。→例題 1) § 例文 § 1.この便はシンガポールを経て、カルカッタに向かう。 2.人間は逆境に鍛えられ、幾多の試練を経てこそ強くなる。 3.現在の人類は類人猿から分かれて、何百万年という年月を経て進化してきた。 4.このチームは厳しい全国予選を経て、勝ち残った精鋭たちからなります。 5.彼は戦場で生死の境をさまようような経験を経て以来、すっかり人格が変わってしまった。 ★ 例題 ★ 1) 彼に手紙を(送って/送ると)もう3カ月を(経た/通した)のに、何の返事も(来る→ 2) 日本では委員会の審議( )経て国会に(提出した→ )。 )法案は、ほとんど(可決する→ )。 (^^)前課の解答(^^) 1) が/ピーク/が(「~のに」は因果の逆説→文型 359) 2) を/に/を(他V)/ように(~ようになる→文型 446) Page 489 of 501 日本語表現文型辞典 477 名詞: ~を前に(して)/~に臨んで/~に面して × + を前に(して)/を目前にして に臨んで/に臨み/に臨む+名詞 に面して/に面し/に面する+名詞 ♪ 会話 ♪ 山田:連休を目前にして、大きな商談が飛び込んできたね。 李 :まさに干天の滋雨だよ。これでわが社も一息つけるよ。苦あれば楽ありとはこのことだ。 山田:これで会社がまた軌道に乗るといいなあ。 佐藤:大仕事を前にして、捕らぬ狸の皮算用をしてる暇なんてないよ。何はさておき、行動開始だ。 ♯ 解説 ♭ 「~を前に(して)/~を目前にして」は「 (場面や時)を目の前にして」という意味で、時を取り上げるとき は刻々と切迫しつつある時を表し、場面を取り上げるときは眼前の現象を表します。その用例のほとんどは「~ に臨む」に置き換えられますが、臨場感や時の切迫感が強く表れるのは「~を前にして」です。 なお、場所を表すときは「~に面する」も使えますが、位置を表すだけで、 「海を前にした宿」のような波が眼 Đ ì ì Đ 1.父の死を前に、母は呆然とたたずむのみだった。 2.お盆を前に、日本列島は里帰りの民族大移動が始まった。 3.残念なことに、そのスキーヤーは優勝を目前にしながら、骨折で欠場を余儀なくされた。 4.彼は危機に臨んで沈着冷静、難局に臨んで動ぜず、まさに帝王の風格がある。 5.もはや賽は投げられた。この局面に臨んでは、もはや一刻の猶予も許されない。 ★ 例題 ★ 1) それほどの札束(を前にしたら/に面したら)、誰だって目の色が(変える/変わる)(もの/こと)さ。 2) 農民たちは収穫( )前に、(忙しい→ )(そうだ→ )採り入れの準備をしていた。 (^^)前課の解答(^^) 1) 送って(=~てから/「~と」は条件)/経た/来ない 2) を/提出された(受身文)/可決される(~を可決する→受身文) Page 490 of 501 日本語表現文型辞典 478 *~をめぐって/*~をめぐる 名詞: × + をめぐって をめぐり をめぐる+名詞 をめぐっての+名詞 ♪ 会話 ♪ 李 :開放政策をとる国が増えたので、新市場をめぐっての競争は苛烈をきわめていますね。 課長:途上国サイドも開発資金獲得、民族資本保護、国民所得向上、国内の所得格差是正と課題山積だよ。 李 :一方の先進国では、福祉制度をめぐって国論が真っ二つに割れる例が多いみたいですね。 ♯ 解説 ♭ 「~をめぐって」は下の図のように、何かを中心にして、その周りで起こっている様々な事象を取り上げます。 類義の「~に関して」 (→文型 304)は関連する内容を取り上げますが、 「~をめぐって」は内容ではなく、周囲で 発生している出来事を取り上げると考えればいいでしょう。→例題 1) 図あり ・ 更に類義語として「~にまつわる」(→文型 304)がありますが「~に関して」の項で取り上げました。 § 例文 § 1.原発の賛否をめぐって、議論が白熱している。 2.消費税法案が可決されたが、その内容をめぐって与野党間には解釈の違いがある。 3.社長の後任をめぐり、社内は専務派と副社長派のふたつに割れて対立している。 4.工事入札をめぐる贈収賄事件が明るみに出た。 5.教育改革をめぐっての議論の中では、知識詰め込み教育がもたらす弊害が中心テーマとなった。 ★ 例題 ★ 1) 中東の石油(に関する/をめぐる)大国の利権争い(によって/によると)、幾度も戦乱が(もたらされた/ もたらした)。 2) 行政改革をめぐっては、国会( )も総論賛成・各論反対( ) 、少しも具体策が(出てくる→ )。 (^^)前課の解答(^^) 1) を前にしたら/変わる(自V)/もの(一般・普遍→文型 420) 2) を/忙し(様態「そうだ」)/そうに(そうに+V) Page 491 of 501 日本語表現文型辞典 479 名詞: ~を目指して/~に向かって × + を目指して/を目指し ・ を目指す に向かって/に向かい に向かっての + ・ 名詞 に向かう ♪ 会話 ♪ 百恵:渡り鳥が一斉に北に向かって飛び立つ光景を見ると、冬の終わりを実感するわ。 李 : 同じ鳥が自分のいるところを目指して飛んで来るのを見て、遅い春の到来を知る人もいるわけだね。 山田: それで、李君は今晩も良子さんの待つわが家を目指してまっしぐらかい?伝書鳩でもあるまいに・・・。 ♯ 解説 ♭ 「~を目指す」は「~を目標や目的にして」という意味を表します。一方「~に向かって」は動作の方向を表 すもので、そこから進む進路・方角を表したり、動作の対象を表したりするようになります。用例の中では、ど ちらも使える場合もありますが、異なる使い方もあります。これは意味の違いが生むものです。→例題 1) 机に向かって(×を目指して)本を読む。 教師に向かって(×を目指して)文句を言う。 優勝を目指して(?に向かって)猛練習をする。 § 例文 § 1.船は一路、西を目指して(⇔に向かって)進んだ。 2.彼は東大を目指して(×に向かって)猛勉強を始めた。 2.諸君、自らの目標に向かって(⇔を目指して)、振り向くことなく前に進め。 3.マラソン選手たちはゴールを目指して(⇔に向かって)ひたすら走り続けた。 5.親に向かって(×を目指して)馬鹿とは何という口のきき方か! ★ 例題 ★ 1) 司法試験(に向かって/を目指して)学ぶこと十年、 (きっと/やっと)念願の合格を(果たす/果たした) 。 2) 師走とはよく言った( ) ( )で、年末( )向かうこの時期は誰もが(気ぜわしい→ )気に歩い ている。 (^^)前課の解答(^^) 1) をめぐる/によって(→文型 348)/もたらされた 2) で/で(だ→で)/出てこない(少しも~ない) Page 492 of 501 日本語表現文型辞典 480 名詞: ~をもって/~をもってすれば/~でもって × + でもって ・ をもって をもちまして ♪ 会話 をもってすれば ・ をもってしても ・ ♪ 百恵:全員の協力をもってすれば、恐いものはないなんてかっこうのいいいこと言ったのは、どこの誰だっけ? 李 :徹夜の追い込みをもってしても、間に合わなかったんだから、しかたないだろ。もう一息だったのに。 山田:こんな無理な日程、何をもってよしとしたのか、理解に苦しむよ、本当に。 ♯ 解説 ♭ 「~をもって」も「~でもって」の用法のいくつかを分担している複合格助詞で、書面や改まった会話で使わ れる表現です。以下のように、原因・理由のときは「~をもって」が不自然になることを除けば、「~でもって」 に置き換えが可能です。 拍手で(・でもって/・をもって)二人を迎えましょう。<手段・方法> 60 点で(・でもって/・をもって)合格点とする。 <基準> 今日で(・でもって/・をもって)会社を辞めます。 <限定> 戦争で(・でもって/×をもって)多くの人が死んだ。 <原因・理由> なお、「~をもって」は手段や方法を表すことが多く、「~を使えば・~を使っても」を意味する「~をもって すれば・~をもってしても」という慣用表現を持っています。 § 例文 § 1.後日、書面でもって(⇔をもって)連絡いたします。 2.目には目を、歯には歯を。武力には武力でもって(⇔をもって)対抗する。 3.身をもって体験することこそ、何より重要だ。 4.おかげをもちまして、無事卒業を迎えることができました。 5.空手で鳴らした彼をもってしても、かなわなかった相手とあっては、私たちではとても歯が立ちません。 ★ 例題 ★ 1) 現代医学をもって(すれば/しても)結核やコレラは容易に治せる(ことに/ように)なったが、癌やエイ ズは未だに現代医学をもって(すれば/しても)治せないでいる。 2) これ( )もちまして、私の挨拶( )(かえて→ )いただきます。 (^^)前課の解答(^^) 1) を目指して/やっと/果たした 2) もの(→文型 449)/に/気ぜわし(~げ→文型 076) Page 493 of 501 日本語表現文型辞典 481 名詞: *~を基に(して)/~が基になって × + を基に を基にして が基になって が基になり ♪ 会話 ♪ 課長:彼の意見を基にして判断すると、失敗するのはわかっているのだが、あれだけ熱心に説明されるとねえ。 李 :過去の経験を基に計画を作成するのは、もはや時代遅れです。ほとんどの条件が変わっているのですから。 課長:この件は私が来週まで預かっておこう。この問題は念には念をいれ、慎重に検討しよう。 ♯ 解説 ♭ 「もと(基/元)」は「基礎・土台・根拠・見本・原形・素材」を意味する語で、「~を基にして」(「~が基に なって/~が基になり」は自動詞用法)は主に製造・制作・創作などの「基礎・原型・素材」を表すときに使わ れます。 注意してほしいのは「~に基づいて」(→文型 344)との違いです。例えば「経験に基づく判断/法に基づき裁 く/市場調査に基づく製品開発」のように判断や行動の根拠を表すときは「~を基にして」が使えません。どち らも成立する場合も意味には違いがあります。→例題 1) 事実に基づいて小説を書く。<根拠> 事実を基にして小説を書く。<素材> § 例文 § 1.かびをもとにして作られた薬は多くある。 2.ひらがなやカタカナは漢字を基にして作られた。 3.日本文化は自然崇拝の神道が基になり、そこに漢文化や南方文化が融合して作られている。 4.最近は歴史ブームで、史実を基にしたドラマに人気がある。 5.現代科学は古代の数学や天文学などの知識を基にして発展してきたものだ。 ★ 例題 ★ 1) 古代都市は、物々交換の市場(が基になり/に基づいて)、社会の分業の発展と(つれて/ともに)(形成し て/形成されて)きた。 2) この映画は実際に(起こる→ )冤罪事件( )基にして(制作した→ )。 (^^)前課の解答(^^) 1) すれば/ように(状態変化→文型 446)/しても 2) を/に/させて(「使役形+てもらう」の用法→文型 102) Page 494 of 501 日本語表現文型辞典 482 名詞: ~をものともせず(に) × + をものともせず(に) (注:前が句の時は「~のをものともせず(に)」の形になる) ♪ 会話 ♪ 山田:君も外回りが好きだねえ。雨で道が込んでるのをものともせずに、お得意さん回りかい? 百恵:あら、思いやりのないことね。どしゃ降りをものともせずになんて、社員の鏡よ、社員の鏡。 佐藤:言いたい奴には言わせておくさ。先輩の皮肉を背に受けながら出かけて行くヒラの悲哀は知る人ぞ知るさ。 ♯ 解説 ♭ 「AをものともせずB」は「~を全く恐れないで/~を気にもとめないで」という意味を表します。困難や障 害(A)を承知の上で敢えて(B)を選択するときの表現で、行為者の勇気や勇敢さに対する話者の賛嘆が込め られています。 類語語の「~をよそに」(→文型 484)が「すべきことをしないで」という非難の気持ちで使われるのと対照的 です。例えば同じ文脈で使っても、以下のように全く異なる評価になります。→例題 1) 吹雪をよそに、男は山に登った。 <無謀で愚かな行為> 吹雪をものともせず、男は山に登った。<勇気ある行為> § 例文 § 1.消防隊は燃え盛る炎をものともせず必死の消火に当たった。 2.古代の日本人は荒れ狂う海をものともせず、新しい知識を求めて唐の国へと渡って行った。 3.逆境をものともせずに、彼は堂々とその試練に立ち向かっていった。 4.押し寄せる敵軍をものともせず、関羽軍は城を守り抜いた。 5.その青年は身体の障害をものともせず、車椅子で世界一周の旅に出た。 ★ 例題 ★ 1) 周りの中傷(をよそに/をものともせず)、彼は(どこまで/どこまでも)信念を貫き(抜いた/通した) 。 2) かつて弾圧( )ものともせず、圧制( )(闘う→ )抜いた革命家たちがこの日本にもいた。 (^^)前課の解答(^^) 1) が基になり/ともに(→文型 240)/形成されて(非情の受身文) 2) 起こった/を/制作された(非情の受身文) Page 495 of 501 日本語表現文型辞典 483 名詞: ~を余儀なくされる/~を余儀なくさせる ♪ 会話 × + を余儀なくされる ・ を余儀なくさせる ・ ♪ 山田:頼りの君が出かけていたので、会議では防戦を余儀なくされる一方だったよ。すんでのところで言い負か されるところだった。 百恵:あなたが戻るのを、今か今かと待っていたのよ。 李 :気は焦っていたんだが、ひどい夕立に遭ってしまってね、雨宿りを余儀なくされていたんだよ。 ♯ 解説 ♭ 「余儀ない」は「他に方法がない・やむを得ない」を意味する語で、例文1のように単独でも使われます。そ こから生まれたのがこれらの文語表現で、 「~を余儀なくされる」と受身形を使ったときは、周囲の事情に強制さ れて「~するしかなくなる/やむを得ず~する」という不本意の選択を表します。また、 「~に~を余儀なくさせ る」と使役形を使ったときは、「相手に~を強制する」という意味を表します。 なお、例文では取り上げませんでしたが、 「~のやむなきに至った」も「~を余儀なくされる」と同じ意味を表 しています。 撤退を余儀なくされた。 →撤退のやむなきに至った。 →やむを得ず撤退した。 § 例文 § 1.余儀ない事情で退社することになりました。みなさん、 これまで本当に色々お世話になりました。 2.経営責任を追及され、社長は辞任を余儀なくされた。 3.相次ぐ事故の発生で、政府も原発政策の再検討を余儀なくされた。 4.震災で避難所暮らしを余儀なくされた人々の胸に、将来の生活不安が重くのしかかった。 5.果敢な自軍の反撃によって敵軍に撤退を余儀なくさせた。 ★ 例題 ★ 1) 大雨(による/によって)土砂崩れで、工事は(遅れる/遅れ)を余儀なく(された/させた)。 2) 私たちは相手( )こちらの弱点を(突く→ )て、妥協を余儀なく(する→ )。 (^^)前課の解答(^^) 1) をものともせず/どこまでも/通した(→文型 352) 2) を/と(相互行為は「と」)/闘い(→文型 352) Page 496 of 501 日本語表現文型辞典 484 名詞: ~をよそに × + をよそに (注:前が句の時は、「~のをよそに」の形になる) ♪ 会話 ♪ 李 :お前は親の心配をよそに、毎日遊びほうけているが、 それでいいと思っているのか! 小平:今年いっぱいくらいは大目に見てよ。受験戦争をようやく突破したんだから。 良子:そういう人が家庭をよそに、自分だけ外で遊ぶような大人になるのよ。少しはパパを見習いなさい。 ♯ 解説 ♭ 「よそ」は「無関心・ひとごと」という意味を表す語で、 「~をよそに」は「~を無視して/~を他人事(ひと ごと)のように」という意味を表す文型になります。 「~を顧みず」 (→文型 459)や、 「~に(も)かまわず」 (→ 文型 302)とも類義表現になりますが、「~をよそに」は知らん顔をして他人事のように振る舞う情景が浮かんで くる表現で、非難の感情が強く表れます。 医師の忠告をよそに、毎日大酒を飲んでいる。 医師の忠告を顧みず、毎日大酒を飲んでいる。 医師の忠告にもかまわず、毎日大酒を飲んでいる。 § 例文 § 1.彼は大学入試をよそに、毎日、麻雀に興じている。 2.核廃絶決議をよそに、一部の国は核実験を再開した。 3.掲示板に「収集日以外にゴミを出さぬこと」と書いてあるのをよそに、ゴミ袋が山のように積まれていた。 4.国民の非難をよそに、その汚職政治家はまたしても代議士に返り咲いた。 5.沖縄県民の反対の声をよそに、国会では米軍基地の存続を図る特別措置法が可決された。 ★ 例題 ★ 1) 地域住民の不安(をよそに/をものともせず)、原子力発電所の建設(が/を)(強行した/強行された)。 2) 医師から( )忠告( )よそに、彼は毎晩( )ように酒浸りの生活を続けた。 (^^)前課の解答(^^) 1) による(理由・連体用法→文型 346)/遅れ/された 2) に/突かれて(受身文)/された Page 497 of 501 日本語表現文型辞典 485 ~んがため(に) 動詞:[ない]形 + んがため(に) んがために(は/も) んがための ♪ 会話 + 名詞 ♪ 課長:飛び出した子供をよけんがために、とっさにハンドルを左に切って、電柱にぶつかりましてね。 部長:君もついてないな。子供をよけ損ねた上に、電柱じゃあねえ。あそこは道が急に狭くなっているしな。 課長:一瞬先は闇とは言いますが、安穏な老後を得んがためにがんばってきたのも、一瞬にして水の泡です。 ♯ 解説 ♭ 「~んがため(に) 」は動詞の「ない形」に接続して、現代語の「~するために」と同じ目的を表す文型になり ます。話し言葉として使われることはほとんどありませんが、書面語としては今も使われています。 「する」と「来 る」は「する→せんがため/来る→こんがため」の形になりますから、注意しましょう。 行く→行かんがため=行くために する→せんがため=するために 来る→来(こ)んがため=来るために § 例文 § 1.富と地位を得んがために、彼はいかなる手段をも使った。 2.自らの罪を逃れんがため、彼は虚偽の証言をしたばかりか、他人に罪をなすりつけた。 3.大の虫を生かさんがためなら、小の虫を犠牲にするのもやむを得ない。 4.強くならんがためには、自分より強い相手にぶつかれ。 5.厚生省にエイズ薬害の事実を認めさせんがため、患者や支援団体がハンガーストライキに突入した。 ★ 例題 ★ 1) 彼は(くる/きたる)大会で昨年の雪辱を(果たす/果たさ)んがため、厳しい練習を(重ねている/重な っている)。 2) 彼は一刻も早く上司( )その情報を(知らせる→ )んがため、車を(走った→ )。 (^^)前課の解答(^^) 1) をよそに/が/強行された(非情の受身文) 2) の/を/の(Nの+ようだ」) Page 498 of 501 日本語表現文型辞典 486 ~んとする 動詞:[ない]形 + んとする んとしている ♪ 会話 ♪ 課長:何っ!説明資料ができていないだって?会議まであと五分足らずににならんとしてるのに、何たるざまだ! 山田:後はコピーをするだけですから、先に行っててください。何としても間に合わせますから。 李 :その作業は僕が引き受けた。プロジェクトが立ち上がらんとしている時に、担当者の君の遅刻はまずいよ。 ♯ 解説 ♭ 「~んとする」は「~(よ)うとする」(→文型 441)の古い形で、今日では古い文体の書面語として残ってい るだけですから、意味が分かれば十分でしょう。 「~んとする/~(よ)うとする」は、無意志性動詞(≒自動詞)につくときは、例文1~3のように事態発 生の直前状態を表し、人を主語とし意志性の動作動詞(他動詞)につくときは、例文4、5のように「(動作を) しようと試みる」という意味を表します。 夜も明けんとする=夜も明けようとする <直前状態> 立ち上がらんとする=立ち上がろうとする<直前動作> § 例文 § 1.西の空は夕焼けで、日はまさに沈まんとしていた。 2.今年もまた、あと一日で終わらんとしている。 3.ローマ帝国は、今やまさに崩壊せんとしていた。 4.私が出かけんとすると、妻が私を呼び止めた。 5.君が言わんとすることは、わからないものでもないのだが、みんなを説得するのは容易ならざることだ。 ★ 例題 ★ 1) 私は彼を(止める/止め)んとしたが、彼は(振り向く/振り向こう)ともせず、戦場(に/へ)と向かっ た。 2) 時、まさに風雲急を(告げる→ )んとしているとき、希代の英雄曹操はこの世( ここに三国志の時代の幕は切って(落とした→ )生をうけた。 )。 (^^)前課の解答(^^) 1) きたる/果たさん/重ねている(他V) 2) に/知らせん/走らせた(自Vの使役文) Page 499 of 501 日本語表現文型辞典 487 ~んばかりだ/~んばかりに/~んばかりの 動詞:[ない]形 + んばかりに んばかりの + 名詞 んばかりだ ♪ 会話 ♪ 百恵:真理さん、今にも泣かんばかりの顔してたわよ。何かひどいこと、言ったんじゃないの? 佐藤:押さえて注意したつもりなんだがねえ。やはり女性は苦手だよ。あ~あ、結婚に自信をなくしちゃったな。 李 : 「雨降って地固まる」さ。本音が出し合えなくなったら、夫婦はおしまいさ。佐藤、いいから謝って来なよ。 ♯ 解説 ♭ 「~んばかりだ」は動詞の否定形(「ない」形)と接続して、「今にも~しそうだ」と同じ意味を表します。様 子や程度を形容するために使われることがほとんどです。口語として使われることは少ないので知識として持っ ていればいいでしょう。 泣き出さんばかりの顔 =今にも泣き出しそうな顔 椅子が今にも壊れんばかりだ =椅子が今にも壊れそうだ なお、 「~と言わんばかり<=「~とばかり」>」 (→文型 222)という文型も、この「~んばかり」から作られ たものです。→例題 1)2) § 例文 § 1.「黙れ」と言わんばかりに、教師は私をにらみつけた。 2.その犬は私を見ると、噛みつかんばかりに吠え立てた。 3.10 年ぶりに中国の友人宅を訪ねると、家中の人が私に抱きつかんばかりに歓迎してくれた。 4.米軍によるイラクへのミサイル攻撃をテレビで見ながら、僕は怒りで胸も張り裂けんばかりだった。 5.その知らせを聞いたときの彼は、まるで跳び上がらんばかりの驚きようだった。 ★ 例題 ★ 1) その男は今にも(殴りかかる/殴りかから) (とばかり/んばかり)の形相で、私に詰め寄っ(てきた/てい った)。 2) 彼女の家に行くと、彼女から「今すぐ帰れ」と(言う→ )んばかり( )嫌な顔を(した→ )。 (^^)前課の解答(^^) 1) 止め/振り向こう(→文型 441)/へ(~へと→文型 387) 2) 告げ/に/落とされた(非情の受身文) Page 500 of 501 日本語表現文型辞典 488 終わりに当たって 終わりに当たって、社内討論例を取り上げました。表現文型の学習と併せて大切なのは「こんな時どう言えば いいのか」という場面学習かと思います。場面に応じた適切な日本語の使い方を身につけるには、日本社会の文 化・習慣・風俗・民族性などに精通する必要も出てきます。特に公式な場での敬語の使い方や決まった言い回し などは場面を通してしか学習のしようがありません。そのため、本事典の姉妹版として「日本人の心を語る 機 能別日本語会話」を編集中ですが、みなさんのお役にたてば幸いです。 ♪ 会話 ♪ ー社内討論例:社内禁煙をめぐって ー 司会 :只今のAさんの意見について、皆さんの意見を。 李 :ええ、大筋賛成なんですが、二、三問題が残っているように思います。ひとつは、Aさんは喫煙室の設 置を提案されていますが、仕事時間内に行ってもいいのかどうかということです。二つは、なぜ重役室だけは例 外なのかということ、・・・。 司会 :申し訳ありませんが、手短にお願いします。 李 :わかりました。・・・・・・・以上です。 司会 :ほかに意見はありませんか。もしないようでしたら、ここらで二十分ほど休憩を取って、その後、中間 集約をしたいと思います。その前に社長の御意見を伺いたいと思いますが。 社長 :まあ、時代の流れと言うか、この国際社会では、もう常識となっているわけで、わが社にあってもだな、 え~っ、この際、社内禁煙ということにしようと、重役会で決まった次第だ。 司会 :ありがとうございました。では、ここでしばらく休憩ということに。 (^^)前課の解答(^^) 1) 殴りかから/んばかり/てきた(~てくる→文型 181) 2) 言わ/の/された(~から~られる<受身文>) Page 501 of 501

Ngày đăng: 23/08/2020, 16:21

Từ khóa liên quan

Tài liệu cùng người dùng

Tài liệu liên quan