Từ vựng tiếng Nhật phim アート・ディレクター 美術監督。小道具、大道具さらには衣 装も含め、映画の美的側面を総合的、 全般的に監督する人。プロダクション・デ ザイナーとも呼ばれる。 アイマックス 3Dの立体映像も撮る事が出来る高性 能カメラ。特殊な大面積フィルムを用い、 従来の70ミリ映画以上の画角と映画 の鮮明さは特筆モノ。 アテレコ 外国映画のセリフを画面に合わせて、 日本語に吹き替えること。 アビド・シネマ アップル・コンピュータとアビド社の共同 開発により、マッキントッシュのコン ピュータ上でデジタル・ビデオ映像を扱 うことができるようにしたツール。最近 流行のデジタル編集の主流となってい る。 アフレコ 撮影の際、セリフやその場の音を同時 に録音せず、音だけを別録り(後録り)す ること。ちなみに同時に録音することを、 シンクロナイズド・レコーディングという。 アメコミ 赤や青などの原色だけを使った線画で 構成され、パルプ紙に印刷された、アメ リカのマンガ。DCコミックとマーベルコ ミックの2つの大きな流れがあり、TVシ リーズやアクション映画に多くの原作を 提供している。 アメリカ映画協会 MPAAの略称でも知られる団体。主な 活動は、アメリカ映画の売り込みの他、 NC17などのレイティング設定、さらに は海賊版の取り締まりなど多岐にわた る。 アメリカン・ニューシネマ 1960年代後半から製作されるように なった、メジャースタジオでは扱えない テーマを描く、独立系プロダクション作 品。’50年代末に現れたフランスのヌー ベルバーグに影響を受ける。カウン ター・カルチャーの台頭と時を同じくした それらの作品は、既成の価値観に対す る反旗を掲げ、若者からの絶大な支持 に支えられブームを築いていった。 亜流映画 柳の下の2匹目的に、ヒットした作品に 倣ってつくられる作風やパターンを真似 た映画のこと。ベトナム戦争ものやゾン ビものなどパターン化したジャンル映画 が多い。 インターネガ/インターポジ 撮影されたフィルムと、上映用フィルム の中間にあるフィルム。撮影し、最初に 現像したフィルムをマスターと呼び、そ れをデュープ(複製)したもの。ネガの 状態かポジの状態かで2通りの名前で 呼ばれる。 イントロダクション AFI 音楽などでも使われる言葉だが、映画 ではメインとなる物語が始まるまでの序 章的な部分をいう。たとえば「007」シ リーズでの、タイトルが始まる前のちょっ としたエピソードなどがその代表。 正式名称はアメリカン・フィルム・インス ティテュート。ハリウッドに直結した映画 人養成学校として知られ、実践に則し た映画製作の基本を教える。’67年に 設立。また、映画作品の修復作業も 行っている。 映画祭 映画の見本市として発展し、その後は 各国で町興しなどにも利用されるように なった、映画の祭典。カンヌ、ベネチア、 ベルリンが3大映画祭。 詳細はこちら 映画賞 優れた作品を表彰すると共に、映画人 にはそれによって次の作品への糧を与 える、いわば映画界の勲章。世界中が 注目する“アカデミー賞”がもっとも有名。 詳細はこちら 映倫 映画倫理監視委員会が正式名称。青少 年の健全育成を旨として、性的シーンや 暴力シーンに対し検閲処理を施す。日 本の一般映画館では、映倫審査に合格 したものしか上映出来ない。 エキストラ モブ(群衆)シーンなど、正規の出演者 以外にたくさんの人物や一般の人が必 要とされる際に、臨時に雇われる出演 者のこと。 絵コンテ シーンの雰囲気や撮影アングルなどを 決めやすいよう、あらかじめシーンの素 描を描いたラフ・スケッチ。映画製作に 欠かせないアイテム。 SFX 別名、視覚的効果。通常の撮影では不 可能な幻想的情景や実際には撮影し にくい映像を創造する。かつては光学 処理に頼っていたが、現在はCGによる 処理が一般的。 SFXプロダクション CGの利用により、複雑化したSFXの処 理をうけおう、SFX専門の製作会社のこ と。ジョージ・ルーカスの「I.L.M」(イン ダストリアル・ライト&マジック)、ジェイ ムズ・キャメロンが創設者の「デジタル・ ドメイン」が有名。 エスタブリッシュメント・ショット ここぞというキメのシーンなどで、これ 見よがしに提示されるショットのこと。ハ リウッド映画やTVドラマなどのストップ モーション・シーンなどがその好例。 艶笑コメディ セックスネタをやんわりと喜劇ネタにし、 男と女の戦いを描いたコメディ。 オーバーラップ 演出および撮影技法のひとつ。強調し たいショットで音楽のボリュームを上げ たり、クロースアップで情景や人物を強 調すること。よく使われる“重なる”とい う意味とは異なる。 お蔵入り オプティカル合成 撮影が終了して作品も完成し、試写も組 んだのに、突如として社会情勢やスタジ オの内部事情などにより、一般公開でき なくなった映画のこと。 ブルーマットなどを用い、2つ以上の映 像を重ね合わせるローテクの合成技術。 マット合成とも呼ぶ。具体的には、背景 映像と、俳優の演技とを別々に撮影し、 それを1本のフィルムに焼きつけて完 成する。 オムニバス いくつかの短編を構成して、1本の映画 としたもの。「トワイライト・ゾーン」が有 名。 【カ行】 カットバック ひとつのシーンが続いていくなかで、そこに 突如、異なったシーンを挿入しリズムを変え ること。回想シーンなど、現在の時間と異 なった時制の映像を挿入することが多い。 ガファー 撮影監督の下につき、照明などを監督する 人。撮影監督の最大の協力者でもある。名 撮影監督の下には腕のいいガファーが必ず いる。 カメオ出演 正式な出演者ではなく、映画のワンシーンに チラリと顔を見せること。通常はそれと狙って 監督の友人や関係者を出演させることが多 い。 カルト・ムービー カルトとは、もともとは狂信的な信仰を意味 することば。映画の世界では公開当時はヒッ トしなかったもののその後、熱狂的な支持者 によって人気を得ていった映画のこと。近年 では、ディレクターズ・カット版などもカルト映 画の対象となっている。 ギミック 人目を引くためのトリック撮影のこと。そこに あるはずのないものを出現させたり、あるは ずのものを消したりする。また、単なるコケお どし的な映像のことを指すこともある。 脚色 小説などの原作を、映画化するためにストー リーを刈り込んだり、セリフを整えたりするこ と。また、セリフ作家を脚色家とも呼ぶ。 脚本 映画や舞台用に書かれた台本のこと。小説 などとは違って、シーンの説明や登場人物の セリフがト書きされている。シナリオ作家を脚 本家と呼ぶ。 キャスティング 配役のことをいう。また人物設定にあわせ、 役にふさわしい俳優を選ぶ人のことをキャス ティング・ディレクターという。 共同製作 2つ以上の製作会社や、国にまたがって映 画を製作すること。ヨーロッパなどではこの傾 向が強まっている。 クランク・イン/アップ クランク・インは撮影開始を、クランク・アップ は撮影終了を意味する。無声時代の映画撮 影用のカメラは手回し式で、そのハンドルの ことをクランクと呼んでいたのが始まり。 クレイメーション クレジット アニメーションの形式のひとつ。その名のご とくクレイ(粘土)の形を微妙に変え動画を生 み出す。 俳優やスタッフなど、その映画に関わった人 たちのリスト。主要なものは映画の冒頭に、 全員のものは映画の最後に出されるのが一 般的。 クロース・アップ 観客の注意を喚起するため、その人物や物 事を画面いっぱいに写すこと。サイレント時 代の10年代から用いられるようになった。 群像劇 あるコミュニティや集団などを背景に、そこに 集う一群の人々を主人公にした作品。際だっ たヒーローやヒロインを描かず、ひとりひとり に焦点を当てることによって、深いドラマを紡 き出す。 興行収入 映画をロードショー公開したときに得られる 劇場でのチケット売り上げ。興収とも呼ばれ、 全米では1億ドル以上の興収をあげた作品 は、メガヒット作と呼ばれる。 コマ落とし 普通に撮影した1秒間はフィルム24コマで 構成されるが、そのうちのいくつかのコマを 意図的に抜き落ちすことで、動作を実際より 速く感じさせたりする手法のこと。 コマ撮り ストップモーションとも呼ぶ。1コマごとに静止 画像を撮影していき、それをつなぎあわせて 動画をつくりだす手法。 コメディ・リリーフ 存在そのものがおかしく笑わせる俳優のこと。 コンゲーム 策略によりだましだまされて、ゲームのように 二転三転するストーリーのこと。詐欺師のこ とをコンマンと呼ぶことから来ている。 コンティニュイティ シーンとシーンのつなぎ目のこと。シーンの 連続性。これが悪いと観客の混乱を招くこと になりかねない。 コンピュータ・グラフィックス オプティカル合成と違い、映像をデジタ ルで処理する編集法。映像をコンピュー タ内に取り込み(ないしはコンピュータ上 で描き)、それを加工して、現実にない 情景をつくり出す。 【サ行】 サイレント(無声)映画 音のない映画をサイレント(無声)映画と呼 ぶ。’27年に音入り映画が登場するまで主流 だった。 サウンドトラック(サントラ) フィルムの余白にある音を記録した部分のこ と。光学的に変換した音のデータをフィルム に焼きつけ、これを映写機で読み取ることで 音を再生する。また、映画内で使われた音 楽だけをCDに採録したものをサウンドトラッ ク盤(サントラ)と呼ぶ。 サスペンス ある状態が引き延ばされた(サスペンド)宙 シーコール ある映画が大ヒットした後につくられる続きの づり状態のこと。観客にストーリーの結末を 最後まで教えず、不安を感じさせる作品の総 称。 物語のこと。 ジェネレーションX ’90年代のアメリカに生きる若者を描いた映 画として、日本では“ウィノナ・ライダー”の「リ アリティ・バイツ」(’95)が話題になった。 自主映画 監督が自分の作りたいように撮った劇場公 開を考えない映画の、日本での総称。 シネマ・コンプレックス ひとつの建物のなかに10近くの映画館(スク リーン)を併設した劇場スタイル。’80年代ア メリカで提唱され、その後世界の映画館の主 流になった。マルチ・コンプレックスとも 言う。 シネラマ カメラを3台使って、広い画角を得られるよう にした映写方式。現存する方式の中ではもっ とも横長な画面。 ジャパニメーション 以前は、粗悪なアニメという意味を含んでい たが、現在は普通に日本のアニメのことを言 う。大友克洋の「AKIRA」など高い評価を得 ている。 ジャンプ・カット 連続したシーンから数秒ないし数十秒をわざ と抜き、シーンがジャンプしたように見せる編 集技法。もともとは上映時間短縮のための 方策だった。 ジャンル映画 ハードボイルドなど枠組みに沿ったスタイル をもつ映画。 スーパーインポーズ 字幕のこと。画面隅に文字を上書き挿入す ることからこう呼ばれているが、本来はサブ タイトルが正式な呼び名。 スクリーンサイズ サイレント時代から現在まで、映画の画面サ イズは様々。1対1.33のスタンダード・サイ ズから、1対2.35のシネマスコープが’50 年代に生まれ、さらに同じころ現在も主流の 1対1.85のビスタビジョン・サイズが誕生し た。また、1対1.66のユーロ・ビスタ・サイズ もある。 スコア 楽譜のこと。映画では劇中で使われる映画 音楽のことを指す。作曲家をスコア・ライター と呼ぶこともある。 スタジオ・システム 映画の企画、製作、そして劇場経営までを含 めて映画会社が一貫経営するシステム。ハ リウッドで確立されたシステムで、監督、俳優 まで自社専属として契約し、囲い込むのが通 例だった。’50年代初頭まで続いたが、独占 禁止法に抵触、劇場経営部門が切り離され るとともに崩壊した。 スタント 危険なシーンなどの撮影に際し、主演のス ター俳優の身代わりになる人のこと。ボディ・ ダブルとも呼ばれる。 スタント・イン ステディカム スタントマンの別称、代役。ヌードの身代わり 手持ち移動撮影のとき、ブレを防ぐために使 のように体の一部だけを提供する場合もある。 う振動吸収型撮影装置。ヘリコプターからの 撮影などでも使われる。 ストップ・モーション アニメーションの技法のひとつ。人形などを、 少しずつ動かしてはワンカットごと撮影してい き、一連の動きをつくっていく。コマ送りによ る映像で観客に強く印象づけるのによく使わ れる。 スペクタクル 巨大セットやぼう大なエキストラを使い、壮大 なスケールで描く超大作の総称。ばく大な製 作費がかかるため、現在はCG合成が使わ れる。 スラップスティックコメディ 人間の体を張った演技を重視。追いかけっこ を基本とし、そこで巻き起こる様々な動きを 笑いへと昇華させる。ドタバタ喜劇とも呼ば れ、サイレント時代に量産された。バスター ・キートンが有名。 製作会社 映画スタジオ。現在のハリウッドではパラマ ウント、20世紀フォックス、ソニー・ピク チャーズ、ユニバーサル、ウオルト・ディズ ニー、タイム ワーナーが6大メジャー。 詳細はこちら 製作総指揮 エグゼクティブ・プロデューサー。プロデュー サー及び監督を総括する位置にあり、作品 の基本ラインを決める権限をもった最高責任 者。 セカンド・ユニット ひとつのシーンを違った場所から撮る場合 や、予算および時間の問題などで異なった シーンを同時期に撮らねばならない場合な どに、メインの撮影チームを補完するために 構成される撮影チーム。B班ともいう。 セット・デザイナー 美術監督、プロダクション・デザイナーと ほぼ同義。作品の背景となる大道具の 装飾を主に手がける。 【タ行】 テイク ある同一シーンを繰り返し撮影するとき、そ のそれぞれの撮影した映像がテイクと呼ば れる。最初の撮影をファースト・テイク、以後 をセカンド・テイク、サード・テイクと呼ぶ。 ディザスター映画 大自然が巻き起こす災害に翻弄される人々 を描いた映画。「ツイスター」「ボルケーノ」が 代表的。 ディストピア ユートピア(理想郷)とはまったく逆の悪夢的 な世界のこと。 ディレクターズ・カット 意図に反して編集され公開された映画に対 し、監督みずからが思い通りに編集し直した 作品。 デ・ニーロ・アプローチ テクニカラー 光の3原色である青、赤、そして緑に分解し 役柄になりきる完全主義俳優、ロバート・デ・ て撮影し、映写時に再びそれら3原色を合わ ニーロの独自のメソッドに基づく役作り方法。 せて上映するカラー映画の方式。’17年に2 色分解によるカラー映画が発明され、その 後、’32年に3色分解する方式が開発された。 発色の美しさや退色しにくいという利点はあ るが、コストがかかり過ぎるため現在は使わ れていない。 デ・パルマ・カット スタイリッシュかつショッキングな映像や、短 いカット割りによってシーンを畳みかけるブラ イアン・デ・パルマお得意の演出法。「殺しの ドレス」が有名。 倒叙ミステリー 犯人探しを最終目的にしないミステリー。犯 人の人間像などを描き、主人公が犯人という 逆説的な展開になることもある。「刑事コロン ボ」など。 トーキー サイレントに対して、音の入った映画のことを いう。 【ハ行】 パートカラー 白黒で撮影された映画のシーンの一部だけ をカラーで撮影すること。強調したいシーンで、 モノクロ映像の部分と異なった印象を与える ために使われることが多い。 ハードボイルド もとはダシール・ハメットやレイモンド・チャン ドラーらの乾いた文体をもつ探偵小説の総 称だが、映画ではおもに私立探偵が活躍す るアクション作などを指す。 バイオレンス 暴力シーンを強調した映画のこと。 配給収入(配収) 映画配給会社が受け取るお金のこと。劇場 での総チケット売り上げから、劇場側の取り 分を引いたものと考えると分かりやすい。日 本では、この配収で映画のヒットの度合いを 計る。 ハイライト 作品の中で最高の映像、一番盛り上がる場 面のこと。見せ場。 パイロット版 TVドラマなどでシリーズの開始前につくられ る特別版で、製作側はこれを観せてどんな 作品かを売り込む。 バディ・ムービー 「48時間」や「MIB」のように2人の主人公 (相棒)が活躍する映画のこと。刑事アクショ ンものなどに多いが、変わった所では犬と人 間がコンビを組む「K-9」などがある。 パニック映画 自然災害や事故など人知を越えた状況に よって、パニック状態に陥った人々の姿を描 いた作品。「ポセイドン・アドベンチャー」など がある。 パラレル・アクション 異なった場所で起きた出来事を編集で関連 性があるように見せる技法。例えば主人公 が走るシーンの後に、主人公を待つ人を撮り、 それらを切り替えつつ並行して見せる。デ・ ニーロとパチーノが共演した「ヒート」などで 効果的に使われた。 PR映画 ある組織などの宣伝、広報用につくられた映 画のこと。メッセージ色の濃い劇場用作品を こう呼ぶこともある。 B級映画 低予算、人気スターが出演しない作品。2本 立て興行が中心だった’50年代、添え物作 品としてつくられたものをこう呼んだのが始ま り。 ピカレスク・ロマン 悪漢小説を指すことばだが、映画では憎め ない悪党(ピカロ)が主人公になり大活躍す る作品のことを指す。「ゲッタウェイ」が有名。 ヒッチコック・スタイル サスペンスの神様として君臨した名匠、ヒッ チコックの名を取ったサスペンス演出の手法 のこと。何も知らない主人公が、いつの間に か国際的陰謀や殺人事件に遭遇する、巻き 込まれ型サスペンスがその典型。ブライア ン・デ・パルマがその最大の継承者。 ファイナル・カット 映画の編集権のこと。ハリウッドでは伝統的 に、映画をどう編集するかは監督でなくプロ デューサーの手にゆだねられており、監督は 自分の思い通りに映画を完成出来なかった。 Vシネマ ビデオ用に撮り下ろされた作品の呼称。’90 年代初頭にブームを迎えた。 フェイド・イン/アウト 何もない状態から映像がしだいに現れるの がフェイド・イン。映像が徐々に消えていくの がフェイド・アウト。サウンドについても同じよ うに使われる効果のこと。 フェイド・トゥ・ブラック 映画のラストシーンなどで、しだいに映像が 黒み一色になっていき、消えてしまうこと。 フォトジェニック 人や物事のカメラ映りがいいこと。また、映 画としての情感よりも、映像を重視した作風 のことも指す。 ブラック・ムービー 黒人の力を顕揚する映画のこと。’60年代末、 アメリカで公民権法が改正されたのをきっか けにつくられはじめた。「マルコムX」など。 フラッシュ・バック あるシーンに回想場面や違う場所のシーン を唐突に挿入して、映画のリズムを変える編 集技法。「フォレスト・ガンプ」では効果的に 使われた。 ブラットパック ’80年代前半に登場した生きのいい若手俳 優たちのこと。アメリカン・ニューシネマの崩 壊以降、停滞していたハリウッドに若手ス ターたちが大挙してデビューしたのを、ひと つの現象としてとらえたもの。 プレコール シーコールに対し、時間をさかのぼって、本 編の前段階を描いた続編のこと「新スター・ ウォーズ」シリーズなど。 プログラム・ピクチャー 2本立て映画で片方の作品が決まってない 際、その穴を埋めるためにつくられる映画の こと。人気スターを主演に迎えた娯楽作品な どが多い。 プロダクション・コード 映画業界が自主的に行なうセックス描写や 暴力シーンなどの表現の規制のこと。アメリ カでは’30年代に制定され、’66年代にMP AAによってほぼ現在のものに落ち着いた。 あくまでも業界の自主規制であり、処罰規定 などはない。 詳細は下記参照 ブロックバスター映画 1億ドル以上の製作費をかけ、スター俳優と プロット 物語のあらすじのこと。映画の見取り図。最 大がかりなセットをそろえた大作映画のこ と。’80年代以降、使われはじめた用語。 近はプロットに映画化権料を支払うことが多 い。 プロデューサー 製作。監督ほかすべてのスタッフ、俳優を総 括し、映画製作のための金策を行なう人。ハ リウッドでは映画の最終的な編集権も持つ。 プロファイル 犯罪現場の状況から犯人の心理を読んで捜 査を進める方法のこと。「羊たちの沈黙」で使 われ有名になった。 ポスト・プロダクション 映画に必要なシーンをすべて撮り終えた後、 それらを編集し、音入れなど全体の体裁を整 えていく作業のこと。 ポップコーン・ムービー ポップコーンを食べながら見て楽しめるよう な、軽いテイストの娯楽映画のこと。コメディ 色の強いアクションものなどを指す。 ホラー 極限の怖さを描くことによって観客の恐 怖を助長させる映画。人知を超えた超 常現象を描くオカルト・ホラーや、ひたす ら血しぶき舞うスプラッタ・ホラー、エイリ アンなど未知の生物の恐怖を描いたS Fホラーなどいくつかの傾向がある。 【マ行】 マカロニ・ウエスタン ’60年代前半よりイタリアでつくられたアメリ カの西部劇をまねした映画の総称で、正式 にはスパゲティ・ウエスタンと呼ぶ。西部劇よ りガンファイトに力を入れているのが特徴。 「荒野の用心棒」が有名。 マクガフィン 物語をスムーズに進め、サスペンスを生む きっかけになる謎の人物および物事のこと。 マジカル・アワー 日没の寸前から直後にかけての撮影に最も 適した時間帯のこと。魔法のように美しい映 像を生み出すことからこう呼ばれている。 マスターネガ/マスターポジ 撮影フィルムを現像したものをマスターネガ、 それをデュープ(複製)するために反転焼き 付けされたものをマスターポジと呼ぶ。通常 これらは保存に回され、マスターネガから起 こしたインターネガもしくはインターポジから 劇場上映用のフィルムがつくられる。 マネーメイキング・スター 出演するだけで客を呼ぶことができる、ス ター俳優のこと。アーノルド・シュワルツェネッ ガー、サンドラ・ブロックなど。 ミステリー 文字どおり、謎解きを主眼においた映画。探 偵が活躍するものが多く、サスペンスの要素 が加わることも多い。 ミニマル映画 物語性を排し、平凡な日常を描くことに、こだ わった映画。 ミュージカル ストーリーの要所要所に、歌と踊りをからめ た映画。「雨に唄えば」など。 モノローグ 独白のこと。対話(会話)をダイアローグと呼 ぶのに対し、内面の吐露やひとり語りをモノ ローグと呼ぶ。 モンタージュ理論 2つの映像をつなぐ映画の基本的な編集テ クニック。類似する映像をつなぐことで、もと の映像の意味を強調したり、異なる映像をつ なぐことで新たな意味を生み出すのに使わ れる。「アンタッチャブル」が有名。 モンドムービー 浮き世離れしたヘンテコな映画のこと。 【ヤ行】 YA(ヤングアダルト)スター 大人びた若手スターのことで、’80年代のブラッ ト・パックに代わって、’90年代に登場してきた 若手スターの総称。レオナルド・ディカプリオや ウィノナ・ライダーなど。 予告編(トレーラー) 映画のハイライト・シーンやいつから上映される のかといった情報を入れた抄編。ロードショー 公開前や、ビデオリリース前に、プロモーション 用としてつくられる。通常1分足らずで、テレビ 用やビデオ用など数パターンが用意される。 【ラ行】 ライン・プロデューサー プロデューサーが複数存在する場合、金の出 入りを総括する立場にある人のこと。主に製作 費の調達と現場での金の使い道をコントロール する。 ラッシュ 撮影されたフィルムを現像してすぐの未編集の フィルムのこと。通常、このラッシュを見てシー ンのよしあしを判断し、必要があれば撮り直し などを決める。 リーレコ 整音のこと。撮影中に同時録音された音や後 から加えられた音を調整し、サウンド・トラックに 録音し直す。 リテイク 撮り直しのこと。あるシーンを撮影したものの、 ラッシュを見たり、本編集の段階でどうしても気 に入らず、同じシーンを再び撮るということ。 リメイク 同じ物語(題材)を使って、異なったスタッフ& 俳優で新たに映画を製作すること。誰もが知っ ているタイトルなどの名作をリメイクすることで、 宣伝費を安く抑えられるなどの利点がある。映 画監督によっては、若いときに撮ったのが気に 入らず、後年、撮り直すパターンもある。 ルビッチ・タッチ ’30年代から’40年代に艶笑コメディの名手とう たわれたエルンスト・ルビッチ独自の演出法。ソ フィスティケイテッド・コメディとも呼ばれ、あから さまにセックス・シーンを見せることなく、男女の 情愛をゴージャスかつエロティックに描いて見 せた。 レイトショー 一般に、映画の上映は午後7時台で最終回を 迎えるが、都会人の生活リズムに合わせ、夜9 時ごろから1回だけ上映するスタイル。日本で ロードショー ヒットが見込まれる大作映画が行なう上映方式。 たくさんの劇場を使って、1本の映画を一挙に 同時上映する。ミニシアターと異なり、日本では 発明され、定着した独自の公開方式。 全国9大都市などで一斉公開する。 ロード・ムービー ある地点から他の地点への旅を描く映画。途中 でめぐり会う人や、発生する物語が描かれる。 ロケーション 映画の背景となる場所のこと。撮影場所を選ぶ ことをロケーション・ハンティング、通称ロケハン と呼ぶ。 ロング・ショット 人物などを撮影する際、ひざ上から頭まで がフレーム内に収まるようにオーソドック スに撮るのではなく、はるか遠くから、人 物の全身からそれ以上が入るように撮る こと。遠景。