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「子ども中心主義」の視点から見た 日本の「生活科」とベトナムの「自然と社会」における 授業展開の比較

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ベトナム国家大学ハノイ校日越大学 地域研究プログラム日本研究専攻 修士学位論文 「子ども中心主義」の視点から見た日本の「生活科」と ベトナムの「自然と社会」における授業展開の比較 地域研究プログラムコード:8310604 01QTD 指導教員 主指導教員 PHAM THI THU GIANG 准教授、博士 副指導教員 齋藤希史 教授 学位申請者 LE THI THUY TRINH (学籍番号 18110003) 2020 年 月 目次 第1章 序論 1.1 研究の背景 1.1.1 「子供中心主義」の起源と経緯 a 19 世紀前半までの授業形態について b 「子ども中心主義」の登場と歴史力 .4 1.1.2 教育界における「子ども中心主義」の位置 a 伝統的教育と進歩主義教育 b 「子ども中心主義」か「知識伝達主義」か .9 1.1.3 本稿における「子ども中心主義」 10 a 「子ども中心主義」の概念 .10 b 「生活科」と「自然と社会」における「子供中心主義」の意義 11 1.2 研究の目的、研究の方法、研究の意義 15 1.2.1 研究の目的 15 1.2.2 研究の方法 15 1.2.3 研究の位置 16 第 章 「生活科」及び「自然と社会」の教科の概要 17 2.1 カリキュラムについて 18 2.1.1 教育の目標 18 2.1.2 教育内容 21 2.1.3 標準授業時数 24 2.2 教科書について 26 2.2.1 教科書の制度 26 2.2.2 教科書の卖元構成 30 2.3 教授法、評価方法について 32 第 章 「子ども中心主義」から見た授業展開 34 3.1 「子ども中心主義」の実現についての専門家の意見 34 3.1.1 嶋野道弘氏へのインタビュー 34 3.1.2 Nguyen Quoc Vuong 氏へのインタービュー 36 3.2 事例紹介 38 3.2.1 埼玉県川口市立 A 小学校(Open-school) 39 3.2.2 ハノイ市 B 小学校(実験学校) 42 3.3 教育現場の考察 45 3.3.1 学習者を中心とした授業の指標 45 3.3.2 指導案から読み取る 49 3.3.3 授業の観察及び担当教員へのインタービューから気づいたこと 52 a A 校における「生活科」と B 校における「自然と社会」の授業考察 53 b 教師のインタビューから気づいたこと .63 まとめ 67 参考文献 69 図目次 1-1 モニトリアル・システムの秩序維持場面 1-2 モニトリアル・システムの授業場面 1-3 ギャラリー方式の授業 1-4 日本の戦後教育の流れ 12 1-5 ベトナムの戦後教育の流れ 13 2-1 2-2 2-3 2-4 2-5 2-6 「生活科」の目標の構成 19 「自然と社会」の目標の構成 19 「生活科」の学習内容の階層 22 「自然と社会」の学習内容の配列 22 現行カリキュラムにおける必修教科別の授業時数の割合 25 新しいカリキュラムにおける必修教科別の授業時数の割合 25 3-1 3-2 3-3 3-4 3-5 3-6 3-7 3-8 3-9 3-10 3-11 オープン・クラスルームの全体 40 一般的な片廊下と教室 40 部屋の端 .41 部屋の奥 .41 B 校の教室の全体 42 A 校の授業から見た学習形態変化のサイクル 54 A 校 年生の「よくできた」ワークシートの例 59 A 校 年生の「あまりよくない」ワークシートの例 60 A 校 年生の「むかしあそび」の道具 61 A 校 年生の「お店のリハーサル」の道具 61 A 校 年生の「むかしあそび 名人になろう」の第 時間 63 表目次 1-1 モニトリアル・システムとギャラリー方式の比較 1-2 伝統的教育と「子ども中心主義」の教育との比較 1-3 「知識伝達主義」の派と「子ども中心主義」の派の背景 .9 現行の「生活科」と「自然と社会」の教科の目標(傍線=筆者) .19 新カリキュラムの「生活科」とベトナムの「自然と社会」の教科目標 .20 「生活科」及び「自然と社会」の教科の内容 21 「生活科」と「自然と社会」の動物にかかわる学習内容へのアプローチ 24 日本及びベトナムの教科書の制度の比較 27 『せいかつ上 みんな だいすき』(平成 27 年度版)と『自然と社会 第一学年』 (現行版) 31 2-7 「生活科」と「自然と社会」の指導方法・授業展開の基本的な考え方 32 2-8 「生活科」と「自然と社会」の評価方法 33 2-1 2-2 2-3 2-4 2-5 2-6 3-1 嶋野道弘氏へのインタビューのまとめ 34 3-2 Nguyen Quoc Vuong 氏へのインタビューのまとめ 35 3-3 「子ども中心主義」を実施した授業の読み取る基準 .46 3-4 A 校の「生活科」授業における座席配置 .53 3-5 第 時間(1 月 22 日 時間目、13:45~14:30) 56 3-6 第 時間(1 月 23 日 時間目、10:45~11:30) 57 3-7 G 先生へのインタビュー内容まとめ 63 3-8 H 先生へのインタビューの内容まとめ .65 2020 年度 日越大学 地域研究プログラム 修士学位請求論文(要旨) 「子ども中心主義」の視点から見た日本の「生活科」と ベトナムの「自然と社会」における授業展開の比較 日本研究 Le Thi Thuy Trinh 本研究のテーマは「「子ども中心主義」の視点から見た日本の「生活科」とベトナムの「自然と 社会」における授業展開の比較」である。「子ども中心主義」は、19 世紀における欧米の進歩 主義教育という新教育運動を契機に、アメリカの教育者ジョン・デューイによって提唱され た教育観である。それまでの伝統的教育では、教師が主人公として、子どもにできるだけ多 くの知識を詰め込むために、教科書に沿って画一的一斉授業を行っていた。それに対して、 「子ども中心主義」の教育は、子どもを教育の中心に置き、子どもの発達段階・興味・関心 を即する教育の装置を整備し、子ども一人ひとりの個性・自発性を伸ばすことを重視する。 日本の「生活科」は平成元(1989)年の学習指導要領改訂で小学校 1・2 年生に新設され、平 成 4(1992)年から完全実施された教科である。ベトナムの「自然と社会」は、ベトナムの第 三回の教育改革(1981 年)により新設され、長い実験プロセスを経て 1996 年から小学校 1・ 2・3 学年の必修教科になった。「生活科」も「自然と社会」も複数教科の学習内容を統合し、 合科的な指導を採用している。21 世紀の情報化社会、知識基盤社会では、画一的な知識の暗 記よりも、知識を忚用した創造的な思考が求められるため、子どもの個性的・自発的な学び が必要となる。その一方、子どもたちがだんだんと自然体験、人間関係等を豊かにする機会 を奪われていく現状にもまた留意しなければならない。その背景では、子どもを取り巻く自 然・社会とのかかわりや生活に必要な知識・技能を教える日本の「生活科」とベトナムの 「自然と社会」の役割はより大きくなるだろう。また、最先端の認知心理学・脳科学研究の 結果によれば、「詰め込み」「一斉指導」よりも、「グループ学習」「個別指導」は、学習 効果を伸ばす教育方法である。そのため、「子ども中心主義」の観点から「生活科」及び 「自然と社会」の実践課題を探る必要がある。 どこにおいても、いつでも適切であるという完璧な教育観が存在しないという前提で、こ の研究の目的は、伝統的な教育を批判し、「子ども中心主義」の教育を称賛するものではな く、以下の二点を明らかにすることにある。一点目は、「子ども中心主義」の視点から、と もに生活教育を巡る合科的教科と言われている日本の「生活科」とベトナムの「自然と社会」が、 どのように教えられているかを把握することである。二点目は、「生活科」と「自然と社会」 において、「子ども中心主義」を実現できるような授業展開を行ううえでの、それぞれの課 題を探ることである。論文の構成として、まず、第 章 序論では、「知識伝達主義」(伝 統的な教育観)と「子ども中心主義」(進歩主義的教育観)の差を明らかにする。次に「生 活科」と「自然と社会」の授業展開に影響を与える要素を把握するために、第 章で、2 教科 の概要(カリキュラム、教科書等)を紹介する。第 章では、「子ども中心主義」の授業が 行われているかを判断するための考察フレームワークを設定し、そのフレームワークに基づ き、ある学校の授業展開を分析し、教師へのインタビューも踏まえて教育現場の課題を検討 する。なお、上述の考察フレームワークは、主に次の 冊を参考にして作成したものである。 ①田中義隆(2008)『ベトナムの教育改革「子供中心主義」の教育は実現したのか』(明石 書店)、②澤井陽介(2017)『授業の見方―「主体的・対話的で深い学び」の授業改善』 (東洋館出版社)である。本論文で使用するフレームワークは、授業を読み取るために必要 な諸項目を明確に整理した澤井の枞組みと、両者が指摘した「子ども中心主義」を示す授業展 開の特徴を組み合わせたものだが、項目ごとに「子ども中心主義」を示す指標が(○)、示 さない指標が(×)、そして、表面的な「子ども中心主義」との混同を避けるため注意すべ き点を(ポイント)として冒頭に付した。考察を行った事例は、日本の埼玉県にあるA小学 校(A校)とベトナムのハノイ市にある B 小学校(B 校)の つである。オープン・クラス 対閉じた教室、「学級担任制」対「教科担任制」という対立構図となるA校と B 校の比較に よって、それぞれの学校における「子ども中心主義」の達成、そして課題も見抜くことがで きると期待して、考察を行った。ただし、新型コロナ対策の外出制限によって B 校の授業見 学ができなくなり B 校については指導案や教師インタビューを通して検討することとなった。 研究の結果として、まず、「生活科」と「自然と社会」の現場の状況について、三つの結 論が挙げられる。第一には、オープンスペースが「具体的な活動・体験」を重視する「生活 科」の実践に大きなメリットをもたらすことである。第二には、クラスの秩序維持は意外に 「子ども中心主義」を円滑に導入することに影響を与える。第三には、個別的・合科的な指 導の観点から「教科担任制」と比べ「学級担任制」を採用したほうが無難である。次に、 「子ども中心主義」を実現できるような授業を充実するために、日本はワークシートに依存 する学習評価と「発言の有無を子どもに委ねること=子どもの自発性の尊重」という つの 課題を、現在のベトナムでは子どもを教育の中心に据えていないため、教育における子ども の位置付けを見直さなければならないという課題を解決する必要がある。筆者の考察フレー ムワークや現場状況の分析が、ベトナムにおける誤解だらけの「子ども中心主義」の教育実 践を改善することと、「子ども中心主義」についての見解に尐しでも貢献できるものである ことを期待している。 第1章 序論 1.1 研究の背景 1.1.1 「子ども中心主義」の起源と歴史 a 19 世紀前半までの授業形態について 「子供中心主義」教育(child-centered education)の背景を深く理解するためには、「子供 中心主義」の誕生までの教育状況を把握する必要がある。本節では、18 世紀以降の教授法の 変化を中心として分析する。まず、18 世紀の様子から確認しよう。18 世紀、産業革命によっ て、大量の子どもが工場労働にかり出されたが、この児童労働者たちは、日曜日になると町 を徘徊して悪行の限りをつくしたという(事実がある)。彼らが犯罪に走ることを予防する ために、教会を中心に貧民の子どもたちを一堂に集め、道徳・規範意識と簡卖な読み・書 き・計算を安上がりに教えるようになった。授業を効率的・経済的に実施する大衆教育が必 要となったことを背景とし、モニトリアル・システム(図 1、2)という方法がベルとランカ スター(Bell と Lancaster)によって考案された。このモニトリアル・システムは、瞬く間にヨ ーロッパ全土に、さらにアメリカ、アフリカに広がった。 図 1-1 秩序維持場面1 図 1-2 教授場面2 図 1-1 において、右端の人物が教師、左端は見学者である。中央に立っているジェネラ ル・モニター(助教)は、スピーカーのように大きな講堂に座っている全生徒に教師の指示を 伝える。生徒はクラスごとに分けられ、机の左端に立つクラス・モニターの統制下にある。 図 1-2 では、モニターがドラフト・ステーション及び机を使ってグループごとの一斉授業を 行っている様子が描かれている。 佐藤 学(1999)『教育の方法』p.45 五十嵐太郎・大川信行「教育と学校──壁のエクリチュールを目指して」、『10+1』 No.05 (住 居の現在形)1996 年、p.33-35 、LIXIL Publishing モニトリアル・システムでは、教科ごとに学力によって生徒を振り分けている。その他、 試験による評価競争が行われ、優秀な成績ならば上位のクラスへ、悪い成績ならば下位クラ スへ移る(進級システム)。また、時間の経過に沿った教授を展開し、業務を着実に遂行す るために、授業は内容ごとに細分化・段階化された。さらに、学校組織の分業化(管理者や モニターの役割分担)、そして授業活動のマニュアル化も実施された。その結果、教育の進 度に忚じて大量の生徒を機械的に分類評価することや、尐数の教師・助教で大量の子どもに 教えることが可能となった。「ランカスター・システムのモニター式教授=一斉教授」とい う見解は、アメリカや日本における一斉教授法の成立に関する研究では、一般的な知見とし て位置づけられた 3。ただし、梅根悟(1988)によれば、モニトリアル・システムとは、生徒 全員に対する一斉授業ではなく、子どもをいくつかのグループに分け、グループごとの助教 による一斉授業であると定義し直す必要があるという。また、一斉授業の概念について、杉 村(2007)は、「一斉教授法とは、一人の教師が一定数の生徒集団に対して、同一の教育内容 を同一時間で教授する方法」を意味すると述べる。確かに、この意味では、助教法と一斉授業 法は基本的に相違するものといえるだろう。柳 は『〈学級〉の歴史学』(講談社選書メチエ、 2005)のなかで、この授業法の「限界」をいくつかを指摘した。その代表として、先ず、モニト リアル・システム法(助教法)は教科の拡大に対忚できないという点が挙げられる。もとも と労働者階級の子ども向けの教育需要から生み出されたモニトリアル・システムは、読み 方・書き方・計算という非常に簡素な教科構成であった。それが、地理、歴史、自然哲学、 音楽、体育、宗教、道徳教育などの教科を採用することになると、生徒の中から選ばれたモ ニターによる教授が困難になった。次に、多くのクラスが一つの教場に併存したり、同時的 に授業を行ったりすることによる騒音の問題がある。また、いかにして生徒の関心・意欲を 高めるかという指導者の力に関わる困難も挙げられている。 19 世紀の中頃にはイギリスの公教育制度が設立され、モニトリアル・システムが限界に行 き当たり、ウィルダースピン(Wilderspin)やデビッド・ストウ(David Stow)によってギャ ラリー方式と呼ばれる一斉教授法が編み出された 。その背景の第一には、教科の拡大によっ て、モニターよりも高度な教育内容を教授できる教員を採用する必要性が高まったことがあ る。第二には、親たちは 11 歳以上の児童たちがモニターよりも収入の多い職業に就けると認 識し始めたことが挙げられる。第三には、ランカスター・スクールより、教師の等級制一斉 Hogan, D., The Market Revolution and Disciplinary Power: Joseph Lancaster and the Psychology of the Early Classroom System, History of Education Quarterly, vol 29, no 3, 1989, p.386.;安川哲夫「『一斉教 授の情況』か?―モニトリアル・システム再考―」科研費研究成果報告書『近代世界における教 育の国際交流の歴史的成立過程に関する基礎研究』1984 年。 教授法(ギャラリー方式)を採用した校舎は、多くの生徒を収容できるという経済性、効率 性の追求がある。 図 1-3:ギャラリー方式の授業4 図 1-3 から分かるように、階段座席に座っている生徒数十人が、正面の教師の方を向いて 授業を受けることで、教師は全ての生徒を一斉に見渡すことが可能となる。また、生徒同士 も他の生徒の様子を見ながら学習を進めて行くことが可能となった。ただし、ギャラリー方 式の教場においては、教師による直接的教育だけが行われているわけではなく、同じホール にモニターの指導によるグループのゾーンがまだ配置されている。当時の枢密院教育委員会 (イギリス)の「覚え書き」において、ギャラリー方式の長所は、モニトリアル・システムと 比べ、「より多くの子どもが、よりすぐれた教師の個人的な配慮の下に置かれ、知的に、そし て道徳的に訓練されるだろう」点であると示されている。また、Hamilton(1989)によれば、 「ストウの重要な関心は、教師がすべての生徒の注意を一斉にひくことができるということで あり、生徒たち自身が、一斉の効果として相互の共感(sympathy)を経験すべきであるとい うことであった」のである。こうした一斉授業を助教法にかわって採用した要因について、 Hamilton は国民教育制度において教師の教養と力量が何よりも重要であると認識されたこと を主たる理由として論じた。すなわち、教養と力量をもった教師に支えられる一斉教授法は、 モニトリアル・システムの「限界」であったが、公教育ではそのようにならざるを得ない「教科 の拡大」や、大勢の子どもに対する教授などの課題を解決できるものだと期待されたのである。 モニトリアル・システムとギャラリー方式の相違点について、簡卖にまとめると次の通りで ある。 ハミルトン『学校教育の理論に向けて』より 表 3-8 H 先生へのインタビューの内容まとめ88 ①指導計画の調整 o 教師用指導書を参考として自分の指導案を作った。 o 教科担当のチームリーダーの承認をもらうことが必要である。 o 学習内容や指導計画を調整したことがない。 ②学習評価 o 年 回期末のテストが行われ、多肢選択式のテストである。 ③子どもの自発的 学びを充実させる ために(行うべき こと) o 授業の学習活動が面白ければ、生徒が主体的に取り組む。 ④なぜ「教科担任 制」 o 学校側は、教師は自分の専門である教科だけに集中して教育の質を高 めるべきであると主張しているから ⑤教師の負担と困 難 o 一週間の授業時数: 25 コマ o 担当教科: 年生の「自然と社会」と 4・5 年生の理科 o 最後の授業が(午後 時 10 分まで)終わってから、 7時か 時まで 授業の指導案や担任負担の資料の整理で学校に残らなければならな い。 o 保護者は国語・算数・英語の勉強を手伝っているが、「自然と社会」 を多分重視していない。親がさまざまな体験(旅行、読書、など)さ せている子どもは「自然と社会」の授業に活躍しているが、体験が浅 い子どもは先生の発問に答えられない。 ⑥教師の養成 o 新しい教員は最初の一ヶ月に専門的な研修を受け、最初の 年間は、 引き続き研修教員の授業参観が行われる。それは授業展開の効果を把 握するためであるという。 インタビューの内容からの検討は次のようにまとめられる。第一には、子どもの課外の体 験・活動は、「自然と社会」の授業に活発に参加できる条件として挙げられている(⑤)。 それは、二つの意味がある。一つ目は、現行の「自然と社会」が知識偏重でおり、子どもを 十分に活動させていないことである。二つ目は、学習内容が子どもの日常生活に密接ではな い面もある。第二には、B 校は実験学校であるものの、「自然と社会」の教育において、普 通学校と同じ内容や指導計画を採用し、そして同じ方法で授業を展開している(①)。その 88 出典:筆者作成(インタビュー日時:2020 年 月 25 日、11:10~11:40) 65 理由は、「中央集権体制」89による管理教育にはもちろん、B 校が採用している「技術教育 (CGD)」の内在的な課題にもあると考えられる。第 章の第 節第 項で論じたが、CGD は工業アプローチの教育論を導入し、教育課程を製品の生産過程とみなし、「一般的目標→ 特殊目標→行動目標→教育方法開発→授業・学習過程→行動目標に照らした評価」90という一 連の手続きを設定している。普段、生産過程のどこかに問題が発生すれば機器や設備をチェ ックしたり、手順や生産技術を見直したりして原因を探る。同様に、CGD も行動目標に照ら した評価を行い、学習過程の課題を発見したら、教材や教授法を見直して開発しようという 傾向がある91。こうした教育課程の実現・開発が順調に運営されるために、教師の養成をしっ かり行っており(⑥)、「教科担任制度」を採用し(④)、「自然と社会」をはじめとする 教科教育を緊密に管理している(①、②)のである。田中氏(2008 年)も指摘したが、課題 として、工業アプローチは子どもではなく、子どもの学習常態に焦点を当てている点が挙げ られる。その結果、教師は子どもについての理解や、クラスの社会性等を高める代わりに、 教授技術に集中しすぎるのである(③)。 89 田中 義隆(2008)『ベトナムの教育改革「子供中心主義」の教育は実現したのか』、明石書店、 p.68 90 同上書、p.203 91 同上書、p.214 66 まとめ 本研究では、田中義隆(2008)『ベトナムの教育改革「子供中心主義」の教育は実現した のか』(明石書店)、②澤井陽介(2017)『授業の見方―「主体的・対話的で深い学び」の 授業改善』(東洋館出版社)を参考とし、ある学校の授業展開が「子ども中心主義」の指標 を満たすか満たさないかを判断するための考察フレームワークを作成した。このフレームワ ークに基づき、日本のオープンスクールの A 校及びベトナムの実験学校の B 校の指導案や授 業を考察した。考察の結果として、まず、A 校の授業のほうが B 校の授業と比べ、多くの考 察項目が「子ども中心主義」が実現できるような条件を満たしているのである。ただし、A 校 と B 校はそれぞれ抱える課題があり、子どもの個性・自発性を開発することに影響を与えて いる。具体的に、A 校の授業は、ワークシートに依存して子どもの学習を評価する傾向がある。 その理由は「発言の有無を子どもに委ねることが子どもの自発性の尊重するためだ」という 考え方にあるだろう。しかし、その考え方も別の課題となる。その一方、カリキュラム(教 育の目標、教育内容、教授法等)や教科書の分析を通して、現在のベトナムでは子どもを教 育の中心に据えていない現状が明らかとなった。「技術教育=工業アプローチ」を採用した B 校の教育論も、子どもではなく、子どもの学習状況に焦点を当てているため、子どもにつ いての理解を向上するには至らない。つまり、「子ども中心主義」を実現するためには、ま ず、教育における子どもの位置付けを見直さなければならないという課題を解決する必要が ある。研究の結果もう一つは、実際の教育現場の観察から、以下の三点の考察を導いたこと である。第一には、クラスの秩序維持は意外に「子ども中心主義」を円滑に導入することに 影響を与える。第二には、オープンスペースが「具体的な活動・体験」を重視する「生活科」 の実践に大きなメリットをもたらすことである。第三には、個別的・合科的な指導の観点か ら「教科担任制」と比べ「学級担任制」を採用したほうが無難である。知りたい情報をすぐ 手に入れることができる高度情報化社会において、学校教育の役割は「知識伝達」から「学 び方の育成」へと変容しつつある。学習効果を決めるのは、第一に、子ども自身でなければ ならない。こうした研究と考察は、ベトナムにおける「子ども中心主義」の教育実践を改善 し、「子ども中心主義」についての見解の是正に尐しでも貢献できるものであることを期待 している。 今後の課題は、学校教育への家庭教育の影響を明らかにすることである。「学級担任制」 か「教科担任制」かにかかわらず、事例の教師たちは担任の負担が重いと感じている。クラ スの規模の縮小や教師数の増加という対策で、教師の多忙化を改善することができるが、教 育資源の限界があるベトナムと尐子化が深刻化している日本にとって、いずれもすぐ実現で 67 きる対策ではない。それに、政府からの改革より、保護者の変動のほうが早い。家庭教育に おいても、「子ども中心主義」の実現ができれば、学校教育における「子ども中心主義」の 前提及び動機になると信じている。 68 参考文献 日本語 五十嵐太郎・大川信行「教育と学校──壁のエクリチュールを目指して」、『10+1』 No.05 (住居の現在形)1996 年、LIXIL Publishing、 http://db.10plus1.jp/backnumber/article/articleid/803/」(参照 2020 年 月 日) 上野淳(2011)『学校建築ルネサンス』鹿島出版会 上野 正道(2015)『東アジアの未来をひらく学校改革: 展望と挑戦』北大路書房 梅根悟(1988)『世界教育史』 小川太郎(1961)「集団と教育」(現代教育学 4『近代の教育思想』84 頁)岩波講座 尾形裕康(1980)『日本教育通史研究』.早稲田大学出版部 金子茂(1989)「近代学校における『クラス』の史的変遷と教育方法の転換―ドイツの学 校をめぐって―」(『日本の教育史学』第 32 集) 倉斗 綾子(2019)「新たな価値を生み出すこれからの学校施設の在り方」JFMA journal 倉斗 綾子, 橋本 都子, 上野 佳奈子(2011)「使われ方の経年変化および教師の評価からみ たオープンプラン型学習環境の意義」、76 巻 664 号 10 児美川 佳代子(1993)「近代イギリス大衆学校における一斉教授の成立について」(『東京 大学教育学部紀要 32 巻』)東京大学学術機関リポジトリ 11 国立教育政策研究所「教科書制度と教育事情」、 https://www.nier.go.jp/seika_kaihatsu_2/risu-2-200_seido.pdf(参照 2020 年 月 20 日) 12 小西一也(2001)「戦後学習指導要領の変遷と経験主義教育」『サイエンスネット』第 11 号、数研出版株式会社 13 西郷单海子(2019)「ジョン・デューイの「子ども中心主義」批判―子どもの表現活動をめ ぐる M.ノームバーグとの論争に着目して―」『京都大学大学院教育学研究科紀要』第 65 号 14 佐藤学(1999)『教育の方法』 放送大学教育振興会 15 澤井陽介(2017)『授業の見方―「主体的・対話的で深い学び」の授業改善』東洋館出版 社 16 潮木 守一(2008)『ベトナムにおける初等教育の普遍化政策』、明石書店 17 杉村美佳(2007)「19 世紀ニューヨーク市における一斉教授法の成立過程」上智短期大学紀 要 18 総務省(電子政府の総合窓口 イーガブ)「学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第 34 条、第 49 条、第 62 条、第 70 条、第 82 条」、https://elaws.e- 69 gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000026(参照 2020 年 01 月 23 日) 19 田村 学(2017)『平成 29 年版 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Giao Duc va Dao Tao, 2016, “Tom luoc lich su phat trien Giao duc va Dao tao Viet Nam”(教育 訓練省のサイト「ベトナムの教育と訓練開発の歴史の一覧」)、https://moet.gov.vn/gioithieu/lich-su-phat-trien/Pages/default.aspx?ItemID=4089(参照 2020 年 月 30 日) 45 Bo Giao Duc va Dao Tao, 2013, Sach giao vien mon Tu nhien va Xa hoi 1(教育訓練省(2013) 『自然と社会1 教師用指導書』) 46 Bo Khoa hoc va Cong nghe, 2011, Tieu chuan quoc gia TCVN 8793 : 2011 Truong tieu hoc-Yeu cau thiet ke, (科学・技術省(2011)『ベトナムの標準 TCVN 8793:2011 小学校の設計要件につ いて』)、https://thuvienphapluat.vn/TCVN/Xay-dung/Tieu-chuan-quoc-gia-TCVN-8793-2011-vetruong-tieu-hoc-yeu-cau-thiet-ke-901830.aspx (参照 2020 年 月 30) 47 Dai hoc Tan Trao, “Chuong1 Lich su phat trien, muc tieu, noi dung va dac diem chung cua cac mon hoc ve Tu nhien va Xa hoi o tieu hoc”(Tan Trao 大学の「第1章 初等教育における自然及び 社会にかかわる教科の歴史、教育目標、教育内容、共有特徴について」、 http://daihoctantrao.edu.vn/media/files/C1(1).pdf(参照 2020 年 月 17) 48 So giao duc va dao tao Ha Noi, 2019, Chuong trinh giao duc thong moi (2018) Mon Dao duc va mon Tu nhien va Xa hoi(ハノイ市教育訓練局(2019)『新しい一般教育プログラ ム(2018) 道徳及び自然と社会―改訂ポイントと展開方向』 49 Quoc Hoi, 2019, Luat Giao Duc(国家「教育法 2019 」)、https://thuvienphapluat.vn/vanban/Giao-duc/Luat-giao-duc-2019-367665.aspx(参照 2020 年 月 30) 50 Quoc Hoi, 2014, Nghi quyet 88/2014/QH13 (国家「決議 88/2014 / QH13 一般教育のカリキ ュラムおよび教科書の革新」)、https://thukyluat.vn/vb/nghi-quyet-88-2014-qh13-doi-moichuong-trinh-sach-giao-khoa-giao-duc-pho-thong-3fabe.html(参照 2020 年 月 20) 72 資料 「自然と社会 1」 課 28「蚊」 (教科書) 73 資料 A 小学校 年生の指導案 74 資料 B 小学校 年生 自然と社会の指導案 課:蚊 Ⅰ 授業の目標 ◎知識: - 蚊のいくつかの特徴が分かること - 蚊の発生源、害、そして蚊に刺されない対策が分かること ◎技能: - 蚊の体のつくりを観察し、区別し、名前を付けられること ◎態度: - 蚊の駆除への参加及び、蚊に刺されないためにできることについての意識向上 Ⅱ 授業の準備 教師の事前準備: 蚊のイメージ Ⅲ 学習活動 時 教師の活動 生徒の活動 間 分 割 分 注意 秩序付け・授業開始の挨拶 前回の授業の振り返り - 目が見えた猫の体部分を名前を付けさせる - 猫を飼うメリットは? - 学生の回答を評価する - 答える 今回の授業 分 3.1 学習内容の紹介 -「蚊」のロールプレイというゲームを行う - なぜ蚊を駆除する必要があるのかと疑問を提示 する 10 分 3.2.活動 蚊の観察 ステップ タスクの割り当てと実現 - 教師からのリクエスト:蚊の画像を観察して蚊 の体の各部分を指摘しながらそれぞれの名前を言 ってください。(本物の蚊と虫眼鏡が準備できた ら、生徒に実物を観察させる) - 学生のペアに交代で発問忚答を行わせる 質問: ○蚊は大きいですか?小さいですか? ○蚊に当たった(触れた)とき、蚊の身体は硬い と感じましたか、それとも柔らかいと感じました か? ○蚊の頭、体、足、羽根を指してください ○蚊の頭を観察して蚊の針を指摘してください - 遊ぶ - 先生の説明を聞く 目標: 生 徒は蚊の 体の名称 が 分 か る。 - ペアで観察して話 し合う 回答: ●小さい ●柔らかく感じた ●指摘する ●蚊は針を使って人 間の血液を吸う ●蚊は羽根で動く 75 ○蚊は針を何に使用しますか? ○蚊はどのように動くのですか? - 個別に発表する ステップ - 教師は蚊の拡大イメージを掲示板に貼り付け、複 数の生徒に答えてもらうように依頼し、その答え を他の生徒に補足・評価させる。 - - 教師の結論:蚊はハエよりも小さな昆虫であり、 頭、体、脚、羽がある。羽で飛び、足に着陸す る。蚊は針で人間や動物の血を吸って生きてい る。 10 分 3.3.活動 ワークシートとの学習 ステップ タスクの割り当て - 教師は生徒を 人組に分け、各グループにタス クを割り当てる。 ワークシートの内容: 1.以下の中から正しいもの(複数可能)を選ん で、その前の文字(abc)に丸印をつけてください 問題 1:通常、蚊の発生源は a 茂み b 下水道 c 乾燥した、きれいな場所 d 暗い、湿った場所 問題 2:蚊に刺された場合の有害な影響は a 失血、かゆみ、痛み b マラリア c 下痢 d デング熱や他の感染症 問題 3:蚊の駆除方法は a 下水道の掃除 b ラケット c 蚊よけ剤 d 蚊とり線香 e 蚊帳 ステップ 問題回答の確認 - 問題ごとに一つのグループを指名し、それの代 表者に答案を発表してもらう。他のグループに は、自分の答案と比較対照し、評価してもらう。 - 協同学習 目標: 生 徒は蚊の 発生源、 害、そし て蚊に刺 されない 対策が分 かる - 話し合って答えを出 す(期待される答 え:a, b, d) - 話し合って答えを出 す(期待される答 え:a, b, d) - 話し合って答えを出 す(期待される答 え:全部) - 各グループの代表 者が発表する時、他 のグループはきちん と聞く 76 - 必要であれば、教師が助言する。 分 3.4.活動 睡眠を邪魔する蚊の駆除方法について の議論 - 教師の発問:寝ている時に蚊に刺されないため には何をすればいいでしょうか? - 教師の結論:寝ている時に蚊に刺されないよう に蚊帳をかける必要がある 分 4.統合・指示 -一人の生徒に蚊の特徴をまとめてもらう。 -なぜ蚊を駆除する必要があるのか、 そして、ど んな方法があるのかという質問を生徒に答えても らう - 次回の課名「動植物の識別」を紹介する -自分で考え、答案を クラスの前で発表す る(期待される答 え:蚊とり線香や蚊 帳を使って蚊を駆除 する) 77 謝辞 本修士論文は日越大学地域研究プログラムにて行われたものです。本研究を遂行す るにあたり、多くの方々に協力頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。 終始熱心なご指導と貴重なご助言を頂き、また、日々のディスカッションを通して、 的確なご指摘頂きましたハノイ国家大学人文社会科学大学東洋研究学部の Pham Thi Thu Giang 准教授及び東京大学大学院人文社会系研究科の齋藤希史教授に深く感謝い たしますとともに、御礼申し上げます。 研究における考え方や進め方、研究者としての姿勢をご教授下さいました「ゼンシ ョー 東京大学・ベトナム国家大学ハノイ校 日本研究拠点プログラム」の東京大学大 学院総合文化研究科の岩月純教授、東京大学教養学部総合社会科学科の清水剛教授、 ハノイ国家大学人文社会科学大学東洋研究学部の Phan Hai Linh 准教授、Nguyen Phuong Thuy 博士、Vo Minh Vu 博士に心より御礼申し上げます。 東京大学大学院総合文化研究科の石川真奈実さんには、チューターとして相談に乗 っていただいたのと同時に、前論文の日 本語のネイティブチェックをしていただきま した。ありがとうございました。 インターンシップの場でのご支援や日々のご鞭撻から数々の知見をご教示賜りまし た東京大学大学院総合文化研究科の岩月純教授、ゼンショープログラム事務室の堀江 秀史先生、松枝佳奈先生、神田真紀子先生、そして早稲田大学日本語教育研究科の宮 崎里司教授、宮崎研究室の大学院生方に御礼申し上げます。確かな知見に基づく研究 生活、修士課程に関することなど様々な助言を頂きました日越大学の先生方に心より 御礼申し上げます。 本 研 究 の イ ン タ ビ ュ ー 調 査 の 際 に 協 力 し て く だ さ っ た 嶋 野 道 弘 氏 、 N g u ye n Q u o c Vuong 氏に御礼申し上げます。プライバシー保護の面からその名前を公表することは 出来ませんが、協力者をはじめ、埼玉県川口市立 A 小学校の日本人の先生方、ハノイ 市 B 小学校の先生方には感謝してもご協力、ご支援、ご理解を頂きました。本当にあ りがとうございました。 最後に、2 年間という長い間、勉強と研究に集 中できるような環境及び経済的支援を いただいた株式会社ゼンショーホールディングスの皆様,そして私に暖かい心で研究 生活を支えてくださった日越大学の皆様に、感謝の念にたえません。今まで本当にあ りがとうございました。 ... 2020 年度 日越大学 地域研究プログラム 修士学位請求論文(要旨) 「子ども中心主義」の視点から見た? ??本の「生活科」と ベトナムの「自然と社会」におけ? ?授業展開の比較 日本研究 Le Thi Thuy Trinh 本研究のテーマは? ?「子ども中心主義」の視点から見た? ??本の「生活科」とベトナムの「自然と 社会」におけ? ?授業展開の比較? ??である。「子ども中心主義」は、19 世紀における欧米の進歩

Ngày đăng: 01/04/2021, 13:46

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