ĐẠI HỌC QUỐC GIA HÀ NỘI TRƯỜNG ĐẠI HỌC NGOẠI NGỮ KHOA SAU ĐẠI HỌC TRÌNH THỊ PHƯƠNG THẢO TRỵ Từ CUốI CÂU TRONG TIếNG NHậT Và MộT Số Đề XUấTVề PHƯƠNG PHáP GIảNG DạY TRợ Từ CUốI CÂU CHO NG¦êi viƯt nam häc tiÕng nhËt - chú trọng vào“Ne, YO, YONE”- 日本語の終助詞およびベトナム人日本語学習者に対する 日本語の終助詞の指導法の提案 -「ね」「よ」「よね」の使用を中心に - LUẬN VĂN THẠC SỸ ハノイ, 2013 年 ハノイ国家大学 外国語大学 大学院学部 TRÌNH THỊ PHƯƠNG THẢO TRợ Từ CUốI CÂU TRONG TIếNG NHậT Và MộT Số Đề XUấTVề PHƯƠNG PHáP GIảNG DạY TRợ Từ CUốI CÂU CHO NG¦êi viƯt nam häc tiÕng nhËt - chú trọng vào“Ne, YO, YONE”- 日本語の終助詞およびベトナム人日本語学習者に対する 日本語の終助詞の指導法の提案 -「ね」「よ」「よね」の使用を中心に - 修士論文 専門科目:日本語学 (NGÔN NGỮ NHẬT) Code: 09.04.52.97 指導教官:THÂN THỊ KIM TUYẾN, Ma ハノイ, 2013 年 誓言 本稿において、ベトナム人日本語学習者が日本語の終助詞を会話などに よりうまく使用できるように、終助詞の中にある使用頻度の高い終助詞 「よ」、「ね」、「よね」を中心に研究し、初・中級範囲でベトナム人の 日本語学習者によるそれらの終助詞の誤用を分析する。その分析結果に基 づき、ベトナム人の日本語学習者に対する終助詞の指導法を提案する。 参考文献リストに載せてある文献以外の資料を引用したり、参考したり しないこと、調査結果は事実であることおよび本研究は筆者独自研究であ ることを誓う。 i 修士論文要約 本稿では、日本語及びベトナム語における終助詞について解説した上、 初・中級ベトナム人日本語学習者に対する「ね」「よ」「よね」の指導法 について考察した。 今後の研究は、こうした初・中級日本語学習者による誤用に留まらず、 上級のベトナム人学習者向けの終助詞の実際の使用についてさらに追及し、 学習者の習得の問題をさらに明らかにして行きたいと思う。本稿は筆者の 未塾さによりまだ触れていない問題が多くあると思うが、ベトナム人学習 者の終助詞学習に幾つかでも寄与できれば幸いである。 ii 目次 序論 1.はじめに 1.1 研究の背景 1.2 研究の目的 1.3 研究の範囲 1.4 研究の方法 1.5 研究の構成 2.先行研究 2.1 終助詞に関する先行研究 2.2「よ」、「ね」、「よね」についての先行研究 1.5 研究の構成 2.3「よ」、「ね」、「よね」の習得についての先行研究 本論 第一章 10 日本語の終助詞 1.1 終助詞とは何か 10 1.2 終助詞の一般的な特徴 10 1.3 終助詞の分類 12 1.4 終助詞とそのイントネーション 第二章 2.1 13 「ね」、「よ」、「よね」についての考察 「ね」についての考察 18 18 2.1.1 「ね」の基本的な用法 2.1.2 「ね」の特殊な用法 2.1.3 終助詞「ね」のイントネーション 22 24 2.1.4 「ね」のまとめ 25 19 2.2 「よ」「よね」についての考察 26 iii 2.2.1 「よ」の用法 2.2.2 26 「よね」の用法 第三章 29 日本語の終助詞とベトナム語の終助詞の比較 31 3.1.ベトナム語の文末における終助詞について 33 3.1.1 ベトナム語の終助詞の定義 34 3.1.2 ベトナム語の終助詞の特徴と用法 35 3.1.2.1 ベトナム語の終助詞の特徴 35 3.1.2.2 ベトナム語の終助詞の用法 35 3.1.3 36 現代の会話でよく出るベトナム語の終助詞の分類 3.2 日本語の終助詞とベトナム語の終助詞の比較 3.2.1 36 46 日本語の終助詞とベトナム語の終助詞の共通点 3.2.2 日本語の終助詞とベトナム語の終助詞の相違点 3.2.3 3.3 46 終助詞「よ」「ね」「よね」に対応しているベトナム語の終助詞とその機能 48 49 まとめ 54 第四章ベトナム人日本語学習者に対する日本語の終助詞の指導法 4.1 各教科書における終助詞の導入と出現数 4.2 初・中級レベルのベトナム人学習者の「ね」「よ」「よね」の用法の理解度 ついての調査 56 に 56 4.2.1 調査対象者および調査方法 60 4.2.2 結果の考察および結論 61 4.3 ベトナム人日本語学習者に対する日本語の終助詞の指導法 61 4.3.1 「よ」「ね」「よね」の指導法 65 4.3.2 66 4.4 ビデオを使用する指導法 68 まとめ 結論 70 謝辞 71 参考文献 I 付録 II 調査のアンケート iv v 序論 はじめに 1.1 研究の背景 日本語の会話において、「よ」「ね」「よね」等の終助詞はよく見られ、文に話し手 の気持ちを加え、コミュニケーションを豊かにする機能を持つ。そのために日本語学習 者にとって適切な終助詞の使用は円滑なコミュニケーションを築くために不可欠である (大曽 1986)。 実際には次の例が示すように、誤った終助詞の使い方によって聞き手に不愉快な気持 ちを与えることも尐なくない。 (1) 観光で訪れた博物館で博物館職員と日本語が流暢にできる外国人との間でなさ れた会話である。 博物館職員:これは江戸時代につくられたものなんですよ。 外国人:そうなんですよ。 びょうぶ 博物館職員:この屏風はきれいでしょう? 外国人:ええ、きれいですよ。 博物館職員:この博物館は数年まえに建てられて… 外国人:そうですよ。 最後に博物館職員が一言。 博物館職員:こちらで一度、説明を聞かれたことがあるんですね? 外国人:いいえ、初めてですよ。 (平香織 2009) この話では、博物館職員の説明が終わる度に、その外国人が「そうなんですよ」、 「きれいですよ」あるいは「そうですよ」と言い返した。それらの文で「よ」が使用さ れているので、話し手の外国人がその前、この博物館を見に行ったことがあり、博物館 職員が紹介したことを全部知っていると聞き手の博物館職員が想定してしまった。しか し、会話の最後のように、その外国人は初めてこの博物館に行った。この場合は、 「よ」を使用するのは不自然である。話し手の外国人が「この博物館」についての知識 は全くないにもかかわらず、「そうなんですよ」、「きれいですよ」と言うならば、聞 き手に不愉快な感じと誤解を与えることになる。それ故に、会話を円滑に進めるために は、誤解を生じさせないように「そうなんですか」とか「きれいですね」など、相手の 発話と一致した答えを返す方が適切であろう。 また、以下の例のように、終助詞をつけるか、つけないかによって、その発話に対す る聞き手の印象が大きく影響を受けることがある。 (2)教師:もう宿題はうちでしましたか。 学生1:はい、しました。 学生2:はい、しましたよ。 学生1、学生2とも「宿題をした」という内容を伝えているのは同じであるが、教師が 受ける印象は大きく異なる。学生2のように「よ」が付加された発話のほうに「失礼 さ」を感じる。 以上の二つの例のように、日本語の終助詞の難しさと終助詞をうまく使えないと会話 自体が成り立たなくなることを感じられるようになった。 このような重要性にもかかわらず、終助詞は実際の授業では他の学習項目と比べてほ とんど指導されることがなく、教科書の説明も不充分であり、現在のところ日本語教育 における終助詞の指導に関する研究は充分とは言えない。そのために、多くの学習者に とって終助詞ははっきりした意味を持たないように見られ、使いこなすのは困難であり、 日本人の使い方をなんとなくまねて使ってみるというぐらいのものであろう。 実際には、筆者が 年前卒業論文のために中・上級レベルのベトナム人日本語学習者 の終助詞の運用力についての調査を行なった。この調査の対象はハノイ国家大学・外国 語大学・日本語学部の 年生(中級レベル)と 年生(上級レベル)の学習者である。 また調査の方法として穴埋めテストである。その調査の結果により、ベトナム人日本語 学習者は中・上級レベルとも終助詞の基本的な機能が理解できたが、その終助詞を会話 に運用する能力は高くないと明らかにした。中級レベルの学習者は会話によく出る終助 詞「ね」の「同意要求」・「確認要求」、「よ」の「情報提供」、「か」の「疑問表 現」という用法しか分からなかったと明らかにした。「よね」の用法があまり知らず、 会話に使用するのは殆どなかったと分かった。「の、わ、な、ぜ」などの他の終助詞を 会話に使用するのは全くなかったと見られた。また、上級レベルの学習者は文法と語彙 などの知識がかなり身についていても、終助詞に関する知識があまり向上せず、コミュ ニケーションの場面にどんな終助詞を使用すればいいかということがはっきり分からな いことが多く、文末に終助詞をつけないほうがいいと思ってしまう学習者がいたことも 分かった。しかし、上述のように「ね」・「よ」・「よね」・「か」のような終助詞は 実際の日常会話に様々の用法でよく使われているので、ベトナム人日本語学習者の終助 詞の運用力を向上することはベトナム人に対する日本語教育に欠かせないことであろう と考えられる。 1.2 研究の目的と対象 日本語のコミュニケーションを上手に図るために、標準語を円滑におしゃべり、場面 による適切な敬語を使用できるなどの以外、文末に終助詞をうまく付けることも必要だ と言われている。しかし、ベトナム人日本語学習者は中・上級レベルに到達できても、 終助詞の運用力が高くないと見られた。そこで、本研究ではベトナム人日本語学習者が 日本語の終助詞を会話などによりうまく使用できるように、終助詞の中にある使用頻度 の高い終助詞「よ」、「ね」、「よね」を中心に研究し、初・中級範囲でベトナム人の 日本語学習者によるそれらの終助詞の誤用を分析する。その分析結果に基づき、ベトナ ム人の日本語学習者に対する終助詞の指導法を提案することを目的とする。 本研究の対象は日本語の終助詞、特に「ね」「よ」「よね」である。 1.3 研究の範囲 本研究で考察の対象としたものは日本語の終助詞であるが、主に日常会話での使用頻 度が高い終助詞「よ」、「ね」、「よね」のみとする。他の終助詞の用法は学習者の参 考資料として挙げられる(付録 の参照)。終助詞「よ」、「ね」、「よね」を中心と して取り上げた理由はこれらの三つの終助詞が日常会話では「か」と同じように使用頻 度が高い終助詞だと言われているからである。「さ」・「わ」・「ぞ」・「ぜ」・ 「な」・「かい」などの終助詞はそれぞれ使用される場面などが限定されて、たとえ使 いこなせないとしても実際の会話の上ではそれほど影響がない。しかし、「よ」、 「ね」、「よね」の方は実際の会話で使わない、不適切な使い方をする場合が多く見ら れる。それに、「ね」は初級学習者にも誤用がみられること、また「ね」が学習の早い 「よ」は「ね」に比べて使わないと不自然になる場合が尐ないこと、目上の人に使う と失礼になりやすいことがあり、あまり積極的に教えられず、習得も遅いようである。 例として、「分かりますか」という先生の質問に対し「わかりますよ」と学生が答え るとすれば、「よ」を付加することにより「そのような簡単なことを私は分からない はずがない」という話し手の判断を示すことになるので「押し付け」のニュアンスが 生じ、不適切な文となるのだろう。このように会話がうまく出来失礼にならないよう に、待遇性の適切さに充分に気をつけることが必要である。 「ね」と「よね」の用法を指導すべきかについて考察する。初級日本語の教科書の中 には、「よ」「ね」の例が頻繁に出現するが、「よね」の例はあまり出されていない。 しかし、実際の日常会話には「よね」が一般的に広く使われていることから、「よ ね」の役割を無視することはできない。初級段階で「よね」を指導する必要性は低い かもしれないが、中級段階などで「よね」を指導する時には、「よね」だけを取り上 げてその意味・用法を教授するのではなく、初級段階で既に導入されていることが前 提条件である「よ」「ね」も再び出して、これと比較しながら「よね」の用法を説明 する方が効果的と思われる。そして、「ね」「よね」の違いを比較することが必要で ある。しかし、その前に学習に対して、「ね」と「よね」それぞれの基本的な意味・ 用法を明確する必要がある。 4.3.2 ビデオを使用する指導法 「よ」「ね」「よね」は会話によく出る助詞なので、ほとんど会話授業で教えられて いる。しかし教科書の会話の場面は尐ないし、時々分かりにくい場面もある。それ故 に終助詞をはやく習得するために実際場面やニュアンスを分かりやすい終助詞(よ、 ね、よね)を使った会話を劇にし、ビデオを撮影した。 小劇の内容 第1幕 場面:学校へ行く途中 ① 会話促進の「ね」 A: 今日はあついね。 B: そうだね。 67 ② 発話内容確認の「ね」 A: 今日は日本語のテストがあるね。 B: うん、確か、第 10 課の単語テストだね。 ③ 聞き手の確認を経て、情報を提示する「よね」 A: ねえ、あしたはテストがあるよね B: うん、あるね A: あ、こんばん、ゲームできないよ。 第2幕 ① 場面 教室 知らないことに注意向けさせる「よ」 A: テストはいつ? B: 明日だよ。 A: えー明日? ②「よ」の失礼な使い方 学生: 先生。 先生: はい。 学生: ここ、X じゃありませんよ。O ですよ。直してくださいよ。 先生:ごめん、あ 本当本当、うんごめんごめん。 ここ 点だから、全部で 学生: 97 点ですよ。 先生:そうだね。はい。 学生:ありがとうございます。 ③ 「ね」の間違いの使い方 A: ハーさんのふるさとはタイビンですね。 B: はい、そうですね。 68 これらのビデオを学生に見せながら、終助詞「よ」「ね」「よね」の用法を指導す れば終助詞の教授するのがより効果があると考えられる。 4.4 まとめ このように調査結果を見ると、学者は殆ど日常会話でよく出ている「ね」、「よ」 の用法が理解し、正しく使用できる。しかし、尐数の学習者はまだ「ね」、「よ」 「よね」の用法をしっかり理解しないことが分かった。そして、全体として初級学習 者および中級学習の間には差がそれほど大きくないことが分かった。それより、ベト ナム人の日本語学習者は初級レベルから中級レベルに上がり、文法と語彙の量が比較 的増えてきたのに日本語の終助詞の習得に関してはあまり成長してこないという事実 が見られた。 その状況の原因の一つは各教科書において終助詞「ね」「よ」「よね」が出現数が 多いことに対して説明と終助詞の用法を把握する練習がすくないことであるだろう。 それに加えて、学生たちは日本人との交流機会が尐なく、日本語の日常会話を実感す ることがほとんどない。そのように、コミュニケーションの場面に適切に対応できる ようにどんな終助詞を使えばいいか、ベトナム人の初・中級レベルの学習者が非常に 迷うこともある。一方、終助詞を間違えないように使用するために、文末に終助詞を 付けなかったほうがいいと思っている学習者もいる。 この状態に対する解決方法として、できれば学校の会話・文法の授業で終助詞につ いてももっと紹介し、より分かりやすい指導法が必要である。 69 70 結論 本稿では、日本語における終助詞「ね」「よ」「よね」およびベトナム人日本語学 習者に対する「ね」「よ」「よね」の指導法について考察した。本稿で論じたことを 次のようにまとめる。 まず、日本語の終助詞および「ね」「よ」「よね」の用法を詳細に考察した。 日本語の終助詞は文表現の成立に関与する可能性によって大きく のグループの分 類することにする。文表現の成立に関与する終助詞および文表現の成立に関与しない 終助詞である。 日本語において特に日本語の日常会話に、終助詞は重要な役割を演じる。日本語の 終助詞は話し手の聞き手に対する疑問・詠嘆・命令・禁止の気持ちを表し、終助詞の 用法により話し手と聞き手の間の関係が理解できるので、コミュニケーションの成功 に比較的に影響に与える。 終助詞「ね」は基本的に「会話促進」「注意喚起」「発話緩和」「発話内容確認」 「発話埋め合わせ」という意味を表現する。終助詞「よ」は「注意を向けさせる働き をする」「強調の意味を表す」「言い張る、言い聞かせる気持ちで念を押す」「命 令・依頼の気持ちを尐し強める」「勧誘・ねだりを表す」。「よね」の機能は「よ」 に聞き手に確認・問いかけるをする「ね」を加えるため、自分の意見を提示し、相手 の助けを借りて結論を出そうとする話し手の心的態度を表現することである。 次にベトナム語に日本語の終助詞とよく似た機能を持つ「Tiểu từ tình thái cuối câu」 (本稿ではベトナム語の終助詞という)を紹介する。その上に、日本語における終助 詞とベトナム語における終助詞の比較も行う。日本語の終助詞とベトナム語の終助詞 の共通点及び相違点を理解することにより、日本語の終助詞を会話によりうまく使用 し、特にベトナム人学習者の日越・越日の通訳能力が向上できるであろうかと考える。 最後にはベトナム人日本語学習者に対する「ね」「よ」「よね」の指導法について 考察した。教科書の機能分析から初級・中級教科書において終助詞の機能には偏った 使用が見られていること、それにより学習者が終助詞のある機能だけが過剰使用され たり、または過小使用されるという問題が予想されることを指摘できた。また、効果 71 的な終助詞の指導のためには、教科書の会話文などを通じて、終助詞の「よ」「ね」 「よね」の機能がどのような状況で使用され、どのような機能を持っているかを普段 から学習者に意識させる。また、ベトナム人日本語学習者の「ね」「よ」「よね」の 用法の理解度に関する調査を行なった。調査の結果として初中級レベルベトナム人学 習者は「ね」「よ」の基本的な機能が理解できるが、様々場面にそれを運用するのは まだ困難であると言える。そのために、終助詞の「よ」「ね」「よね」の習得をしや すくために、終助詞の「よ」「ね」「よね」の使用法、それらの使い分け、誤用に関 する短い会話をビデオにした。しかし、今回分析した教科書は 種類だけで、結果を一 般化するにはまだ十分ではない。また、今回の調査の被験者の人数は 123 名だけで、全 部は日本語専門の学習者である。さらに多くの被験者と日本語を専門にしない学習者 の「ね」「よ」「よね」に関する知識を調査するのも必要である。そして、本研究に は「よ」と「ね」、「ね」と「よね」の使用法の違いがまだ十分に考察しなかった。 今後はこれらのことを含め、学習者の終助詞の実際の使用についてさらに追及し、学 習者の終助詞の習得の問題をさらに明らかにして行きたい。 72 73 謝辞 本論を行うために多くの方々から、ご協力及び援助をいただきました。まず、ハノ イ国家大学・外国語大学・東洋言語文化学部の副学部長の Thân Thị Kim Tuyến 先生は本 論文に対して、深い関心を示して、構想の大枞から問題設定まで、懇切なるご指導を 与えてくださいました。厚く感謝申し上げたいと思います。また、東洋言語文化学部 の先生方が貴重なご意見を下さったことにも心から感謝いたします。 I 参考文献 【日本語の参考文献】 伊豆原英子(1993)「終助詞『よ』『よね』『ね』の総合的考察-「よね」のコミ ュニケーション機能の考察を軸に-」『日本語・日本文化集』第1巻, 34, 第1号pp21- 名古屋大学留学センター 伊豆原英子(2003)「終助詞『よ』『よね』『ね』の再考」『愛知学院大学教養部 紀要』第51巻, 第2号, pp.1-15, 愛知学院大学教養教育研究会 上野田鶴子(1972)「終助詞とその周辺」『日本語教育』第 17 号, pp 62-77 宇佐美まゆみ(1999)「『ね』のコミュニケーション機能とディスコース・ポラ イトネス」『女性のことば・職場編』, pp 241-268, ひつじ書房 大曽美恵子(1986 )「誤用分析 『今日はいい天気ですね。』-『はい、そうで す。』」『日本語学』第5巻, pp.91-94, 明治書院 かねみず 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林朝子(2000)「終助詞『よ』が持つ『失礼さ』の度合い」『三重大学留学生セン ター紀要 2000』第 号, pp.41, 三重大学留学生センター 21 深尾まどか(2005)「『よね』再考―人称と共起制限から―」『日本語教育』第 125 号, p.18, 日本語教育学会 22 船戸はるな(2008)「文字チャットの学習効果および音声会話への影響-終助詞 『ね』に注目して-」『2008 年度日本語教育学会秋季大会予稿集』, pp 191-192 23 益岡隆志・田窪行則(1992)『基礎日本語文法』くろしお出版 24.古田李英 (2006)「終助詞『ね』『よ』『よね』の使用状況―韓国人日本語学習者 (JFL/JSL)を対象に―」『日本語教育学講座定例研究会』第 号,p.35-40 25 峯布由紀(2006)「第二言語習得における『授業』と『言語接触』の影響についての 考察-日本語文末表現の使用に関する内省アンケート調査をもとに-」『人間文 化論叢』第 巻, pp.265-275, お茶の水女子大学大学院人間文化研究科 26 山田京子(2006)「中国語母語話者の終助詞『よ』の運用に関する問題点-『よ』 と対応する中国語表現との対象研究から」『早稲田大学日本語教育研究』, 125-135 27 山田考雄(1908)「日本文法論」,宝文官 III pp 28 楊虹(2008a)「中国接触場面の初対面会話における終助詞『ね』の分析-共感構築 の観点から-」『東京成徳大学人文学部研究紀要』,第 15 号,pp 125-136 29 楊虹(2008b)「中国接触場面の初対面会話における終助詞『よね』の分析」『社会 言語科学会第 21 回大会発表論文集』,pp 222-225 30 楊虹(2010)「中国人日本語学習者の終助詞の使用に関する一観察」『お茶水の水 助詞大学研究』第 号,pp 199-208 【ベトナム語の参考文献】 a Vũ Thị Kim Anh(2005) “Vai trị tiểu từ tình thái cuối câu việc hình thành hiệu lực lời phát ngôn”, Luận văn Thạc sỹ, Đại học khoa học xã hội nhân văn Đại học quốc gia Hà Nội b Diệp QuangBan(2005)NgữpháptiếngViệt,NXBGiáo Dục c Lê Thị Hoài Dương (2002) “Tiểu từ tình thái cuối câu tiếng Việt việc dạy tình thái cuối câu tiếng Việt cho người nước ngoài”, Luận văn Thạc sỹ,Đại học khoa học xã hội nhân văn Đại học quốc gia Hà Nội d Đinh Văn Đức(1986)Ngữ Pháp tiếng Việt,NXB Giáo Dục e NguyễnThịLương f Lê VănLý (1971) Sơ thảongữpháptiếngViệt,SàiGòn g Đái Xuân Ninh (1978)Hoạt động từ tiếng Việt,NXB Khoa học xã hội (1996) “Tiểutừtìnhtháidứtcâudùngđểhỏivớiviệcbiểu thịcáchànhvingơnngữtrongtiếng Việt”, Luận ánTiến Sỹ,Khoahọcngữ văn,Hà Nội 【ウェブ上の参考資料】 平香織(2009)『外国語を学びながら日本語を見つめなおす』神田外語大学アジア 言語学科 (http://www.kuis.ac.jp/korean/colum/taira-20.htm) 2.富樫純一(2004)「現代日本語終助詞研究文献目録」『筑波日本語研究』第9号, 筑波大学人文社会科学研究科 (http://www.ic.daito.ac.jp/~jtogashi/jfp/jfp_text_187.txt) IV 3.野田春美(1998)「日本語の終助詞について考えるために大切なこと」 国際交流基金 (http://www.jpf.go.jp/j/japanese/survey/tsushin/reserch/030.html) V 付録 日本語の終助詞の使用に関するアンケート調査 私はハノイ国家大学外国語大学大学院日本語研究科修士課程 年の学生です。今論文の 研究のためにアンケート調査をしています。ご協力をお願いします。なお、この調査の結 果は研究意外の目的に使わないことを約束します。 ハノイ国家大学外国語大学大学部日本語研究科修士課程 年 チン・ティ・フオン・タオ 1. 話が自然になるように( )に入るものを以下の から選んで書いてくださ い。 ね、よ、よね、X ① (今日は 37 度) ② (B さんが歌った後で) A: 今日は暑いです___。 A: お上手です___。 B: 本当に暑いです___。 B: いやいや、だめです___。 ③ このケーキ食べてみて、おいしい___。 ④ A: 会議は 10 時からですね。 ⑤ B: はい、10 時です___。 A: 田中さん、元気? B: 元気だ___。 ⑥ これ、コピーしてきて、急いで___。(やわらかい命令) ⑦ やりなさい___。(強い命令) ⑧ (日本人のうちに食事に呼ばれて)外国人:これ、おいしいです___。 ⑨ 日本人:外国人は納豆が嫌いです___。 なっとう 外国人:たまに好きな人もいます___。 2. 以下の答えを1つ選んで を入れてください。 年齢 代 性別 日本語学習暦 代 男 代 代以上 女 ~ ヶ月 月~ 年 年~ 年 年以上 ご協力ありがとうございました。 切り取り VI 同 意 書 このアンケートが、論文作成のために使用されることに同意します。 いえ 名 署 。 VII はい い 付録 のアンケートの問題解答 1. 話が自然になるように( )に入るものを以下の から選んで書いてくだ さい。 ね、よ、よね、X ① (今日は 37 度) A: 今日は暑いです_ね__。 B: 本当に暑いです_ね__。 ② (B さんが歌った後で) A: お上手です_ね__。 B: いやいや、だめです_よ__。 ③ このケーキ食べてみて、おいしい_よ__。 ④ A: 会議は 10 時からですね。 B: ⑤ A: 田中さん、元気? B: ⑥ ⑦ はい、10 時です_X_。 元気だ_よ__。 これ、コピーしてきて、急いで_ね__。(やわらかい命令) やりなさい__よ_。(強い命令) ⑧ (日本人のうちに食事に呼ばれて)外国人:これ、おいしいです_ね__。 ⑨ なっとう 日本人:外国人は納豆が嫌いです__ね/よね_。 外国人:いいあ、たまに好きな人もいます__よ_。 VIII